「生理中には妊娠しない」という噂を耳にしたことがあるかもしれません。生理中に排卵して、妊娠する可能性はあるのでしょうか。
そこで今回は、生理中に妊娠することはあるのかや排卵が起こることがあるのかについてご説明します。
そもそもどうやって妊娠が成立するの?
妊娠が成立するまでには、大きく分けて以下のような工程があります(※1)。
- 生理が終わる
- 卵巣から卵子が排卵される
- 卵子と精子が受精する
- 受精卵が子宮に向かう
- 受精卵が子宮で着床する
生理周期が28日で安定している人の場合、排卵は生理が始まった日から2週間後くらいに起こるのが一般的です。
排卵が起こらないと妊娠はしないため、受精卵が作られることはありません。
このステップをみると、生理中は妊娠しないように見えますが、実際はどうなのでしょうか。
生理中には妊娠しないの?排卵する可能性は?
卵巣から卵子が排卵されるのは生理が終わってからになるため、生理中に排卵が起こる可能性は低いです。
ただし、ホルモンのバランスなどによっては生理後すぐに排卵して妊娠しやすい状態になることがあります。
精子の寿命は約72時間なので、タイミングによっては生理中の性行為によって妊娠することもありえるということです(※1)。
妊娠したいと思っていないときは、生理中に関わらずどんなときでも必ず避妊をするようにしてくださいね。
妊娠しやすいタイミングっていつなの?
妊娠しやすいタイミングは「排卵日の2日前から排卵日まで」です(※1)。
排卵日は、産婦人科で検査してもらったり、ドラッグストアなどで販売されている「排卵検査薬」を使ったりすることで予測できます正確にわかります。
毎日基礎体温をつけることでも排卵日を推測することができます。朝起きたときに横になった状態で口のなかの体温を測定し、記録してみてくださいね。
生理が終わってから基礎体温は「低温期」が続き、排卵日で更に少し下がり、その後「高温期」となります。
基礎体温に「低温期」「高温期」がみられない場合は、排卵が起こっていない可能性があるので、妊娠を希望しているときは早めに産婦人科を受診しましょう。
監修医師:産婦人科医 藤東 淳也
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。