《赤ちゃんの歯磨き大成功★作戦》イヤイヤはこう乗り切ろう!

赤ちゃんの乳歯をきれいな状態で保ちたいと願うあまり、歯磨きでつい力を入れ過ぎてしまったり、赤ちゃんが動こうとしてとっさに体を押さえつけてしまったり…。

結果として、赤ちゃんが歯磨きをもっと嫌がるようになってしまい、ホトホト困っているという声もよく聞きます。

そこで、先輩ママと歯科医師に、赤ちゃんの歯磨きイヤイヤを撃退するテクを教えてもらいました。

多くの赤ちゃんが歯磨きを嫌がっている!

歯磨きを嫌がった月齢

多くの赤ちゃんが、前歯が4本生えそろう生後12ヶ月頃から歯磨きに対するイヤイヤが増してくることが「ninaru baby」のアンケート(※)によってわかりました。

赤ちゃんは、歯が生えそろうのに連れて食べられるものが増えるため、ママの「しっかり歯磨きしなくちゃ!」という気持ちも強くなります。

ですが、赤ちゃんの歯磨きのイヤイヤは一時的なものではなく、数ヶ月単位で続くことが見て取れます。そして、このままイヤイヤ期に突入してしまう赤ちゃんも少なくないかもしれません…。

赤ちゃんが歯磨きを嫌がる理由は4つ!

赤ちゃんが歯磨きを嫌がる理由は、大きく4つあると言われています。

実際に、赤ちゃんが歯磨きを嫌がってしまっているママにアンケートをしたところ、赤ちゃんが歯磨きを嫌がる理由と思われることは以下の順になりました。

1 顔や体を抑えられるのがイヤ 66%
2 口の中を触られるのがイヤ 52%
3 他のことをしたいから 36%
4 力加減が強く、痛いから 11%

仕上げ磨きを嫌がってしまう赤ちゃんは、どのような様子なのか教えてもらいました。

毎晩、格闘しています…
うちは、お風呂上がりにしっかり歯磨きをするようにしています。大泣きして足をジタバタさせ、スキあらば逃げようとするので、体と顔を抑えて歯磨きしています…。

かわいそうだけれど、もう何本も乳歯が生えてきているので虫歯にはさせたくなく、日々心が痛いです。
(ようママ)

最終的に羽交い締めに…
乳歯が生えてきたのが生後11ヶ月だったので、歯磨きの開始タイミングも遅めかもしれません。

すでに活発に動ける月齢で力もあるので、歯磨きはほんとうに一苦労…。

ねんねする前に歯ブラシを使って歯磨きをしていますが、毎回、泣いて大暴れ…。最終的には羽交い締めにして歯を磨いています…。
(もみじママ)

歯が生えそろってきて歯磨きにかかる時間が長くなるのに連れて、赤ちゃんのイヤイヤもパワフルになっていくようですね。

続いての章では、歯医者さんと先輩ママ発の、赤ちゃんが嫌がらない歯磨きのコツをご紹介します!

教えて歯医者さん!
赤ちゃんが嫌がらない歯磨きのコツ

毎日、何人もの赤ちゃんや子供の口の中を診ている歯医者さんに、赤ちゃんが歯磨きを嫌がらないコツをおしえてもらいました!

1. 歯磨きを当たり前の習慣にする

赤ちゃんの自我が発達し、赤ちゃんが歯磨きを嫌がるようになるとママは困ってしまいますよね。

できるだけ毎食後に歯磨きをして、「歯磨きは、ご飯を食べたら必ずするもの」という意識づけをしていきましょう。

ママも一緒に歯磨きをすると、スムーズに歯磨きモードに入れる赤ちゃんも多いようです。

2. 上唇小帯に触れないようにする

上唇小帯に触れない歯磨き

上唇と歯茎をつなぐ筋を「上唇小帯(じょうしんしょうたい)」と言います。

赤ちゃんは、上唇小帯に触れられると強い痛みを感じます。ママが歯磨きをしてあげるときは、イラストのようにママの指で筋をガードして、歯ブラシが当たらないようにしましょう。

また、歯ブラシを強く当てすぎると、赤ちゃんが嫌がってしまう原因になります。

歯ブラシの毛先を細かく震わせるようにして、やさしく磨くことがポイントです。

3. 嫌がったら、一度休憩を入れる

歯磨きをしている間は、鼻呼吸をしなくてはなりません。大人には慣れた鼻呼吸も、まだ上手にできない赤ちゃんもいます。

さらに、唾液が口の中にたまって息苦しさを感じ、嫌がってしまうこともあります。

苦しそうなそぶりがあったら一度休憩し、口を閉じさせてあげるといいでしょう。

また、歯1本あたり5秒磨ければ十分です。時間をかけすぎると赤ちゃんが嫌がってしまうので、かける時間も意識してみてください。

4. 歯磨きが終わったらかならず褒める

嫌がってしまうときは言葉で説明するより、赤ちゃんに歯磨きの様子を見せてあげるほうが効果的でしょう。

歯磨きの絵本や動画を見せて歯磨きの大切さを教えてあげたり、ママの歯を磨かせてあげてもいいですね。

そして、歯磨きが終わったら、赤ちゃんをしっかり褒めてあげてください。

先輩ママ発!
赤ちゃんの歯磨きイヤイヤ乗り切り術

赤ちゃんの歯磨きのイヤイヤを乗り越えた先輩ママから、どのような工夫をしたのか教えてもらいました。

歯磨き=楽しいものと思わせる

スキンシップからスタート!
口の中を触られることにまだ慣れていない様子なので、歯磨きはスキンシップをたっぷりしてから始めます。

息子の顔をツンツン触ったり手遊びをして、ご機嫌になったところで歯磨きを開始しています。
(しんちゃんママ)

笑顔を心がけています
しっかり磨こうと真剣になると、表情も、つい怖くなりがちですよね。歯磨きタイムは、意識してニコニコするようにしています。
(ねこママ)

お気に入りの歌を歌う

歯磨きタイムは歌と一緒に
うちの子は、1歳ちょうど頃から歯磨きを嫌がるようになりました。

子供の好きな歌を歌っている間を歯磨きタイムにしたら、おとなしく磨かせてくれるようになりました。
(anママ)

歯磨きごっこをする

ぬいぐるみに歯磨きしています
以前は歯磨きを嫌がっていましたが、今では楽しく歯磨きをしています。

好きなキャラクターのぬいぐるみに歯磨きをしてから歯磨きを始めると、おとなしく歯磨きをさせてくれます。
(えりママ)

甘い歯磨き粉を使う

甘い歯磨き粉に変えました
娘は、1歳1ヶ月ごろから歯磨きのイヤイヤが始まり、未だに苦戦しています。

まずは歯磨きの絵本で楽しいイメージを持たせ、さらに私と娘で歯磨きごっこもしました。それでもダメで、甘い歯磨き粉を使うようになりました。
(ぽんこママ)

終わる時間を明確にする

「10」数えたら歯磨き終了!
歯磨きタイムは10秒と決めています。

子供も「10」になったら歯磨きが終わるとわかっているからか、数を数えている間はおとなしくするようになりました。
(みなみママ)

しっかり褒める

とにかく褒めます!
うちの子の歯磨きのイヤイヤは、2歳代になっても続きました。

いちばん効果があったのは「あ〜、歯にご飯がついているよ!」と言って歯磨きに気を向かせることと、そして、何よりもしっかり褒めることです。
(あんママ)

大げさに褒めるのがポイントです
なるべく笑顔で、ササッと済ませるようにしています。

心がけているのは、歯磨きが終わったら大げさに褒めること。褒めるようになってから、以前ほどは歯磨きを嫌がらなくなりました。
(ともママママ)

【茂山医師】
ママたちが実践されているアイデア、どれも素晴らしいですね。赤ちゃんが歯磨きを嫌がってしまう場合は、ぜひ、真似してみてください。

これらのアイデア以外の、赤ちゃんが歯磨きを嫌がったときに有効な対策方法をご紹介します。

● 手鏡で口の中を見せる:軽くて小さい手鏡を赤ちゃんに持たせ、口の中を見せてあげるのもオススメです。赤ちゃんが自分の口の中を見ようとして、口を大きく開けてくれることもあります。

● ご褒美のシールを用意する:上手にできたことが目に見えると、赤ちゃんはうれしいものです。シールブックなどを用意し、歯磨きができたら褒めながら、シールを貼ってあげましょう。

● 自分で歯磨きさせてあげましょう:自分で歯磨きをしたがる子も少なくありません。その場合は、赤ちゃんに自由に磨かせてあげましょう。

しっかり褒め、赤ちゃんが得意げになったところで仕上げ磨きに移ります。このとき、赤ちゃんに渡した歯ブラシはそのまま持たせ、仕上げ磨き用の歯ブラシを使うといいですよ。

歯磨きの習慣が楽しく身につくといいですね

歯磨きを嫌がってしまう赤ちゃんに、多くのママが頭を悩ませていることがわかりました。

2歳代になるとイヤイヤ期も始まり、赤ちゃんの歯磨きに一層手こずるようになるママも少なくありません。

赤ちゃんが嫌がる4つのポイントに気をつけ、先輩ママが実践しているアイデアと茂山先生のアドバイスを参考に、歯磨きが楽しく習慣づくといいですね。

取材協力:歯科医師 茂山久夫先生

歯科医師茂山先生
九州歯科大学卒業後、同歯周病科にて4年間診療、その後開業医での勤務を経て、現在は福岡県中間市にて診療を行う。日本歯周病学会、J.A.C.D(The Japanese Academy of Comprehensive Dentistry)、日本顎咬合学会、北九州歯学研究会若手会に所属。「一生を通じて付き合える歯医者さん」をコンセプトに、本人以上に患者さんのお口を分かっている、そんな信頼できる歯科医師を目指しています。大切な歯を守る第一歩は子どもの頃に作られる習慣と正しい知識です。子育てのお悩みの解消に少しでも貢献できたらと思っております。

※アンケート概要
実施期間:2018年11月26日~2018年11月28日
調査対象:「ninaru baby」読者
有効回答数:103件
収集方法:Webアンケート

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