パパになる、ということ。

2018.04.06

坂上 洋一
メディアプロデューサー

メディアプロデューサーの坂上です。入社して8ヶ月ほど経ちますが、未だにカタカナの肩書に慣れません。

今回は弊社オフィスを会場にして開催された父親向けイベントに参加した、という話を書きたいと思います。

父は、いつから父になるんだろう?

ちょっと前、「そして父になる」という映画がありましたが、「父になる」ってどういうことなんでしょう?僕は今二児の父ですが、正直よくわからないまま今に至っています。

「父親は、母親より10ヶ月、親になるのが遅い」なんて話もありますよね。確かに男は妊娠中の体の変化がない分、親であるという感覚はなかなか得られないものかもしれません。僕がまさにそうでした。

ちなみに僕は、「家族を幸せにすることで、笑顔溢れる社会をつくる。」という、シンプルだけど結構重いテーマを掲げている弊社のメンバーとは思えないくらい、ダメな父であり、ダメな旦那でした(現在進行形かも)。

なぜ出産前から父になれないのか

僕は前職で、好きな仕事を好きなようにしていました。それこそ朝も昼も夜も関係なく仕事で日本中や時に海外を飛び回り、1ヶ月休みなし、みたいなことは何も珍しくないという状況でした。でもそれは、会社から望まれたことというよりは、自分でやりたいからやっていたことでした。

妻が第一子を妊娠している間も、僕の状況は変わりませんでした。そこになんの疑問も抱いていませんでした。それは出産後も同じでした。妻の妊娠中、そして子供が生まれたあとも、何の知識も得ようとしなかったんです。

当然、育児が上手く行くはずなんてありません。子育てにおいて(特に妻との関係において)、数々の地雷を踏んできました(ここで敢えて醜態をさらすことはしませんが)。

失敗の原因は「出産・育児を甘く見ていた」に尽きるんだと思います。自分事として考えておらず、自分から知識を得ようともせず、深く考えもしなかったのです。

そこは本当に深く反省しているのですが、その一方、僕と同じような男性は案外多いんじゃない?という気もします(「まだまだでしょ」と妻からツッコミが入りそうなので、このブログを妻が読まないことを切に願います)。

父になるには、ちゃんと考え続けること

前置きが長くなってしまいました。3月15日に弊社オフィスで開催されたのは特定非営利活動法人オトナノセナカが開催する「パパノセナカ」。基本的にパパだけが集まっておこなう対話式ワークショップです。

テーマはその時その時で変わりますが、このときのテーマは「AI時代に生きる子供たちに、今あなたができることは?」というものでした。

お酒を飲みながら、お菓子を食べながらのフランクな場であるものの、みなさんどんどんと議論が白熱していきます。

「AI時代を生き抜くためには、子供のうちから自然と触れ合うなどの機会を積極的に与えるべき」「AI時代を生き抜くためには、プログラミングやスマホはできるだけ小さいうちから触れた方がいいのか」など、一つ一つの意見がとてもためになるものでした。

このワークショップは、テーマに対しての正解があるわけではありません。「答えは一人ひとり違って構わないし、その時々で変わっても構わないんです」と講師の方からメッセージ。

結局のところ、このワークショップで得られた一番のことは「父としてできること、すべきこと、したいことを、考え続けることが大切なんだなあ」ということでした。

NPO法人オトナノセナカでは、パパ向けに子育ての多様性を認識し、子育てに自信を持ってもらうようなイベントを開催しています。次回は、4/24に「しあわせかぞくのつくりかた パパバージョン」を開催予定。
詳細は、こちら⇒https://peatix.com/event/364936/view

家族がより幸せになるために

僕は今、「パパninaru」という、妊娠中のママをサポートする「ninaru」から派生した、妊娠中から育児中までのパパをサポートするアプリの開発に携わっています。

僕が入社したときには既にリリースされていたアプリなので、なぜこのアプリをつくったのかを、代表の牧野に聞いてみたところ、

「パパ向けも欲しい、という声をninaruユーザーからもらったのがきっかけですね。夫婦関係がより良くなるように、という想いがベースにあります。男性は体が変わらないので、子供ができた実感を得にくく、夫婦で温度差が激しいことから、妊娠、出産を経て夫婦関係が悪くなることが多いと。そんな不安を少しでも解消したいなぁというのがありますね」

とのことでした(実はちゃんと聞いたのは初めてでした)。

そう、男が「パパ」になるのは、けっこう大変だと思うんです。自分事なのに自分のことだと考えにくい。でも、ちゃんと考えなくちゃいけない。そしてちゃんと考え続ければ、多くの課題は解決できる(もちろん全てではないにしても)。

パパninaruを読んだおかげで、ママの体調や赤ちゃんの気をつけなければいけないことがパパの頭に入り、家族がより幸せになれたらいいなあ、と思います。

パパninaruはまだまだ成長途上のアプリなので、もっともっと、そこを突き詰めていきたいなあ、と思っています。