赤ちゃんの発達において、大きな変化として気になるのが「寝返り」の時期ではないでしょうか。いつするのか、練習はした方がいいのか、寝返りをしたあとの注意点など、たくさんの疑問や不安があると思います。
そこでninaru babyでは先輩ママ238人にアンケートを実施(※)。赤ちゃんの寝返りについて、大調査! この記事を読めば、リアルな「赤ちゃんの寝返りはいつする?」「寝返りの練習は必要?」「寝返りの注意点」がわかります!
赤ちゃんの寝返りとは?
赤ちゃんの寝返りとは、仰向けの姿勢から自力で横を向いて、そのあとにうつ伏せの状態になることをいいます。
体が成長し、寝返りに必要な筋肉が発達してくると、多くの赤ちゃんは寝返りをし始めます。
寝返りができるようになったあとは、うつ伏せの状態から仰向けになる「寝返り返り」ができるようになります。
ただ、うつ伏せが苦手な赤ちゃんは、寝返りの前に寝返り返りをしたり、寝返りより前におすわりすることもあるようです。
赤ちゃんの寝返りはいつから?
では、赤ちゃんはいつから寝返りができるようになるのでしょうか?
アンケートによると、1番多かったのは「生後4ヶ月」との回答でした。
次いで生後3ヶ月、生後5ヶ月で寝返りをはじめたという声が多く、「生後3~5ヶ月で寝返りを始めた」という回答が全体の87%を占めるという結果になりました。
ただし、赤ちゃんが自由に何度も寝返りをするようになるのは、一般的にはもう少し後だと助産師の河井先生は言います。
河井先生
多くの赤ちゃんが寝返りができるようになるのは、生後5〜6ヶ月頃が一般的です。寝返りができる時期によりますが、寝返り返りができるのは生後7〜8ヶ月頃が目安です。
まだ寝返りしない、と焦るママもいますが、寝返りの時期を心配しすぎることはありませんよ。
赤ちゃんの寝返りは練習した方がいいの?
赤ちゃんの発達には個人差があるとはいえ、同じ月齢の子が寝返りしている姿を見ると、寝返りの練習をさせたほうがいいの?と思うママもいるかもしれませんね。
アンケートでも、実際に約40%のママたちは寝返りの練習をしていました。
ここからは、ママたちがしていた寝返りの練習内容をいくつかご紹介します。
赤ちゃんの寝返り練習、ママたちはこんなことやってました
ママたちがしていたのは、以下のような練習です。「練習」というよりも、寝返りの「サポート」と言った方が適切かもしれません。
ふれあい遊びで腰をひねる練習
赤ちゃんが寝返りをするには、腰をひねって持ち上げる必要があります。
赤ちゃん体操やふれあい遊びのなかで、赤ちゃんが腰をひねる動きを促しているようです。
むにゃ。さん
膝と腰をひねる動きを、赤ちゃんとのふれあい遊びの中に取り入れました。
こうすけママさん
赤ちゃん体操をしているときに、両足の裏を持って軽く交差させて、腰をひねる後押しをしていました。
肩や背中を少し押してあげる
赤ちゃんが寝返りしそうだけど、あともう1歩のところで寝返りができない場合、肩や背中を少し押して寝返りをサポートしているママが多くいました。
ちーさん
体を反らしたり、自分で横向きになったりしたときに、少しだけ腰を持ち上げてサポートしてあげていました。
りっぺさん
赤ちゃんが足を上げたり下げたりしているものの、寝返りができそうでできない日が続きました。少し押してあげて、寝返りをする感覚をつかめるようにしていました。
ゆんさん
半分ぐらい自分で回ったときに補助をして、寝返りをする方法を覚えさせてあげました。
おもちゃで気をひく
赤ちゃんからギリギリ手が届かない距離におもちゃを置いてみると、それを取ろうとして寝返りをする場合があるようです。
ぴゅあさん
寝返りしそうになったら、おもちゃを使って気を引いていました。
そうちゃんママさん
自分で顔を横に向けたり、左右に手を伸ばせるようになったら、おもちゃを横に置いて寝返りを促していました。
ここまで赤ちゃんの寝返りの練習方法をご紹介してきましたが、赤ちゃんの寝返りをサポートする場合は、寝返りがあともう1歩の状態になってからにしましょう。
また、赤ちゃんが嫌がったり、機嫌が悪くなったりする場合は、すぐに寝返りの練習をやめてあげてくださいね。
河井先生
赤ちゃんは基本的に自分で発達する力を持っているので、寝返りの練習は特に必要ありません。大人から特別なことはしなくてもよいのです。
ママは赤ちゃんが危なくないように環境を整えて、寝返りできるまで見守る姿勢でいることが大切ですよ。
赤ちゃんが寝返りを始めたら事故に注意!
赤ちゃんが寝返りすると、成長を感じてとても幸せな気持ちになれますよね。しかし寝返りをし始める頃に注意して欲しいのが、「窒息」や「転落」といった事故です。
寝返り返りができるまでは、赤ちゃんがうつ伏せのまま動けずに窒息してしまう危険があります。
また寝返りを始めると、赤ちゃんはママが予期せぬ方向に転がっていくことがあるため、転落事故も多く発生しているようです。
sodaさん
少し目を離した隙に、寝返りをして家具の角に頭を打ったり、布団から落ちたりしてしまいました。そのため今は赤ちゃんを広いところに寝かせています。
ちーさん
寝返りしながらどんどん転がっていて、気づいたらクッションに顔が埋まっていたことがありました。
さらに寝返りした拍子に布団から落ちて、ドアに頭をぶつけたこともありました…。
寝返りによる「窒息」防止方法
赤ちゃんが寝返りをしてうつ伏せになることによる窒息事故は、どのように防げばよいのでしょうか?
河井先生
寝返りをしても赤ちゃんの顔が沈み込んで窒息しないように、寝具は硬めのものを使いましょう。
万が一赤ちゃんの顔にかかっても、顔に密着して窒息することがないように、布団やブランケットは軽いものを使うといいですね。
また、赤ちゃんの周りにはクッションやタオルなど窒息の原因となるものを置かないように注意してくださいね。
寝返りによる「転落」防止方法
赤ちゃんをソファに寝かせているときに寝返りをして転落するケースが多くあります。
少しでも目を離す場合は、畳や床に寝かせるか、バウンサーに寝かせて安全ベルトを締めることをおすすめします。
赤ちゃんの寝返りは、ゆっくり見守ろう
これまで仰向けで寝ていた赤ちゃんが寝返りをするのは、発達のなかでも劇的な変化の1つ。周りの子がすでに寝返りしているかどうか、気になるかもしれません。
しかし赤ちゃんの成長のスピードには個人差があるので、焦らず、その子のペースを見守ってあげてくださいね。
※ アンケート概要
実施期間:2018年11月17日~11月19日
調査対象:生後2ヶ月〜2歳6ヶ月の子供をもつママ
有効回答数:238件
収集方法:Webアンケート
取材協力:河井恵美
看護師、助産師
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。救急、外科外来等も経験し、看護師教育や思春期教育にも関わっていました。助産師の仕事が大好きで、25年以上この仕事をしています。青年海外協力隊でコートジボアールとブルキナファソに赴任した後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。2008年から夫の仕事関係により、シンガポールに住んでいます。2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務し、日本人の妊産婦さん方に関わっています。インターネットでエミリオット助産院開設中。