【3ヶ月健診のすべて】内容、目的、体重の平均などをまとめて紹介!

赤ちゃんが生後3ヶ月頃に受ける健康診査が3ヶ月健診です。3ヶ月健診は赤ちゃんの成長と発達を確認・実感したり、日頃の育児の悩みを専門家に相談したりできる大切な機会です。

そこで今回は、3ヶ月健診とはどのようなものなのか、検査の内容、3ヶ月健診時の平均体重はどの程度なのかについてご説明します。

3ヶ月健診とは?

3ヶ月健診とは、生後3ヶ月の赤ちゃんを対象に行う健康診査のことです。

他にも1歳6ヶ月や3歳で健診がありますが、こちらは母子保健法という法律によって、各自治体に対し実施することが義務付けられています。一方、3ヶ月健診は特に法律で定められておらず、実施するかどうかは各自治体の判断に任されています。

自治体によっては、3ヶ月健診を行わず、生後4ヶ月の赤ちゃんを対象にした4ヶ月健診をするところも増えてきています。

実情としてはほぼすべての自治体で3ヶ月健診、あるいは4ヶ月健診が行われています(※1)。

3ヶ月健診の目的は?

3ヶ月検診の目的は、主に赤ちゃんの健康状況を把握することです。

それ以外にも、育児で悩んでいるママに対し、育児支援をしている機関やサービスを紹介したり、医師、看護師、栄養士、歯科衛生士など、専門家による育児のアドバイスをしてもらう場としての役割も果たしています(※1)。

3ヶ月健診はどこでやるの?

3ヶ月健診を行う場所は自治体が指定します。集団で健診を行う場合は、区役所や体育館など、大きめの施設であることが一般的です。一方、個別で健診を行う場合は、自治体の指定した医療機関で行われます(※1)。

3ヶ月健診の内容は?

3ヶ月健診では、身長、体重、頭囲(頭の大きさ)、胸囲を測ると共に、発達の度合いを調べるために次のような検査も行います(※2)。

追視の確認

鉛筆やペンライトを赤ちゃんの顔の前で水平に動かし、それを目で追うか確認します。また、左右の目が同じ位置にあるか、眼球に異常がないかといったこともペンライトの光の位置で確認します。

仰向けでの姿勢の確認

赤ちゃんを仰向けに寝かせたときの顔の向きや両手、両足の様子などを確認します。

首のすわり具合の確認

赤ちゃんの首がどの程度すわっているのかを確認します。

顔を横に向けたときの体の動きの確認

仰向けにした赤ちゃんの顔を左右のどちらかに向けたとき、体がどのように回転するのかを確認します。

縦抱きしたときの姿勢の確認

赤ちゃんを縦抱きしたときの手や腕の様子を確認します。

横抱きしたときの姿勢の確認

赤ちゃんを横抱きしたときの首の様子などを確認します。

うつ伏せにしたときの姿勢の確認

赤ちゃんをうつ伏せにして、自分の腕で上半身を支えさせたときに顔を持ち上げるかどうかを確認します。

聴覚の確認

ママと向き合う形で抱っこし、後ろから耳の近くでタイマー音などを鳴らします。そのときの赤ちゃんの反応を見ることで、聴覚に異常がないかを確認します。

反応や表情、動作の確認

赤ちゃんをあやしたり、くすぐったりしたときの反応や表情、動作に異常がみられないか確認します。

3ヶ月健診時の体重の平均は?

赤ちゃんの体重は気になることの一つだと思います。自分の赤ちゃんが、一般的な生後3ヶ月の赤ちゃんに比べて、どのくらい太っているのか、あるいはどのくらい痩せているのか気になるママは多いでしょう。

平成22年に厚生労働省が行なった調査によると、生後3ヶ月頃の赤ちゃんの平均体重は、男の子が6.63kg、女の子は6.16kgです(※3)。

ただし、自分の赤ちゃんがこの平均体重よりも重かったり、軽かったりしたとしても、必ずしも問題があるわけではありません。赤ちゃんは、在胎週数や生まれたときの体重、親や兄弟の身体状況などを参考にし、体重そのものではなく増加量をみて、成長曲線で総合的に判断するのが一般的です。

ちなみに、平均的な生後3ヶ月頃の赤ちゃんは1日あたり15〜20gずつ体重が増えます。これが、1〜2ヶ月前の体重から計算したときに、1日あたり15g以下ずつしか増えていない場合は注意が必要になります(※4)。

3ヶ月健診で育児の悩みを相談しましょう

3ヶ月健診では、医師が一人ひとりの赤ちゃんの成長具合をいろいろな観点から確認してくれます。また、医師以外にも看護師や栄養士など、何人もの専門家が連携して、育児に関するアドバイスを行なってくれます。

育児に関して悩みや不安などがある場合は、どんな些細なことでもかまわないのでメモをしておき、3ヶ月健診のときに相談してみるといいでしょう。

赤ちゃんの成長を確かめつつ、日頃の悩みも解消できるといいですね。

監修協力:武井 智昭先生 小児科/高座渋谷つばさクリニック


日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。

【参考文献】
※1 厚生労働省「標準的な乳幼児期の健康診査と保健指導に関する手引き」
※2 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター「乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」
※3 厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査報告書(概要)」
※4 国立保健医療科学院「乳幼児身体発育 評価マニュアル」

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