風邪を引いているわけでもないのに、赤ちゃんが鼻をつまらせて苦しそうにしていることがありますよね。鼻の中をのぞくと立派な鼻くそが…。取ってあげたくても、奥に詰まっていてなかなかうまく取り出せず、困っているママ・パパも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、新生児・赤ちゃんの鼻くその取り方やコツ、注意点をご紹介します。
新生児や赤ちゃんは鼻くそがつまりやすいの?
新生児や赤ちゃんは鼻の粘膜が温度や湿度の変化に敏感で鼻水が出やすいうえに、鼻の穴が小さく分泌物やゴミが溜まりやすい状態です。
自分で鼻をかむことができないので、鼻水や空気中のホコリが集まったものが固まり、鼻くそとなってつまることがよくあります。
新生児や赤ちゃんは、風邪を引いていないときでも鼻くそができやすく、取ってあげてもすぐにまた新しい鼻くそが出てきてしまうのです。
新生児や赤ちゃんの鼻くそを取るときのコツは?
赤ちゃんの鼻の穴の入り口付近にある鼻くそは、無理のない範囲で綿棒やガーゼを使って優しく取ってあげましょう。
このとき赤ちゃんが動くと鼻を傷つけてしまう可能性があるので、頭をしっかり押さえてくださいね。
ここからは、赤ちゃんの鼻くそを取るときのコツをいくつかご紹介します。
1. お風呂あがりに取る
赤ちゃんの鼻くそを取るベストタイミングは、お風呂あがりです。鼻くそがふやけているので、ベビー用綿棒や濡れタオルで鼻の穴の入り口をぬぐってあげると、スルっと取れますよ。
2. 蒸しタオルで鼻を温める
鼻を温めると、鼻くそがふやけて取りやすくなります。鼻くそを取る前に、蒸しタオルで少し赤ちゃんの鼻を温めてみてください。やけどをしないよう、少し冷ましてから鼻にあてるようにしてくださいね。
3. 鼻水吸引器を使って取る
鼻くその大きさが小さく、鼻の穴の周りにこびりついていなければ、鼻水吸引器で吸い取れることもあります。ただし、やりすぎてしまうと鼻の粘膜を傷つけてしまうので、気をつけてくださいね。
4. 赤ちゃん用のピンセットで取る
鼻をのぞいたときに、簡単に取れそうな位置に鼻くそがある場合は、以下のような先が丸い赤ちゃん用のピンセットを使って取るのも一つの方法です。大人用のピンセットは、赤ちゃんの鼻を傷つける恐れがあるので使わないでください。
ピジョン ベビーピンセット
新生児から使えるプラスチック製のピンセット。先が丸く、つまみやすいので鼻の中を傷つける心配もありません。さらに煮沸消毒ができるのも嬉しいポイントです。
上記の方法を試しても鼻くそがうまく取れないときは、無理に取ろうとはせず、自然に出てくるのを待ちましょう。
赤ちゃんの鼻の奥に鼻くそがある場合は取った方がいい?
新生児や赤ちゃんの鼻の奥に赤ちゃんの鼻の奥に、自然に出てくるまで様子をみましょう。無理に取ろうとすると鼻の粘膜を傷つける恐れがあるのでおすすめできません。
ただし、赤ちゃんが息苦しくなるほど長い期間、鼻の奥に鼻くそがつまっている場合は、小児科や耳鼻科を受診してくださいね。
赤ちゃんの鼻くそがつまらないよう日頃からできることは?
新生児や赤ちゃんの鼻くそがつまらないようにするためには、以下のように鼻くそができにくい状態にしてあげることが大切です。
加湿器などを使い部屋を乾燥させない
部屋の空気が乾燥していると、鼻水が乾燥して、鼻くそができやすくなります。乾燥する冬場は、部屋に加湿器を置いて、湿度を50~60%程度に保ちましょう(※1)。
鼻水をこまめに吸引する・拭き取る
鼻水が出ているときは、拭き取ってあげたりすることで、鼻くそができにくくなります。
新生児・赤ちゃんの鼻くそは無理のない範囲で取ってあげよう
新生児や赤ちゃんの鼻くそがつまっていても、あまり気にし過ぎる必要はありませんが、簡単に取れそうなものは無理のない範囲で取り除いてあげましょう。
大きい鼻くそが詰まっていて、息苦しそうだったり、寝苦しそうにしていたりする場合や、鼻づまりが長期間続くときは、小児科や耳鼻科を受診してくださいね。
監修医師:小児科 武井 智昭
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。
【参考文献】
※1 東京都「赤ちゃんのための室内環境 -シックハウスやアレルゲンの対策-」