多くのママが、自宅にいるときやお出かけ中に「赤ちゃんのぐずりが大変…」という経験をしたことがあるでしょう。ぐずりが長時間続くと、ママは赤ちゃんの体調が悪いのではないかと心配になったり、飲食店などでは周りの目が気になったり……そんな状況を先輩ママはどんな対応で乗り切ったのでしょうか。
今回ninaru babyでは、先輩ママに「赤ちゃんがぐずったときの対応方法」についてアンケート(※)を実施。先輩ママがたちが大変だったシーンと同時に、効果的だったぐずり対策も聞いてみました。
赤ちゃんのぐずりが特に大変なのはどんなシーン?
赤ちゃんがぐずったときに、特に大変と感じたシーンを聞いてみると、「家事の最中」と答えたママが最多でした。
とはいえ、それに続く「飲食店で食事中」「車の運転中」も、ほぼ同じくらいの回答数。家事の最中や飲食店で食事中も大変ですが、車の運転中はどうしてあげることもできないので、対策には悩んでしまいますよね。
赤ちゃんのぐずりのピークは生後1~3ヶ月
このような、ママが困るほどの赤ちゃんのぐずりというのは、いつ頃がピークなのでしょうか。
特に多かったのが、「生後1~3ヶ月」のときでした。まだ気持ちのコントロールができなかったり、環境に対応しにくかったりする時期なので、月齢が低いうちは気持ちが変わりやすいのかもしれません。
グラフをみるとわかるように、赤ちゃんが成長するごとに大変と感じることが少なく変化していきます。徐々におさまっていくようなので、心配しすぎないようにしてくださいね。
とはいえ、このわずかな時期でも大変なものは大変です。ここからは、赤ちゃんがぐずったときに特に困ったという上位3位のケースについて、先輩ママのエピソードとともに、どんな対応が効いたのかをご紹介します。
家事の最中に赤ちゃんがぐずるケース
ぐり子さん
なにをしても泣いて泣いて抱っこのまま時間だけが過ぎ、主人が帰宅しても家事がなにもできていない状態になってしまいました。
あずみさん
家事の途中でぐずって全然泣き止まなくて、夕飯の支度の時間がどんどん無くなって行くのが大変でした。
赤ちゃんを保育園に預けて仕事復帰したママは、帰宅してから寝かしつけまで赤ちゃんがずっとぐずり、息をつく暇もない…なんて話も聞きますよね。
家事の最中は、なかなか赤ちゃんの相手をしてあげられないもの。こんなときはどうやって乗り切れば良いのでしょうか。
先輩ママのぐずり対策!
- ママが見える位置で赤ちゃんを遊ばせる
- 一度手を止めて抱っこする
- 音の鳴るおもちゃで遊ばせる
- 音楽をかけて歌う
- 換気扇の音を聞かせる(音大きめの)
- おんぶしながら家事をする
- 動画を見せる
ゆうさん
私の姿が見えるように、テーブルの椅子に座らせて、話しかけながらご飯を作りました。
くまこうさん
どうしても手が離せないときは、森のクマさんの替え歌(クマ=息子、お嬢さん=お母さん)を歌っていました。
声をかけ続ければ落ち着いていたので、安心するのかもしれません。
飲食店で食事中に赤ちゃんがぐずるケース
たっちゅんママさん
うちの子は普段から泣くことが多く、さらに暴れることもよくあります。椅子に座ったり縛り付けられるのが大嫌いで、食事中にベビーチェアに座りません。
座らせようとすると仰け反って暴れる・泣くの繰り返し。一番困っています…。
てんちゃんさん
ママ友とのキッズカフェランチ。それまでお利口だったのに、料理が来た途端ぐずり始めました。あやしている間に、ご飯が冷めてカチカチになってしまいました。
「赤ちゃんを連れての外食は大変そう…」と思うこともありますが、たまにはリフレッシュしたいですよね。
そんなときは、以下の方法で一時的にあやしてあげると、比較的ぐずらずに過ごしてくれるかもしれません。
先輩ママのぐずり対策!
- 動画を見せる
- 好きなおもちゃで気を紛れさせる
- おむつ替えや着替えで気分転換させる
- おせんべいなどのお菓子で気持ちを切り替える
うさまるさん
あらゆることを試しましたが、すぐに飽きてしまい…。走り回りたいようで、外食の時は手の施しようがありません。
でも携帯の動画を見せると、ほんのわずかな時間ですがご飯を食べることができるので、それでなんとかやっています。
ななしさん
お茶やお米せんべいなどのおやつ、好きな音の出る本、おもちゃなどを出したりしています。
短時間でもその場から一度離れると、落ち着くこともありました。
車の運転中に赤ちゃんがぐずるケース
とーちゃんママさん
車に乗せると、だいたい泣いています…。相手をしてほしいとき、眠たいから抱っこしてほしいとき。やってあげたいけれど、運転中は無理なので遠出ができませんでした。
さちさん
生後5ヶ月ごろから泣き方がひどくなり、後追いも始まり、トイレに行くのも大変に。
車の後部座席に乗せて買い物に行くのも、ママが見えないと泣き続けるので、車のなかで寝られるよう、寝る時間を考えて行動していました。
赤ちゃんがぐずるのはチャイルドシートに乗るのが嫌な場合もあれば、ママの顔が見えなくて不安という場合もあるかもしれませんね。
車の運転中でもできるぐずり対処法には、どんなものがあるのでしょうか?
先輩ママのぐずり対策!
- 好きな音楽をかける
- 動画を見せる
- 音が出るおもちゃで遊ばせる
- お菓子をあげる
- ママが大声で歌う
- ひたすら話しかけつづける
りょうくんママさん
赤ちゃんの名前を入れたオリジナルソングを歌って、あやし続けました。
しなこさん
好きな歌を歌ったり、好きなおもちゃやいつも寝るときに持っている肌触りのいいタオルを渡して安心させました。
いつものぐずり対策が効かない!?
失敗エピソード
赤ちゃんがぐずったときに、「いつもこれをすると泣き止む!」という必殺技をもってしても、時には逆効果なんてこともあります。
そんなママたちの、ちょっと切ないエピソードをご紹介します。
ふうママさん
好きなおもちゃを渡したら「これじゃない」とおもちゃを投げられました…。
りっぺさん
気を紛らわそうとコチョコチョしたら、さらに怒ってしまいました。
まちゅママさん
声を掛けたら落ち着くかなと思って、声掛けしたらよけいギャン泣きされてしまいました。
アカリンかあちゃんさん
安心するかと思って、頬を付けて鼻歌で子守唄を歌ったら、余計に泣いてしまったのは切なかった…。
このように、普段はうまくいく方法なのに、逆効果になってしまうときにはどんな理由が考えられるのでしょうか。
その理由について、日本小児科学会専門医である、武井先生に伺いました。
武井先生
いつものあやし方をしていても、そのときの気分によって触感や声のトーンなどの聴覚が期待したものと違うと、ぐずり続けることもあります。
一度、そっとしておいたり、別の方法をやってみたり、今までやったことがないあやし方をするのも良いかもしれませね。
赤ちゃんがぐずるときの心持ちは?
赤ちゃんがぐずることが頻繁に続くと、ママの気持ちをキープするのも大変です。
こんなとき、ママはどんな心持ちでいると良いのでしょうか。こちらも、武井先生に聞いてみました。
武井先生
赤ちゃんがぐずるのは、主にママに甘えたい・ママを独占したいというときや、さみしいときが多いですね。赤ちゃんはとにかくママが大好きなので、赤ちゃんがぐずったら、「ママがいないと寂しいのかなあ」くらいの心持ちでいましょう。
また、赤ちゃんがぐずりやすい時間帯を把握しておくのもおすすめです。お昼寝のタイミングで車に乗せたり、ぐずりそうだとわかっていれば、早めに外出してみたり、赤ちゃんのリズムに合わせてみるのも、1つの方法ですよ。
赤ちゃんがぐずるときは赤ちゃんの気持ちに寄り添ってみよう
赤ちゃんがぐずっていると、「●●しなきゃいけないのに」「なんでこのタイミングなの?」と、いら立ちを覚えるママもいるかもしれません、しかし、赤ちゃんはまだ自分で気持ちのコントロールができるわけではありません。
この時期は、「しなきゃいけない」ことに少し手を抜いて、赤ちゃんにつきあってあげる気持ちでいられると良いですね。ぐずりで困ったときは、この記事でご紹介した先輩ママの成功方法を参考にしてみてください。
取材協力:武井 智昭
小児科/高座渋谷つばさクリニック
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。
※ アンケート概要
実施期間:2018年12月4日
調査対象:0~2歳の赤ちゃんがいるママ・パパ
有効回答数:285件
収集方法:Webアンケート