5歳児の身長や体重は?特徴や発達の目安は?

5歳になると、着替えやトイレ、食事など日常生活のほとんどのことを自分でできるようになります。自立していく我が子を見て、頼もしくもあり、ちょっと寂しい気持ちがするかもしれませんね。

今回はそんな5歳児の身長や体重、発達の目安や特徴などをご紹介します。

目次
5歳児の発達の目安や特徴は?
5歳児の身長・体重は?
小学校入学前までに5歳児に教えておきたいことは?
5歳児が受けておきたい予防接種は?


5歳児の発達の目安や特徴は?

5歳になると、がんばる・あきらめない・譲るなどの複雑な気持ちの変化を経験し、協調性や応用力、適応力を身につけていきます。以下は、そんな5歳児になったらできるようになることの具体例です(※1)。

ただし、これらはあくまで目安。子どもの発達には個人差があるため、できなかったとしてもあせる必要はありませんよ。その子なりの成長を見守ってくださいね。

身の回りのことが自分でできるようになる

以下のようなことを一人でできるようになります。

● 食後の後片付け
● うんちをした後、おしりを拭く
● 着替え
● 歯磨き
● 入浴後に体を拭く

とはいえ、まだ完璧にできるわけではありません。自分からやるように促したり、最後にチェックしたりとサポートしながら、できたら褒めてあげるようにしましょう。

運動能力が上がる

道具や遊具を使って遊べるようになり、長距離を歩く体力も身につきます。具体的には以下のようなことができるようになります。

● ブランコの立ち漕ぎ
● 鉄棒で前回り
● スキップ
● 1人でなわとび
● ボールを投げる・受け止める

行動パターンが増えると怪我も増えやすくなります。「◯◯をするときは△△に気をつけるんだよ」と具体的に何が危険なのかを声かけをしたり、「◯◯するとどんなとき危ないと思う?」と考えさせたりする機会を作って、身の回りの危険を認識できるようにしてあげましょう。

体の扱い方が上手になる

以下のように、目的に合わせていろいろな活動や体の扱いが上手になります。

● 三角形や四角形など、角のある図を描く
● セロテープ、ホッチキスなどを使って創作活動をする
● 虫取り網で虫を捕まえる
● サイコロを使ったゲームで遊ぶ

今までよりもさらに細かく体を扱えるようになります。ただし個人差が大きいので、苦手だったり、習得するのに時間がかかったりするかもしれません。のんびりと成長を見守ってあげてくださいね。

友達との関わりが深まる

友達と協力したり競争したりして、複雑なルールのある遊びに取り組めるようになります。

● 友達と互いに主張したり、妥協したりしながら遊ぶ
● 飛行機飛ばしなどで、どちらがよく飛ぶか競争する
● 砂場などで、友達と協力して創作活動をする
● じゃんけんで順番を決める
● 複数人で警察ごっこなどで遊ぶ

遊びを通して、子ども同士で喧嘩が起きることもあります。譲り合いができたときはしっかりと褒めてあげてくださいね。

協調性・社会性が身につく

自分をコントロールしながら、苦手なことでも挑戦するようになります。

● 登園した時に先生より先に挨拶ができる
● 責任持って当番活動をする
● 警察署や消防署などで働く人たちに関心を持つ
● 交通ルールや公共の場でのエチケットなどを守る

家では子どもが責任を持ってお手伝いしてくれることも。上手にできた、できないに関わらず、必ず感謝の気持ちを伝えましょう。

言葉の表現力が増す

会話を楽しむとともに文字に対する関心が芽生えます。

● 人の話を注意して聞き、相手にわかるように話す
● 時間に興味を持つようになる
● 昨日・今日・明日の連続的な時間の流れがわかる
● 逆さ言葉やしりとり、なぞなぞが少しできる

日頃からたくさんコミュニケーションをとるようにしてくださいね。

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5歳児の身長・体重は?

厚生労働省によると、5歳児の身長と体重の目安は以下のとおりです(※2)。

5歳0〜6ヶ月未満の身長・体重の目安

男の子

身長:100.5~116.5cm
体重:14.37~23.15kg

女の子

身長:99.1~114.8cm
体重:14.01~22.69kg

5歳6〜12ヶ月未満の身長・体重の目安

男の子

身長:103.3~119.9cm
体重:15.03~24.33kg

女の子

身長:101.6~118.2cm
体重:14.81~24.22kg

5歳になると、男の子も女の子もグッと体が大きくなります。食べものの好き嫌いがはっきりしてくるので、苦手なものは調理方法を工夫して食べやすいようにしてあげられるといいですね。野菜もなるべく多く摂れるように心がけましょう。

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小学校入学前までに5歳児に教えておきたいことは?

5歳になると語彙数や表現の仕方も増え、思っていることや考えたことを言葉にできるようになります。同時に、聞くことも上手にできるようになって、言葉によるコミュニケーションの幅が広がります。

なかには、ひらがなの読み書きができたり、数字を数えたり、簡単な足し算ができたりする子もいます。ただし、文字や数字の理解は個人差が非常に大きいです。小学校でしっかり学習指導がされるので、読み書きが上手くできなかったとしてもあせる必要はありません。

とはいえ小学校に入学して困らないように、学校生活で最低限必要とされる以下の3点は見直しておきましょう。

自分の名前を読めるようにする

小学校は下駄箱や座席、ロッカーなど、自分の場所が名前で示されているので、最低限自分の名前が読めると良いでしょう。座る場所や置き場所が分かり、迷わず行動に移しやすくなります。

配られたものに名前を書く場面もあるので、できればひらがなで書けるようになっていると安心ですよ。

40まで数えられるようにする

多くの小学校で出席番号が使われます。そのため40くらいまでの数については読めると安心です。子どもと湯船に入っているときに一緒に数を数えたり、「●●は何個あるかな?」と考えさせたりする機会を作って、数字に慣れ親しませておけるといいですね。

算数では最初10までの数について学習していきます。10までの数を書けるようになっておくと、自信をもって算数のスタートダッシュを切れますね。

鉛筆を正しく持てるようにする

ひらがなを「書く」練習よりも先に、鉛筆の正しい持ち方を確認しておきましょう。全ての学習の基本となるので、入学までに正しく持てるようになっておくと◎。

正しく持てたら、線を書いてみるなど運筆練習から始めていくといいですよ。

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5歳児が受けておきたい予防接種は?

小学校に入学すると本格的な集団生活が始まります。そのため、日本小児科学会は、小学校入学前の1年間で以下4種類のワクチンの接種を推奨しています(※3)。

● 麻疹風疹混合(MR)ワクチン
● おたふくかぜワクチン
● 三種混合ワクチン
● ポリオワクチン

このうち、MRワクチンは定期接種、それ以外は任意接種となります。

任意接種は自己負担となりますが、子どもの体を守る大切な予防接種となります。自治体から補助がでる場合も多いので、早めに確認しておきましょう。

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たくさん褒めて自己肯定感を高めよう

5歳児になったからといって、なんでもできるわけではなく、着替えや歯磨きなど、上手にできないこともたくさんあります。また、保育園や幼稚園など、子どもは集団生活を通して成功や失敗を日々感じています。

それらがストレスにもなる時期でもあるので、できなかったことを叱るよりも、まずは行動したことを褒めてあげ、どうしたら良いか一緒に考えてあげてください。

また、自立心がつくことで反抗的になる子もいます。子どもの発達や接し方で悩んだときは抱え込むのではなく、自治体の保健センターやかかりつけの小児科医に相談しましょう。

監修医師:小児科 武井 智昭

日本小児科学会専門医 武井 智昭先生
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。



【参考文献】
※1 香川県「Ⅲ 4歳児・5歳児の発達について」
※2 厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査」
※3 日本小児科学会「小学校入学前に接種すべきワクチン」

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