こんにちは。編集部の佐久間です。5歳になる息子を育てています。
いまでこそ、ごはんを食べるのが大好きな息子ですが、離乳食を始めたときは全く食べなくて、とても悩みました。今回は、そんな我が家の離乳食奮闘記をご紹介します。
生後5ヶ月14日目で離乳食をスタート!
3,094gで生まれ、すくすくと育ってきた息子。首すわりも寝返りも、いわゆる平均時期よりも早い月齢でできるようになる赤ちゃんだったので、成長について悩むことはありませんでした。
もちろん離乳食も生後5ヶ月になったらトントンと進むものだと思っていて、早く作って食べさせたいなとワクワクしていました。離乳食用の小鍋を新たに準備したり、事前に10倍粥を作る練習をしたりと、かなり気合いが入っていたものです。
そして迎えた離乳食初日。朝早くから台所に立って、鍋でコトコトと10倍粥を作り始めました。
離乳食を全く食べない!どうして?
朝10時頃、息子を膝の上に抱っこして、10倍粥をのせたスプーンを口元にもっていきました。
口を開けてパクッと食べるだろうとばかり思っていましたが、食べない…。というより、嫌がって口を開けない。全く興味がない様子。
「おいしいよ」「おくちをあけてみよう」なんて声をかけてみたものの、断固拒否。
「嘘でしょ?」と思いました。初めての味や食感を嫌がることはあるだろうとは思っていましたが、そもそも口を開けないとは。
何度やってもだめなので、その日はあきらめることに。せっかく離乳食記念日になると思っていたのに残念だな、でも明日また挑戦してみよう。
2日目も全く食べない…
翌朝。前日より機嫌の良い時間帯を狙って、10倍粥スプーン1さじを息子の口元に。
しかし、やっぱりだめ。口を開けない。とにかく嫌がる。すぐにあきらめました。
2日連続で早起きして、ふきこぼれに注意しながら時間をかけて作ったのに(そのときは、まだ一度に作って冷凍するという考えもなく)。
「なんで食べてくれないんだろう…」
あらためて育児本やネットで情報を見てみると「生後5ヶ月でのスタートは早い」という意見もあり、数週間あけてから再トライしよう、と気持ちを整理しました。
ちょっとずつ、ちょっとずつ…でも進まない
しばらくは、あえて離乳食のことは考えないようにしました。
そして、初めての離乳食から2週間ほど経った日、普段飲んでいるミルク20ccほどをスプーンで何回かに分けて飲ませてみました。まずはスプーンに慣れさせることが大切だと思ったからです。
最初は嫌がったけど、どうにか口を開けたのでスプーンを口の中に入れると、ミルクだとわかり、口を閉じてごっくん。これは、10倍粥を食べる日も近いと希望を持ちました。
それから数日後、10倍粥に再挑戦。今度は、私ではなく夫の膝の上で、そして夫が朝食を食べているタイミングで試してみました。
パパと一緒に食べるということがよかったのか、息子が自ら口を開けて1口食べたのです。2〜3さじ目は少し嫌がりましたが、どうにか口の中に入れて飲み込みました。
これはもう大丈夫、そのときはそう思いました。
でも、結局それから2週間近く、1口目だけ食べて、2〜3口目は嫌がってほとんど食べないという状態が続き、全く進まずでした。
思い切って離乳食をあきらめた!
個人差はあるものの、一般的には離乳食をスタートして1週間ほど経てば、食べる量が増えていき、その後は野菜など他の食材に挑戦していくもの。
なのに息子は、離乳食開始から1ヶ月以上経っても10倍粥を1口しか食べない。
明らかに息子の離乳食のペースは普通ではない。ここで焦っても仕方がないし、しばらく離乳食はやめよう、と決心しました。
周りと比べてつらくなったことも
その時期、同じ月齢くらいの赤ちゃんがいるママに会うと、話題は離乳食のことばかり。「もう野菜を食べている」「食べすぎて困っている」なんて話を聞くと、なんでうちの子だけ食べないんだろうという気持ちになり、落ち込みました。
健診でも指摘される
さらに生後7ヶ月頃の健診では、体重がちょっと少なめなので、とにかく食べられる食材を探して少しずつでも離乳食を進めるようにといわれました。
今までは10倍粥ばかりにこだわっていましたが、ぶどうを買ってきて果汁をスプーンで飲ませてみることに。甘い味が気に入ったのか美味しそう飲んだので、しばらくはスプーンで果汁を与える日が続きました。
久しぶりに離乳食を食べさせると…食べてくれた!
さすがに甘いものばかりを与えるのはよくないし、そろそろしっかり離乳食を再開しなくては、と久しぶりにお粥を与えたのは、初めて離乳食に挑戦した日から2ヶ月ほど経った日。
10倍粥を作ってもまた無駄になることを恐れた私は、試しにベビーフードのお粥と和風だしをお湯で溶いたものをあわせて食べさせてみました。そうしたら、なんと以前よりもずいぶんと美味しそうに食べたのです。
味がついていたのがよかったのかもしれません。私が作った10倍粥よりベビーフードのお粥のほうが好みだったのかもしれません。
トータルで小さじ1杯ほどとまだまだ少量でしたが、翌日も、その翌日も「ベビーフードのお粥+和風だし」を食べました。
それからしばらくして、初めてにんじんに挑戦。柔らかく茹でて、こしたものを与えてみると、嫌がることなくペロリと食べてくれました。
一気に離乳食中期のメニューに!
離乳食をスタートしたときは夏の終わりだったのが、気づけば秋も深まる季節になっていて、朝晩の気温差の影響で、息子は初めて本格的な風邪を引きました。
食欲が落ち、生活リズムも乱れてしまったので、せっかく軌道に乗り出した離乳食もまた、しばらくお休み。
でも、そのブランクがよかったのか、それとも他に何かきっかけがあったのか、風邪から回復した息子は離乳食をどんどん食べるようになりました。すぐに10倍粥から7倍粥へ。野菜の種類を増やし、豆腐や魚もメニューに加わるように。今までの遅れを取り戻すかのように、急ピッチで進んでいったのです。
離乳食は子供のペースにあわせれば大丈夫!
息子の場合、平均的な離乳食の進み方に比べて、ほんの数ヶ月の遅れでしたが、あのときは「この子は一生食べないのではないか」「ずっと母乳とミルクしか飲まないのでは」と本気で悩んだものです。
いま振り返ると、離乳食は生後5ヶ月になったらスタートする、最初は10倍粥から与える、といったことにこだわりすぎていたのかなと思います。
味をつけたら食べるようになったし、私がせっせと作った10倍粥よりもベビーフードのお粥を好んだし、もっといろいろ試してみてもよかったなとも。
でも、当時は全てが初めて。そんな柔軟には考えられなかった。
結果的に、あのときの経験がその後の育児に大きく役立っています。子育ては育児本に書かれている通りにいくものじゃないし、我が子のペースにあわせて進めていくことが大切だということがわかりました。
あれから息子は食べることに目覚め、1歳半を過ぎる頃には大食いといってもいいくらい、よく食べるように。いまも好き嫌いはほとんどなく、離乳食で悩んでいたのが嘘みたいです。
離乳食は子供のペースにあわせて進めていけば大丈夫、いまだからこそ、そう感じます。