赤ちゃんがうんちをしたあとのおむつの臭いにノックアウトされた経験があるママは、きっと(というより確実に)少なくないでしょう…。
トイレにうんちを流しても、時間が経つと「むぅぉわぁぁぁ〜ん」とした黄土色の臭い(見えないけれど、そんな気がしませんか?)がおむつペールから湧き上がってきますよね。
そこで、編集部員で「うんちバスターズ」を結成!使用済みのおむつの臭いは、どうしたら取れるのか実験してみました。
うんちクン、なぜキミはそんなに臭いんだ?
おっぱいや母乳だけで栄養を摂っている低月齢のうちは、赤ちゃんのうんちはあまり臭わないことが多いもの。少し、酸っぱい臭いがする程度です。
ですが、離乳食が始まると「むぅぉわぁぁぁ〜ん」攻撃の開始!ママ・パパvsうんちクンの闘いのゴングが鳴らされるのです。
「かわいい我が子のために作った離乳食が、どこを、どう通過したらこの臭いになるのー!?」そんな声が聞こえてきそうです。
うんちは、たんぱく質が分解された臭い
うんちの「臭いのもと」は、たんぱく質が腸内の細菌によって分解され、その結果できる物質だとされています。
その物質の名前は「スカトール」と「インドール」。この2つが「むぅぉわぁぁぁ〜ん」攻撃のボスなのです。
たんぱく質が消化されなかったときはアルカリ性の臭いが、炭水化物が吸収されなかったときは発酵して酸性の臭いがします。お肉を多く食べると腐ったような臭いがします(※1)。
うんちは、食べたものや胃腸の働き具合によって複雑に入り混じり、あのような臭いになるのです。
うんちバスターズ出陣!
使用済みおむつの臭いを取るのはどれだ?
ある日、編集部の1人のママがこのようなことをこぼしたのです。
● 子供のうんちの量が大量(快便はいいことだ)
● そして、臭いが強烈(あ、きついよね…)
● 遊びに来た友人に「なんか臭い」と言われた(それ、あるある!)
● おむつ専用のゴミ箱は買わずに乗りきりたい(安くないもんね)
そこで結成されたのが「うんちバスターズ」。心に刻むモットーはこの3つ。
1. 家にあるものでお金をかけず
2. 手間もかけず
3. 使用済みのおむつの臭いを取る
さぁ、いざ実験開始!
【実験の手順と内容】
1. うんちの量を均等にする
2. 5種類の対策をそれぞれ行い、2晩寝かせる
3. うんちバスターズがそれぞれおむつの臭いをかぎ、臭いの強さを下記の4段階で評価
4. 3の結果から、総合的に順位を決定する
おむつの臭い | 評価 |
きつくなった | × |
変わらない | △ |
やわらいだ | ◯ |
消えた | ◎ |
第5位 市販の消臭スプレー
ご覧のとおり、うんちバスターズ完敗、惨敗、大敗。
うんちの臭いはまったく取れておらず、おむつを入れた袋に顔を勢いよく突っ込んだうんちバスターズは「むぅぉわぁぁぁ〜ん」攻撃を受けて、しばし呆然。
消臭スプレーの水分によってうんちの中の雑菌が繁殖したのか、むしろ、おむつから別の臭いまで発生したように感じました。
市販の消臭スプレーは「臭いのもと」別に開発されているものが大半なので、うんちの臭いには対応できないようです。
ちなみに、おむつSサイズに、無香料の消臭スプレーを5回ほどシュッシュ。
吹きかけた直後は、消臭スプレー特有のにおいによってうんちのくささがやわらいだように感じますが、これ
はおすすめできない方法といえます。
第4位 重曹とクエン酸を振りかける
言うまでもありません。今回の勝負も、うんちバスターズの負けは明らかです。
おむつのうんちの臭いはわずかに緩和された程度で、期待するほどの消臭効果はありませんでした…。
うんちの臭いは複雑で、また、時間の経過とともに雑菌が繁殖するなどして腐敗臭も強くなるとされています。そのため、重曹とクエン酸だけではうんちのにおいを抑えきれなかったのかもしれません。
Sサイズのおむつ1枚に、重曹・クエン酸を大さじ2ずつ振りかけました。
重曹ならまだしも、クエン酸を常備している家庭は少ないので、その点でもうんちバスターズの評価はマイナスでした。
第3位 パンの袋に入れる
この勝負も、僅差でおむつうんちクンの勝利となりました。
食パンの袋には「PP(ポリプロピレン)」という、中の臭いを通しにくい素材が使われています。そのため、未開封の食パンの袋に顔を近づけても、食パンの香りがまったくしないのです。
食パンの袋が臭いを通しにくくても、結び目からはおむつからのうんちの臭いが漏れてしまうので、このような結果になりました。
ただし食パン1斤分の袋には、Sサイズのおむつなら3〜4枚入れることができます。ゴミとして袋を捨ててしまうならストックしておいて、おむつ用のゴミ袋に代用するのはアリ!と言えるでしょう。
その際、スナック菓子などが湿気ないように留めるクリップなどを使用すると、さらに効果が期待できますね。
第2位 新聞紙で包む
うんちバスターズ、初めての勝利です!
全員が「うんちの臭いが和らいだ」と驚きの表情に。さらに「新聞紙の臭いがする」とまで言った人もいました。うんちの臭いを新聞紙が超えてきたことになります。恐るべし、新聞紙!
濡れた靴を早く乾かすために、丸めた新聞紙を靴の中に詰めたことはありませんか?この原理と同様、おむつの湿気を吸収するときにうんちの臭いも吸収したと思われます。
Sサイズのおむつ1枚を、新聞紙1枚(4面分)で包みました。
最近は新聞を購読している家庭も少ないので、そこがネックかもしれません。知り合いに新聞を購読している人がいたら、古新聞を何枚か分けてもらっておくといいですね。
そして、いよいよ1位の発表です。
第1位 コーヒーがらを入れる
なんと、うんちバスターズ全員が「うんちの臭いが消えた!」とビックリ!そして、全員が臭いを何度も嗅ぎなおしても「おむつからうんちの臭いがしない…」という驚きの結果に。
うんちの臭いは全くせず、コーヒーが少し焦げたような臭いがするのみでした。
コーヒーがらは古くから消臭効果があることは知られていますが、まさかうんちの強烈な臭いまで抑えるとは思ってもいませんでした。
Sサイズのおむつ1枚に対して、コーヒーがら25g(コーヒー2〜3杯分)を入れました。
コーヒーを淹れた直後のコーヒーがらは水分が多く熱いので、適度に乾かしてから入れます。
コーヒーを飲まない人は、ぜひ「コーヒーがらを分けてくれる知り合いを見つけてください!」と強くオススメするくらい、効果的でした。
おむつの処理はひと手間で快適に
うんちバスターズの実験、いかがでしたか?
気温と湿度の高い夏場はおむつの臭いがきつくなりやすく、家の中に充満する臭いに頭を悩ませる人も少なくありません。
少しの工夫で使用済みおむつのにおいはやわらげることができるので、ぜひ、試してみてくださいね。