陣痛タクシーとは?破水しても使える?東京で呼べるタクシー会社は?

臨月に入ると陣痛がいつ来るのかとそわそわしますよね。陣痛が始まったときに、どんな移動手段をとるのか考えておくことは妊婦さんにとって大切なこと。その方法のひとつとして、ここ数年で利用が増えているのが「陣痛タクシー」です。

今回は陣痛タクシーについて、使い方や一般的なサービス内容、破水したときの対応、東京で利用できるタクシー会社をご紹介します。

陣痛タクシーとは?

タクシー

陣痛タクシーとは、出産する病院や予定日、住所や電話番号などを事前に登録しておけば、陣痛が始まったときに優先的に配車してくれるタクシーのサービスのことです。

「陣痛タクシー」とは呼び名のひとつで、ほかにも「マタニティタクシー」や「プレママタクシー」といった様々な名称で全国のタクシー会社がサービスを取り入れています。

東京都内では、日本交通株式会社が都内で初めてサービスを取り入れた会社として知られています。同社では2012年にサービスを開始して以来、年々、需要が高まっています(※1)。

陣痛タクシーはどんなサービスがあるの?

陣痛タクシーのサービス内容は会社によって異なりますが、おおまかなサービスはどこも共通しています。

ここでは、陣痛タクシーが一般的に行っているサービスや、通常のタクシーと異なる特徴についてご紹介します。

登録料無料・利用料金は通常タクシーと同じ

「特別な料金がかかるのかな…」と思う人も多いのですが、「メーター料金+送迎料金」という、通常のタクシーの送迎を手配するときと同じ料金であることがほとんどです。登録料は基本的に無料です。

24時間365日受け付け可能

陣痛はいつ始まるか予想できないもの。夜中に陣痛が起きたときでも対応できるよう、24時間体制で対応してくれるので、一人のときでも安心です。

シートを汚しても請求されない

陣痛タクシーは、破水している状態や車内での破水にも対応してくれるのが一般的です。万が一座席のシートを汚しても、クリーニング代などの費用は請求されないケースがほとんどです。念のため、予約時に確認しておきましょう。

料金の後払い制がある

病院に到着したときに支払いが困難な状態の場合は、後払いでも可能なケースもあります。支払える状態であれば通常通り、タクシーを降りるときに支払いましょう。

出産前・出産後も利用できる

陣痛や破水時に限らず、妊婦健診や産後の退院、生後1ヶ月健診のときにもサービスを利用できるタクシー会社もあります。なかにはチャイルドシートを設置してくれる会社もあるので、利用時は確認してみましょう。

研修を受けた専任ドライバーが常駐

助産師や医師から陣痛時の対応を習った専任ドライバーが常駐しているタクシー会社も多く存在します。ただし、全ての会社にいるとは限らず、常駐している会社であっても人数が限られることもあります。

東京で呼べる陣痛タクシーは?

ここでは、東京都内で呼ぶことができる陣痛タクシーの会社をご紹介します。

日本交通株式会社 陣痛タクシー

陣痛タクシーの先駆けともいえる日本交通株式会社の陣痛タクシー。365日24時間対応で、全ドライバーが講習を受けているので、いつ陣痛が起きても安心です。陣痛タクシーに登録すると、出産前後に役立つマタニティギフトが届くのも人気の理由ですよ。

サービス対象エリア

東京23区、三鷹市、武蔵野市

利用料金

メーター料金+迎車料金300円
※深夜・早朝時間帯(22時~5時)は割増料金
※20分を超える時間指定は、別途予約料金(500円)が必要

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国際自動車株式会社 マタニティ・マイタクシー

マタニティ・マイタクシーは、一度登録すれば、陣痛のときだけでなく、妊娠中の外出や出産後の健診などの際にも利用することができます。陣痛時の送迎講習を受けた運転手が迎えにきてくれるので安心。破水時に備えて、全車に防水シートが完備されています。

サービス対象エリア

東京23区、三鷹市、武蔵野市

利用料金

メーター料金(運賃)+迎車料金500円
※深夜・早朝時間帯(22時~5時)は割増料金
※時間指定(予約)の場合、別途予約料金(500円)が必要

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東京無線 プレママ安心タクシー

出産を控えたママに寄り添ったサービスを提供する「プレママ安心タクシー」。陣痛時はもちろん、妊婦健診や買い物にも利用することができます。「タワーリーダー」と呼ばれる資格をもった選抜ドライバーが対応してくれるのも心強いですね。

サービス対象エリア

東京23区、三鷹市、武蔵野市

利用料金

メーター料金(運賃)+迎車料金310円
※到着予定時間を5分以上経過した時点から運賃メーターを入れて待機
その後1分35秒迄毎(割増時間帯は1分19秒毎)に100円ずつ加算

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大和自動車交通株式会社 たまごタクシー

23区以外もサービス対象となるエリアが多い「たまごタクシー」。登録が完了すると陣痛時にタクシーを呼ぶときの電話番号が書かれた会員カードが2枚送られてきます。

1枚は母子手帳などに入れて常に持ち歩き、もう1枚は家の中の目立つ場所に貼ったり、パートナーや家族に渡したりしておくと安心ですね。

サービス対象エリア

23区内(世田谷区・杉並区を除く)および北多摩交通圏内(武蔵野市、三鷹市、調布市、狛江市を除く)

利用料金

メーター料金(運賃)+迎車料金500円(23区内)、300円(北多摩交通圏内)
※深夜・早朝時間帯(22時~5時)は割増料金

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陣痛タクシーの使い方は?

陣痛タクシーの使い方は、まず登録することから始めます。登録完了までに2週間ほどかかることもあるので、早めに登録しておくのがおすすめですよ。

登録方法や利用方法は各タクシー会社によって異なるので、事前に確認しておきましょう。以下に一般的な利用までの流れをご紹介するので、参考にしてみてくださいね。

陣痛タクシーの使い方(陣痛時)

1. 臨月に入る前までに、陣痛タクシーサービスを行っているタクシー会社のWebサイトから情報を登録
2. 登録完了の通知をもらう
3. 産気づいたら病院に連絡して指示を仰ぐ
4. 「病院へ来てください」と言われたら、すぐに登録した陣痛タクシーの会社に連絡
5. タクシーの到着時間まで荷物などを用意して待つ
6. タクシーで病院へ向かう

陣痛の間隔がどれくらいになったら病院へ連絡するか、事前に医師や助産師に確認しておきましょう。

陣痛タクシーは破水していても来てくれるの?

陣痛タクシーは破水時でも利用できることがほとんどですが、まれに会社によっては対応していないこともあります。緊急時の対応に関して、登録時に確認しておくと安心ですね。

破水時にも対応してくれる会社であっても、破水したらタクシーの手配よりも先に必ず病院に連絡をしましょう。破水時に出血や激しい腹痛をともなう場合、医師の判断によってはタクシーではなく救急車の手配が必要なこともあります。

タクシーで病院へ行ける状態と判断されたら、早急に登録した陣痛タクシーを手配してください。このとき、タクシー会社にも破水している旨を忘れずに伝えましょう。

座席が防水シートのタクシーもありますが、登録時の注意書きにバスタオルや大きめのレジャーシートを持参するように記載されていることがあります。あらかじめ、入院グッズと一緒に準備しておくといいですね。

陣痛タクシーを使うときの注意点やコツは?

陣痛タクシーを利用するときの一番の注意点は、同じ名称でもサービス内容が会社によって異なるという点です。

例えば、前述のように破水時には対応していないケースがあったり、専任の運転手しか派遣できないルールで当日タクシーが出払っていたり、そもそも対象エリアに含まれず登録ができなかったりすることもあります。

タクシー会社によってサービス内容は様々なので、登録時に以下の点を確認してみてください。

・ 登録方法と対象エリア
・ 緊急時(破水、出血など)の対応について
・ 付添人の有無
・ 料金や支払い方法
・ 特別に用意しておく持ち物

また、当日の天候や交通状況によって到着までに時間がかかることもあるので、何社かの陣痛タクシーに登録しておくのもポイントです。

住んでいる地域がサービス外の場合は、陣痛タクシーではない方法を家族と相談しておくようにしましょう。

陣痛タクシーは早めに登録しておこう

陣痛タクシーは、登録しておけばいざというときに安心です。一人でいるときに陣痛や破水が起きたときも、慌てずに病院へ向かうことができます。

いざ陣痛や破水が起きてからタクシーを拾うのは大変なことです。陣痛タクシーなら、病院の住所を事前に登録しているので、わざわざ道順を説明したり迷ったりすることがないのもいいですね。

陣痛タクシーに登録した後は、スマートフォンや手帳にタクシー会社の連絡先を保存し、夫や家族にも知らせておきましょう。妊婦さん本人が連絡できない状態のときでも対処できるよう備えておくことで、スムーズに配車の手配をすることができます。

出産準備の一環として陣痛タクシーに登録をして、リラックスした気持ちで出産を迎えられるといいですね。

※1 日本交通プレスリリース『都内初!「陣痛タクシー」サービスを5月13日 母の日より提供開始』

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