専門家に聞いた!うがいができない赤ちゃんや子供の「うがい代わり」法!

お出かけから帰ったらうがいをする習慣がある家庭は多いですが、「うがいができない赤ちゃんはどうしたらいいの?」と思うことってありますよね。特に風邪が流行する時期は、気になるママも多いのではないでしょうか?

そこで今回は、小児科医の武井先生に、そもそものうがいの役割をはじめ、うがいができない赤ちゃんや子供が「うがい代わり」にできることを教えてもらいました。

うがいにはどんな役割があるの?

風邪の予防対策としてよく聞く「うがい」ですが、そもそもうがいにはどんな効果があるのでしょうか。小児科医の武井先生に聞きました。

武井先生

武井先生

うがいは、細菌やウイルスを洗い流す効果はありませんが、ホコリや花粉などを洗い流し、口腔内を清潔な状態に保ったり、潤して乾燥を防いだりする効果があります。細菌やウイルスは、湿度や温度の高い場所を嫌う傾向があるので、風邪予防につながるというわけなんです。

うがいをするときは、水を口に含んでぐちゅぐちゅしたり、上を向いてのどまで水を行き渡らせたりして、口全体とのどを潤すようにしましょう。

うがいができない赤ちゃん・子どもは
うがい代わりに「水分を摂る」といい

うがいができない代わりに、喉や口を潤すために「水分を摂る」ことで同様の役割を得られると、武井先生はいいます。

武井先生

武井先生

うがいができない場合は、水分を摂るだけでもよいでしょう。口内や喉に細菌やウイルスが付着していた場合でも、基本的には胃酸で溶けるので、飲み込んでも問題ありません。

以下では、乳児と幼児にわけて、水分の摂り方について教えてもらいました。

乳児は母乳やミルクを飲むのがおすすめ

乳児(生後0ヶ月〜満1歳未満)の場合は、母乳やミルクを飲んでいる子が大半ですが、水でなくてもよいのでしょうか。

武井先生

武井先生

水分は、母乳やミルクで問題ありません。1日2〜3回、1回につき50〜100mlあげると、のどが潤って感染症予防になります。基本的には、外出先からの帰宅後すぐに飲ませてあげると良いですよ。

幼児は水・麦茶・牛乳を飲むのがおすすめ

幼児(満1歳〜未就学児)の場合は、いろいろな飲み物を飲める子もいますよね。何をどのタイミングで飲むとよいのでしょうか。

武井先生

武井先生

幼児なら、水・麦茶・牛乳を飲ませるのがおすすめです。1日に2〜3回、水・麦茶なら200ml以上飲んでも問題はありません。牛乳の場合は200ml程度飲むのが理想です。外出先から帰ってすぐが良いでしょう。しっかりと水分をとることが重要です。

うがいもできないし水分も摂らない…
そんなときはどうしたらいい?

水分を与えようとしても子供が欲しがらないときもありますよね。武井先生いわく、「そんなときは無理やり飲ませる必要はない」そう。

水分摂取の代わりに、できることを教えてもらいました。

ゼリーやヨーグルトを与える

武井先生

武井先生

ゼリーやヨーグルトも水分を多く含むため、のどを潤すのに効果があります。食べ過ぎると、子供がご飯を食べないなどするので、量には気をつけながら与えましょう。

のど飴をなめる

武井先生

武井先生

普段から飴を食べ慣れている子どもには、のど飴もおすすめです。うがいの目的はのどを潤すことなので、なめることで唾液を出し、のどを潤った状態に保ってくれます。もちろん、トローチなどでも問題ありません。

まだ飴が食べられる年齢ではない場合や、普段食べ慣れていない場合は、誤飲の恐れがあるので注意してください。

うがいができないときは
水やミルクなどで「のどを潤す」ことが大切!

うがいができない赤ちゃんや子供でも、水分を摂ることでのどを潤すことができます。外出後はもちろん、室内にいるときもこまめに水分補給を促したり、ママが飲ませてあげたりして、のどの環境を整えてあげてくださいね。


コメント協力:武井智昭先生

コメント協力:武井智昭先生

小児科 高座渋谷つばさクリニック


日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。

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