妊娠18週には、体調が落ち着いてくる妊婦さんが多くなってきます。ただ安定期に入ると、不安定な時期を乗り越えたことで安心し、食べ過ぎたり動きすぎたりしてしまう人も。
今回は妊娠18週目のお腹の大きさや体重、赤ちゃんの状態などをご説明します。
妊娠18週目の妊婦さんの状態は？
妊娠18週の子宮の大きさは、子どもの頭より少し小さいくらいになりました。もともとは鶏の卵くらいの大きさだったので、随分と大きくなりましたね。
胎盤から分泌されるホルモンの影響で、ママの体は赤ちゃんへ優先的にエネルギーを供給するように変化してきました。
糖質やたんぱく質が赤ちゃんの成長に使われるため、ママの体は体力を維持しようと脂肪を蓄えるようになります。
このため、お腹が大きくなるだけでなく、全体的にふっくらとした体型になってきます。体重があまり増えなくても、体型が変わってくることもあるかもしれません。
妊娠18週目の赤ちゃんの大きさって？エコー写真での見え方は？
妊娠18週目になると赤ちゃんが大きくなったので、エコー写真には赤ちゃんの一部分しか写らなくなっているかもしれません。
妊娠19週目の終わり頃には、身長は25cmほどまで成長します（※1）。
一部分しか見えないのは少しさみしい気もしますが、赤ちゃんがすくすく成長している証拠ですよ。
見た目は3～4頭身になり、生まれるときの姿に近づいてきました。この頃には、生殖器の違いも出てきているので、エコーで性別がわかる人も増えてくるかもしれません。
妊娠18週目に注意しておきたいことは？
妊娠18週目は以下のようなことに気をつけましょう。
過度な体重増加
妊娠中に体重が増えるのは自然なことですが、急激に体重が増えないように食べ過ぎには気をつけましょう。
妊娠中の体重増加量は、下記の目安を参考にしてみてください（※2）
もし「体重が急に増えだした」という不安があれば、糖分や塩分が多い食べ物を減らしたり、低カロリーの食材を取り入れたりと、食生活を見直してみましょう。
妊娠14週0日〜27週6日までの1日の摂取カロリーは、妊娠前の＋250kcalほどが理想です（※2）。
あまり体を動かしていない人は、体調にあわせてウォーキングやストレッチ、マタニティヨガなど、軽めの運動からはじめてみるといいですよ。
逆に、妊娠18週時点で妊娠前と比べて体重にほとんど変化がない人は、栄養が足りていない可能性もあります。
体重が気になる場合は医師や助産師に相談して、適正な体重増加を心がけてくださいね。
体の疲れ
妊娠18週にもなると、赤ちゃんはどんどん大きくなっています。その分ママは、血液や酸素をたくさん作らなければいけなくなり、心臓や肺、腎臓などに負担がかかって、ちょっと動いただけでも疲れやすくなります。
体調が安定して体を動かしたくなる時期ではありますが、妊娠前より疲れやすくなっていることはしっかりと覚えておきましょう。
長時間の移動や重いものを持つことはできるだけ避け、倦怠感のあるときは無理をせずに休むことも大切です。
痔
妊娠中は、子宮が大きくなって肛門や直腸が圧迫されたり、便秘になりやすくなったりすることで、痔に悩まされる人は想像以上に多いです。
肛門が腫れている感じがする、椅子に座るのがつらい、トイレのときに出血するなどの症状があったら、恥ずかしがらずにかかりつけの産婦人科に相談してくださいね。
妊娠18週目にしておくといいことは？
妊娠18週目には以下のようなことをしておくといいですよ。
腰痛対策
妊娠するとお腹が大きくなるにつれて腰への負担が増し、腰痛が出てくる人が多いです。普段から腰を反らせないように、正しい姿勢を心がけてくださいね。
痛みが続くときは、妊婦用のガードルやベルトを使って、腰のサポートをするのも一つの方法です。
「トコちゃんベルト2」など、産前から産後まで長く使えるものもあるので、今のうちにひとつ持っておくと良いかもしれません。
胎動カウントをする
個人差があるものの、初産の場合は妊娠20週前後、2人目以降の場合は妊娠18週前後から胎動を自覚するようになるといわれています（※3）。そのため、早い人はこの時期から胎動を感じ始めますよ。
胎動を感じはじめたら、毎日カウントする習慣を身につけるのがおすすめです。日頃から胎動カウントを行っておくと、赤ちゃんに何かトラブルが起きたときに胎動の変化に気づく手助けになります。
胎動を感じ始めたら、関連記事を参考にして胎動カウントをしてみてくださいね。
引っ越しやマタニティウェディングなどの大きなイベントを行う
妊娠16～27週は、体調が落ち着いて体が動かしやすい時期です。引っ越しやマタニティウェディングなどの大きなイベントの予定がある人はこの時期に行うのがおすすめです。
ただし、活発に動けるといっても無理は禁物。色々なことをやりたくなるかもしれませんが、予定を詰め込みすぎると、ママにも赤ちゃんにも負担となってしまいます。余裕を持った計画を立ててくださいね。
妊娠18週目もリラックスして過ごそう
自分をいたわることは、赤ちゃんをいたわることにつながります。安定期とはいえ無理をせず、自分のペースで仕事や家事ができるといいですね。
体調がいいときは軽い運動をして、今のうちから体力づくりに励むのもおすすめですよ。
監修医師：産婦人科医 藤東 淳也
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。
※1 株式会社メディックメディア『病気がみえるvol.10 産科 第4版』p.8,39
※2 厚生労働省「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針〜妊娠前から、健康的なからだづくりを〜解説要領」
※3 メジカルビュー社『プリンシプル 産科婦人科学2 産科編』p.246
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