赤ちゃんのうんちが出ない!生後0ヶ月(新生児期)〜月齢別の便秘解消法

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赤ちゃんが成長するにつれてうんちの回数は減っていくものですが、出ない日が続いたり量が少なかったりすると心配になりますよね。赤ちゃんの便秘は、母乳やミルク、離乳食など食事と関係が深く、月齢によっても原因が異なります。

今回は、赤ちゃんの便秘について、症状や月齢別の原因・解消法をご紹介します。

赤ちゃんの便秘とは?どれくらいうんちが出ないと便秘なの?

赤ちゃんに便秘症状が出るのは、決して珍しいことではありません。元気で食欲があり、うんちの出方がスムーズであれば、1~2日排便がなかったとしても、それがその子のペースなので問題ありません。

しかし、以下のような症状がみられる場合は、便秘の可能性があります。

● うんちが週2回以下しか出ない、または通常より回数が少ない
● うんちの量が少なく硬い
● 母乳やミルクを飲まない、離乳食を食べない
● 母乳やミルク、離乳食をすぐ吐き戻す
● 大きい声で泣き続けて機嫌が悪い
● お腹がぽっこりしている
● うんちを出すときに顔を赤くする時間が長い

赤ちゃんのうんちが出ない原因は?

ここでは、赤ちゃんの便秘の原因について、生後0ヶ月(新生児期)からの月齢別にご紹介します。

生後0~1ヶ月の便秘の原因

生後間もない赤ちゃんは、腸や胃が未発達であることや、1日のほとんどを寝て過ごすため運動不足になることで便秘が起こりやすくなります。

また、おっぱいを吸う力がまだ弱く、1回の授乳で飲める母乳やミルクの量が少なく、便の水分不足から便秘がちになることも少なくありません。

ミルク中心で育てている場合は、母乳に比べて消化に時間がかかるため、便秘がちになることもあります。

生後2~4ヶ月の便秘の原因

少しずつ消化器官が発達し、腸内に便をためられるようになってきます。そのため、生後間もない頃に比べてお腹の中に便がとどまって、便秘のような症状があらわれることがあります。

生後5~8ヶ月の便秘の原因

離乳食が始まると赤ちゃんの食生活が変化して徐々に母乳やミルクを飲む量が減ることから、便の水分不足から便秘が起こることがあります。

目安として週に3回以上スムーズに便が出ていれば心配する必要はありませんが、排便の際に苦しそうだったり硬いうんちが続いたりしているときは、対策をしていきましょう。

生後9~11ヶ月の便秘の原因

離乳食が進んで、さまざまな食材を食べられるようになる時期ですが、食物繊維が不足していたり食べる量が少なかったりすると便秘になりやすいです。

また、よく食べていても水分が不足している場合、便が硬くなり便秘を引き起こします。

さらに、硬いうんちが赤ちゃんの肛門を刺激すると、痛みを感じて心理的にうんちをしたくなくなってしまうこともあります。

赤ちゃんの便秘の解消法は?

赤ちゃんの便秘の原因がわかったら、時期にあった解消法を試していきましょう。

生後0~4ヶ月の便秘解消法

この時期の便秘の予防や対策には、マッサージや浣腸がおすすめです。

「の」の字マッサージ

3~4本の指と手のひら全体でやさしくなでながら赤ちゃんのお腹に「の」の字を描くように、おへそを中心に時計回りでマッサージをします。お腹に大きな円をゆっくり描くようにしましょう。

足のストレッチマッサージ

赤ちゃんをあおむけに寝かせて両足首を優しく持ってあげて、「右、左、右、左」と両足を交互に動かします。

赤ちゃんの腿(もも)と膝がお腹にあたることで腸を収縮させて刺激し、便秘解消を促します。リズムに合わせて、歌を歌いながら楽しくマッサージするのもおすすめですよ。この動きを2〜3分くらい続けてください。

おしりのマッサージ

赤ちゃんの肛門のすぐ上あたりを指で押したり、軽くとんとんとたたいたりしてマッサージをします。ママやパパの爪がささったり、強く押しすぎたりしないように気をつけてくださいね。

綿棒浣腸(かんちょう)

ベビーオイルやワセリンをたっぷり含ませた綿棒を、肛門に挿れて刺激するのも便秘解消に効果があります。綿棒で円を描くようにゆっくりマッサージしてあげましょう。

生後5~8ヶ月の便秘解消法

水分不足が原因で便秘が続いているときは、離乳食の後に、母乳やミルク、麦茶、白湯などを多めに飲ませましょう。

ヨーグルトなど乳酸菌を多く含む食品、果物や野菜のペーストなどを食べさせてあげるのも効果的です。

ただし、ヨーグルトは無糖タイプを選び、初めて与える食材は1日1口からはじめて、様子を見ながら量を増やすようにしてくださいね。

生後9~11ヶ月の便秘解消法

離乳食に、さつまいもや青菜といった食物繊維を多く含んだ野菜を加えてみましょう。

ハイハイや伝い歩きができるようであれば昼間に積極的に体を動かして、腸を動かす環境作りをすることも大切です。体を動かすことでお腹が空き、自然と食事が進み、うんちの量が増えることもありますよ。

この時期は赤ちゃんの生活リズムが身についてくる時期でもあります。食事や睡眠の時間を規則正しくすることで、排便のリズムも整って便秘の解消が期待できます。

赤ちゃんの便秘が続くときはどうする?

うんちが全く出る気配がないという場合は、小児科を受診しましょう。赤ちゃんの便秘症状によっては、浣腸を行ったり飲み薬や坐薬を処方してくれたりすることもあります。

休日や夜間などに赤ちゃんが便秘で苦しそうにしているときは、家庭で浣腸をしたり市販薬を飲ませたりするという手もあります。

ただし自己判断で使用せず、薬局の薬剤師に相談して用法・用量を守って正しく使いましょう。

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赤ちゃんのうんちが出ないときの注意点は?

赤ちゃんの便秘が続いてうんちが硬くなると、腸粘膜に傷がついたり肛門周りが切れたりすることで、血が混じったうんちが出る場合があります。通常は、便秘が解消されれば治まります。

しかし、血が混じったうんちが数日間続いたり、いちごジャム状の血便や全体的に黒っぽい血便が出たりしたときは、病気が原因の場合があるため、早めに病院を受診しましょう。

普段から赤ちゃんのうんちの色や状態をよく観察してあげてくださいね。

赤ちゃんのうんちが出なくても焦らないで

赤ちゃんの便秘には、さまざまな原因があります。赤ちゃんのうんちが出ないときも焦らず、まずは原因をしっかりと探り、その原因や月齢にあった適切な対策をしていきましょう。

うんちは健康のバロメーターともいえます。頻度だけでなく、色や臭い、形状、硬さを日々チェックすることを忘れないでくださいね。

監修医師:小児科 武井 智昭

日本小児科学会専門医 武井 智昭先生
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。

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