妊娠を希望している人にとって、妊娠しやすい排卵日を把握するのは大事なことですよね。排卵痛はその名の通り排卵に伴う痛みなので、「排卵痛がある日は妊娠確率が高い」と思う人も多いようです。確かに排卵痛は排卵に関係していますが、本当に妊娠確率が高くなるのでしょうか?排卵痛と排卵日や妊娠との関係性についてご紹介します。
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排卵痛とは?
排卵とは、月に一度、成熟した卵子が卵巣から飛び出すことをいいます。この前後の時期を排卵期といい、この排卵期周辺で現れる痛みのことを排卵痛とよびます。
排卵痛の原因には次のようなものがあると考えられています。
卵巣が腫れて痛む排卵痛
卵巣内には卵胞と呼ばれる細胞があり、この卵胞が成熟すると卵子が排卵されます。卵胞は成熟するにつれ大きくなり、それによって卵巣が腫れたような状態になります。そのため排卵の前になると、卵巣の腫れによって下腹部全体がチクチクと痛むことがあります。
卵胞が傷つくときに感じる排卵痛
排卵の瞬間には、卵子が卵胞の膜を破って外に出ます。その卵胞が突き破られた際に痛みを感じることがあります。そのため、この痛みは排卵と同じタイミングで感じることが多いようです。
出血による排卵痛
排卵の後に出血することがあり、それによって痛みを感じることがあります。出血の原因には、ホルモンバランスの変化で子宮内膜が一部剥がれて出血する「排卵出血」などがあります。
排卵痛ってどんな痛み?症状は?
排卵痛の感じ方は個人差が大きく、片側の下腹部が痛いという人もいれば、お腹全体が痛くなる人もいます。痛みの種類も、チクチクした痛み、生理痛のような鈍い痛み、吐き気や胃痛を伴う痛みなど、人によってさまざまなようです。
痛みを感じる期間も人によって差がありますが、短いと半日から1日ほど、長くても3日くらいで治まる人が多いようです。
排卵痛はいつ起こる?排卵日との関係は?
排卵は生理開始日の約14日前に起こります(※1)。
卵子が卵巣から飛び出す際の痛みであれば、まさに痛みを感じた瞬間に排卵しているわけですが、痛みの原因が腫れであれば排卵痛が起こるのは排卵の数日前ですし、排卵痛の原因が出血によるものであれば、痛みに気付いたときにはすでに排卵からしばらく時間が経っている場合もあります。
そのため、「排卵痛を感じた時間」が必ずしも「排卵のタイミング」と同じとは限らないことを覚えておいてくださいね。
排卵痛のある日は妊娠確率が高い?
排卵痛のある日は排卵に関係しているので、妊娠確率が高いといえなくもないでしょう。ただし、排卵後、精子の到着を待つ卵管内での卵子の寿命は8〜12時間程度といわれているため(※1)、排卵後しばらく経ってから感じる排卵痛に合わせて性行為を行っても、受精する可能性が低くなってしまうことも考えられます。
射精された精子が卵管内で生きられる時間は、48〜72時間といわれているので(※1)、妊娠を望む場合、できることなら排卵痛を感じる少し前のタイミングを狙って性行為を行いたいですね。
排卵痛をもとに、妊娠可能日を探すには?
妊娠確率を高めるためには、生理周期を把握し、排卵日を考慮に入れたタイミングを考えたいところ。排卵痛も排卵に関係しているものではありますが、痛みが現れたタイミングが排卵の前なのか、もう排卵が済んでいるのかはわかりません。
そのため排卵日を把握するためには、排卵痛の観察とあわせて、基礎体温表をつけてみましょう。排卵は低温相と高温相の境目で起こるので、基礎体温を記録することで、より妊娠しやすい期間が見つけやすくなりますよ。
また、排卵検査薬を排卵痛がある日の前後に使うことでも、排卵のおおまかなタイミングを把握できます。
とは言え、排卵日を完全に把握するのは難しいものです。排卵が近づくたびに「排卵日はいつなのか?」と悩んだり不安を感じるようなら、妊活中から使える無料妊娠アプリ「ninaru」を使ってみて欲しいと思います。
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排卵痛から妊娠しやすい日を推測しよう
排卵痛は症状がある人にとってはつらい痛みですよね。一方で、妊娠を望んでいる人にとっては、排卵のタイミングを探る可能性に恵まれていると考えることもできます。
排卵痛を感じる瞬間が必ずしも排卵のタイミングと重なる訳ではないですが、妊娠を望んでいる人は、排卵痛のタイミングと排卵検査薬や基礎体温表を組み合わせて、妊娠しやすい日の目星を付けることをおすすめします。
そのタイミングを狙って性行為を行うことで、妊娠の可能性を高くできますよ。
また、排卵痛の有無や痛みの感じ方には個人差があるので、排卵痛を感じても感じなくても、神経質になる必要はありません。
ただし、腰まで響くような痛みや立っていられないほどの激痛を感じることがあれば、単なる排卵痛ではなく他の病気が潜んでいる可能性もあるので、早めに婦人科を受診してくださいね。
※1 株式会社メディックメディア『病気がみえる Vol.9 婦人科・乳腺外科 第4版』pp.21,248