赤ちゃんが寝返りを始めると、気になるのが「うつぶせ寝」ではないでしょうか。仰向けで寝かせたはずがいつの間にかうつぶせ寝になっていて、ちゃんと呼吸ができているか心配になりますよね。
今回は、赤ちゃんのうつぶせ寝について、いつから大丈夫なのか、させるときの注意点などをまとめました。
赤ちゃんのうつぶせ寝はいつから大丈夫?新生児でもいい?
赤ちゃんのうつぶせ寝はSIDS(乳幼児突然死症候群)を引き起こすおそれがあるため、1歳までは控えたほうがよいとされています(※1)。
SIDSはあおむけ寝でも起こることがありますが、うつぶせに寝かせたときのほうが発症率が高いことがわかっています。
特に新生児の頃は寝返りもできず、気道が細くてやわらかく圧迫されやすいので、うつぶせ寝はさせないでくださいね。
赤ちゃんはなぜうつぶせ寝が好きなの?やめさせたほうがいい?
うつぶせ寝をすると、ママのお腹のなかにいたときのように手足を折り曲げる姿勢になります。
赤ちゃんにとっては安心感のある姿勢のため、生後3〜8ヶ月ごろに寝返りができるようになると、自発的にうつぶせ寝になることもあります(※2)。
常に見守ってすぐにあおむけにする必要はありませんが、気づいたときには赤ちゃんの顔が見えるように寝かせてあげると安心です。
赤ちゃんをうつぶせにさせないほうがいいの?
赤ちゃんがうつぶせ状態で寝てしまうことには注意が必要ですが、パパやママが近くで見ているときにうつぶせ状態になるのは悪いことではありません。
うつぶせの姿勢は首や背中の筋肉を発達させるので、首がすわる練習になります。
赤ちゃんがご機嫌で起きているときにうつぶせにするのを数秒からはじめ、だんだんと伸ばしていきます。パパやママが赤ちゃんと同じ目線になって遊んであげましょう。
足を持ってくるんとうつぶせにしてあげると、寝返りをするコツをつかむことも。赤ちゃんの様子をみながら、ときどきうつぶせになる練習をさせてあげてくださいね。
1歳までは赤ちゃんのうつぶせ寝はさせないようにしよう
赤ちゃんが1歳になるまで、あおむけ寝が推奨されています。うつぶせ寝が好きという赤ちゃんもいますが、SIDSのリスクをあげないためにも気づいたときにはあおむけにしてあげてくださいね。
監修医師:小児科 武井 智昭
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。
※1 厚生労働省「乳幼児突然死症候群(SIDS)について」
※2 厚生労働省「子供家庭総合評価表」