妊活をしていると、「妊娠◯週」という数え方を聞いたことがある人も多いですよね。妊娠1週目がいつから始まり、どんなことが起こるのかみなさんはご存知ですか。
今回は、妊娠1週目とはいつなのか、妊娠1週目にどんな症状が起こるのかなどをご説明します。
妊娠1週目っていつ？どんな時期なの？
妊娠週数とは、最終月経開始日を妊娠0週0日として数えるのが基本です。
つまり妊娠1週目はまだ妊娠していない状態で、生理が終わり、排卵に備えて卵子が成熟する週となります。
多少前後することはありますが、一般的には妊娠2週目に排卵が起こり、この時期に性交渉を行うと、妊娠の可能性が高くなります。
その後精子と卵子が出会うと受精卵が作られ、妊娠3週目に着床し、妊娠成立となります。
妊娠1週目には妊娠超初期症状が起こる？
「妊娠超初期症状」とは、受精卵が子宮内膜に着床し、女性ホルモンのバランスが変わることで起こる体調の変化のことをいいます。
妊娠1週目はまだ受精も着床も起こっていないので、妊娠超初期症状は起こりません。
一般的に、妊娠超初期症状は妊娠2〜3週目頃に起こるといわれていますが、症状の有無や程度には個人差があり、「まったく症状がなかった」という人もいます。
妊娠1週目までにしておきたいことは？
妊活をしている人は、いつ赤ちゃんを授かってもいいように、妊娠前の今の時期から以下のことをしておきましょう。
生活習慣の見直し
栄養バランスの整った食生活や十分な睡眠を心がける、体の冷えに気をつける、ストレスをできるだけためないなど、健康的な生活習慣を身につけておくことが大切です。
飲酒や喫煙は赤ちゃんの成育や妊婦さんの健康にさまざまな悪影響を及ぼすので、妊娠前の今から見直しておいてください。
受動喫煙の影響も受けないよう、パートナーや同居する家族が喫煙する場合は配慮してもらえるよう話しておきましょう。
風疹の抗体があるか確認
風疹ウイルスによる感染症である「風疹」に妊婦さんがかかった場合、お腹の赤ちゃんに感染し、「先天性風疹症候群」と呼ばれる心臓や目、耳などの重い病気を引き起こす恐れがあります（※1）。
「今までに風疹にかかったことがない」、あるいは「風疹ワクチンを接種したことがあるかわからない」という場合は、妊娠中は風疹のワクチンを接種することができないため、妊娠前に自分に風疹の抗体があるか確認しておきましょう。
昭和37年4月2日～昭和54年4月1日生まれの男性は、風疹の抗体検査と予防接種を無料で受けられるので、一緒に同居する家族の抗体も確認してみてくださいね（※2）。
薬やサプリメントの服用に気をつける
妊娠後は、薬やサプリメントの服用に気をつけなければいけません。赤ちゃんの重要な器官が形成される妊娠4週以降に薬を服用すると、赤ちゃんに悪影響を及ぼすリスクがあります（※3）。
少しでも妊娠の可能性がある場合は、医師に相談するようにしてくださいね。
妊娠が成立して1週目にはどんな症状が起こる？
妊娠が成立して1週目、つまり妊娠2週目には、人によっては妊娠超初期症状が現れることがあります。
妊娠超初期症状としては、主に以下のような症状が一般的です。
● 微量の出血
● 生理痛のような腹痛
● 胃痛
● おりものの状態の変化
● 味覚や嗅覚の変化
● 胸の張りや痛み
● 体のだるさ
● 眠気
● 吐き気
● 頻尿
● 便秘、下痢
● イライラ
● 体のほてり
ただし、妊娠2週目は妊娠が確定しているわけではなく、感じている症状が生理痛やホルモンバランスの乱れの影響である可能性もあります。
妊娠検査薬が反応するのは妊娠5週目以降なので、生理予定日から1週間ほど経ってから妊娠検査薬を使って、確認してくださいね。
監修医師：産婦人科医 藤東 淳也
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。
※1 国立感染症研究所「風疹Q&A（2018年1月30日改訂）」
※2 厚生労働省「風しんの追加的対策について」
※3 メジカルビュー社『プリンシプル産科婦人科学 婦人科編 第3版』p.766
