胎動カウントのやり方を解説!いつから?平均はどのくらい?

胎動を感じるようになると、赤ちゃんの様子がダイレクトに感じられ、楽しみが増えますよね。なかには、「胎動カウント」という言葉を耳にして、やり方が気になっている人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、胎動の動きを数える「胎動カウント」について、目的ややり方、平均時間、注意点などをご紹介します。

胎動カウントとは?メリットは?

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「胎動カウント」とは、文字通り胎動を数えることを指します。

胎動カウントをすることで日々胎動に意識を向けるため、赤ちゃんの異常をいち早く発見したり、妊婦さんの不安を軽減することにつながるといわれています(※1)。

胎動カウントはいつから始める?

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胎動カウントは、胎動を感じる時期であればいつ始めても問題ありません。

胎動を感じ始める時期は、初産では妊娠20週前後から、2人目以降では18週前後からといわれていますが、個人差があるため、妊娠21週以降に初めて感じる人もいます(※2)。

胎動をまだ感じていない人は、感じ始めたタイミングで胎動カウントをしてみてくださいね。

病院によっては医師から胎動カウントについて教えてもらえることもあるので、その場合は医師の指示に従って始めましょう。

胎動カウントのやり方は?

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胎動カウントは、赤ちゃんの胎動を10回感じるまでにかかった時間を計る「10カウント法」がよく使われています。

以下の方法でできるので、試してみてくださいね。

① リラックスできる体勢で横になる
② 赤ちゃんが10回動くのに何分かかったかを計る(連続した動きは1回とカウントする)

胎動は赤ちゃんの向きや体勢によって感じ方が変わりますが、左側を下にして横になると比較的感じやすいといわれています。途中で姿勢を変えても大丈夫なので、無理のない範囲で行いましょう。

赤ちゃんの動きがよく感じられるのは、妊婦さん自身がリラックスしているときといわれているので、食後や寝る前などの時間帯に行うのがおすすめです。

その際、キックやパンチなどのはっきりとわかる胎動だけを数え、しゃっくりなど弱いものはカウントしないようにしてくださいね。

胎動をあまり感じないときは、歩いてみたり、お腹を軽くつつく・なでる・動かすなど少し刺激をしたりすると感じやすくなるかもしれませんよ。

胎動カウントの平均時間は?

砂時計

10カウント法で胎動をカウントする場合、まずは1週間ほど継続して、毎日の平均時間を把握しましょう。

妊娠後期の場合、10カウントにかかる平均時間は平均で約18〜20分で、90%の人が35分程度あれば10カウントし終えるとされています(※1)。

ただし、赤ちゃんは20分から75分の周期で睡眠と覚醒を繰り返しているため、胎動カウントをしたタイミングで寝ていることもあります(※2)。

また、赤ちゃんが小さいうちは胎動が感じにくかったり、妊婦さんの体型によっては自覚が少なかったりなど、感じ方やカウントにかかる時間には個人差があります。

そのため人によっては平均時間が18分より短かったり、35分以上かかったりすることもあるので、あくまで上記の時間は目安として捉えておいてくださいね。

胎動カウント時の受診する目安は?

病院 診察

胎動カウントをしていて以下のようなときは、赤ちゃんにトラブルが起こっている可能性があります(※1,2)。すぐに病院に連絡しましょう。

● 10カウント法で2時間以上かかる
● 急に胎動が弱くなった
● 極端に少なくなったと感じた
● 出血や腹痛がある
● 胎動に違和感を感じて不安

妊娠後期に入ると、赤ちゃんの頭が骨盤に固定されて大きな動きをとりにくくなるため、臨月に近づくにつれて胎動は減少するといわれています(※1,3)。

ただし、1日中全く感じられなくなるようなことはなく、妊娠後期に入って激しくなったり、増えたりする人もいます。

普段と違う様子があって心配なときは、早めに産婦人科に相談するようにしてくださいね。

監修医師:産婦人科医 藤東 淳也

産婦人科医 藤東淳也先生
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。

※1 日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン―産科編 2020」
※2 メジカルビュー社『プリンシプル 産科婦人科学2 産科編』p.246
※3 日本産婦人科医会『女性の健康Q&A 胎動が多いか少ないかわからないです』

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