離乳食が始まると、いろいろな食材を赤ちゃんに経験してもらいます。しかし「これって食べさせても大丈夫?」と心配になることもありますよね。
そこで今回は、離乳食を食べさせる順番、離乳食初期に食べていい食材と食べてはいけない食材についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
離乳食初期はどのように進めるの?
離乳食初期の進め方として、赤ちゃんの体に負担がかかりにくい食材順で与えていきます。大まかには以下のような流れです。
①10倍がゆ
②野菜・果物
③じゃがいもなどの芋類・パンがゆ
④豆腐・白身魚
⑤固ゆで卵黄
食材は全てすりつぶすなどして、とろとろのペースト状やかゆ状にして与えます。
初めて食べる食材は、1度に1種類ずつ、加熱して1日1口からはじめて、様子を見ながら量を増やしてください。
アレルギー症状などに備えて、かかりつけの医療機関を受診できる曜日の午前中に与えると安心です。
【炭水化物】
離乳食初期に食べていい食材
体や脳の活動に必要なエネルギー源となる炭水化物は、穀物や芋類に多く含まれます。
白米/米粉/上新粉
● パン類
食パン(耳以外)
● 麺類
うどん/そうめん
● 芋類
じゃがいも/さつまいも
● その他
焼き麩
はじめは10倍がゆから与え、慣れてきたらそうめんやうどん、食パン、芋類などに挑戦しましょう。
オートミール/コーンフレーク(無糖)
オートミールやコーンフレークは消化に時間がかかる食材です。砂糖や玄米、ビタミンなどが添加されていないプレーンタイプの粒が細かいものを選び、ペースト状になるまで調理するか、すりつぶして与えてください。
餅/もち米/白玉粉/玄米/雑穀米/胚芽米
● パン類
ロールパン/菓子パン/蒸しパン(市販)/クロワッサン/ライ麦パン/胚芽入りパン/バゲット
● シリアル類
フルーツグラノーラ
● 麺類
マカロニ/スパゲティ/中華麺/春雨/ビーフン/そば
● 芋類
里芋/山芋
その他
ホットケーキミックス/クラッカー(全粒粉・プレーン)/全粒粉/餃子の皮
上記の食材は、赤ちゃんの消化の負担になる脂質や塩分、添加物、繊維などが多く含まれています。
また、餅やもち米のような弾力があって喉につまるおそれがあるものや、そばのように重篤なアレルギーを起こす可能性があるものがあります。
離乳食初期に与えるのは控えましょう。
【ビタミン・ミネラル】
離乳食初期に食べていい食材
野菜や果物は、赤ちゃんの健康維持に必要なビタミンを多く含む食材です。
にんじん/大根/かぶ/玉ねぎ
● 葉物野菜
ほうれん草/キャベツ/白菜/小松菜/レタス/ちんげん菜/ブロッコリー/カリフラワー
●その他の野菜
トマト/かぼちゃ/きゅうり/グリーンピース/とうもろこし
● 果物類
バナナ/りんご/いちご/みかん/桃/すいか/メロン/梨/甘夏/はっさく/オレンジ
果物や野菜を生で食べると、含まれる酵素によってかゆみや肌に赤みなどがあらわれることがあります(※1)。初めて食べるときは加熱して与えると安心です。
ベビーリーフ/モロヘイヤ/水菜
● その他の野菜
なす/インゲン
● 果物類
ぶどう/柿
水菜やベビーリーフは繊維が多い部分は取り除きましょう。モロヘイヤは粘り気、インゲンは繊維が多いので、他の野菜に慣れてから与えてください。
苦味のあるなすや、渋味のある柿、酸味と甘味が強いぶどうも、他の食材に慣れたあとに試すと良いでしょう。
レンコン/ごぼう
● 葉物野菜
ねぎ/ニラ
● その他
アスパラガス/たけのこ/ピーマン/パプリカ/オクラ/もやし/にんにく/しょうが/きのこ類/ズッキーニ/スナップエンドウ/さやえんどう/ミックスベジタブル/かんぴょう/切り干し大根
● 果物類
アボカド/キウイフルーツ/さくらんぼ/レーズン/ブルーベリー/栗/プルーン/マンゴー/パイナップル
● 海藻類
わかめ/焼のり/ひじき/粉寒天/海藻ミックス
上記の食材は、繊維が多くて消化するのに負担がかかったり、固くてペースト状にするのが難しかったり、弾力があって噛みきれなかったりするため、離乳食初期に与えるのは控えましょう。
【たんぱく質】
離乳食初期に食べていい食材
たんぱく質は、赤ちゃんの血液や筋肉を作る栄養素です。豆腐か白身魚からはじめて、次に固くゆでた卵黄という順に進めます。
豆腐/高野豆腐/きなこ
● 乳製品
ヨーグルト(無糖)
● 魚介類
鯛/かれい/ひらめ/たら
● 魚加工品
しらす干し
上記の白身魚は皮や骨を丁寧に取り除いて、ペースト状にしてから与えてください。しらす干しは流水でしっかり塩抜きしましょう。
ヨーグルトは白身魚に慣れてきてから与えるようにしてくださいね。
大豆水煮/豆乳(無調整)/枝豆
● 卵・乳製品
卵黄/牛乳/低脂肪牛乳
● 魚加工品
ちりめんじゃこ
上記の大豆類は、豆腐が食べられるようになってから与えましょう。大豆水煮や枝豆は薄皮を取り除いてください。
牛乳や低脂肪牛乳は加熱して調理に少量使う程度に。ちりめんじゃこは熱湯などでやわらかくなるまで戻しましょう。
卵黄は白身魚に慣れたあとに挑戦してください。卵を固くゆでてから手早く白身をはがし、耳かき1杯程度の少量から与えます。
卵や牛乳はアレルギーが出やすいので、赤ちゃんの様子に注意しながら、少量からはじめましょう。
納豆/小豆/おから/厚揚げ/がんもどき
● 卵/乳製品
卵白/チーズ/スキムミルク/コンデンスミルク・練乳/生クリーム/ヨーグルト(加糖)
● 魚介類
・白身魚
鮭/めかじき
・赤身魚
まぐろ(赤身)/かつお/ぶり
・青魚
あじ/いわし/さんま/さば/さわら
・その他
あさり/牡蠣/エビ/カニ/イカ/タコ/たらこ/いくら
● 魚加工品
ツナ水煮缶/さば水煮缶/かつおけずり節/魚のすり身/魚肉ソーセージ/魚の干物/ししゃも/うなぎ/はんぺん/ちくわ/かまぼこ
● 肉類
鶏ささみ/鶏むね肉/鶏もも肉/レバー/豚赤身肉/牛赤身肉/鶏ひき肉/豚ひき肉/牛ひき肉/牛豚ひき肉(合挽き)
● 肉加工品
ソーセージ/ベーコン/ハム
上記の食材は、赤ちゃんの消化の負担になる脂質や塩分、添加物などが多く含まれています。
また、イカ・タコ、いくらのような弾力があって喉につまるおそれがあるものもあります。離乳食初期に与えるのは控えましょう。
赤ちゃんのペースで離乳食を進めよう
最初はなかなか赤ちゃんが食べないかもしれませんが、離乳食初期の目的は、口に食べ物を入れて飲み込むのに慣れることです。
食べた食材数が増えなくても焦る必要はないので、赤ちゃんの成長や発達にあわせて無理なく進めましょう。
赤ちゃんが食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は、必ず医師と相談のうえ進めてください。