赤ちゃんのあせもの直し方!「とびひ」に悪化させないためには?

赤ちゃんの体は体温が高く、年中汗をかいています。背中や頭、足の付け根などにあせもができてしまって、慌ててしまうママやパパも多いのではないでしょうか。

今回は赤ちゃんのあせもについて、予防策や対策、薬を使うときの注意点をご紹介します。

赤ちゃんはあせもができやすい?原因は?

あせも 赤ちゃん 新生児

あせもは汗腺と呼ばれる汗の出口が詰まってしまうことで起こります。

赤ちゃんは体の機能が未熟なため、汗で体温調節をしています。そのため、大人と比べて大量の汗をかき、汗自体が汗腺に詰まってしまってあせもができやすいです。

また、汗腺の数は大人より赤ちゃんの方が多く密集していることもあり、汗が溜まりやすく不衛生な状態になりやすいといわれています。

赤ちゃんのあせもの予防策は?

赤ちゃんのあせもの予防には以下のような対策をするのがおすすめです。

部屋の温度を調節する

夏場はクーラーを上手に利用して、汗を必要以上にかきすぎない環境作りをしましょう。

室温は、外気との差が4〜5度くらいになるようにするのが目安です(※1)。クーラーの風が直接当たらないよう調節してくださいね。

寝ているときは特に体温が高くなりやすいので、背中など布団と接している部分に汗をかいていないかこまめにチェックしましょう。

皮膚を清潔に保つ

お散歩やお昼寝の後に赤ちゃんが汗をかいていたら、濡れタオルやガーゼで赤ちゃんの体をポンポンと軽く押さえるように優しく拭いてあげましょう。

シャワーで汗を流すときは、石鹸やベビーソープをよく泡立てて洗ったあとにぬるま湯でしっかりと洗い流してくださいね。

通気性と吸湿性の良い素材を選ぶ

汗をよく吸う素材や速乾性のある寝具を選び、赤ちゃんには薄手の素材の服を着せてあげましょう。

体に熱がこもらないようにするため、体温調節しやすいよう、袖がゴムなどで閉じていない形の服がおすすめです。

また、服は大人より一枚少なくすることを心がけましょう。おむつの中も蒸れやすいので、夏場はこまめに交換したり、交換時に少し風に当てたりして通気をよくして乾燥させてあげてくださいね。

赤ちゃんがあせもになったら?対策はある?

赤ちゃんがあせもになってしまったら、ひっかいて細菌に感染して「とびひ」を起こすことがあります。

予防策と同様に肌を清潔な状態にするため、汗をかいたらこまめに拭いたり、水やぬるま湯で流したりしてあげてくださいね。

以下に、あせもができたときの主な対策をご紹介します。

お湯の温度に気をつける

あせもが軽い症状のときは、湯船の温度をいつもよりぬるめにしてあげましょう。体温が高まるとかゆみが増してしまうことがあるので、症状がひどいときは、しばらく湯船には浸からずシャワーで済ませるといいですよ。

患部を冷やしてあげる

赤みがひどいときや、赤ちゃんがかゆがっているようであれば、室内の温度や服装の調節はもちろん、幹部を冷やしてあげるのも効果的です。

氷が入っている袋をガーゼなどにくるんで当ててあげましょう。炎症している部分が冷やされることで、かゆみが軽減されやすいですよ。

保湿もしっかりする

あせもができていると保湿していいのか悩むかもしれませんが、赤ちゃんの肌は乾燥しやすいです。乾燥してしまうと、あせも以外の部分でもかゆみがでやすくなってしまいます。

正しく保湿すれば、角質などが汗腺を塞いであせもになるのを予防することにもつながりますよ。

赤ちゃんのあせもの治し方は?薬は使える?

赤ちゃんのあせものかゆみが続く場合や、「とびひ」になってしまった場合は、早めに皮膚科、あるいは小児科を受診しましょう。

あせもの場合、病院では炎症やかゆみを抑える塗り薬を処方されることがあります。とびひになってしまった場合は、抗生物質の塗り薬や、必要に応じて飲み薬も処方されます。

医師に指示された量と回数をしっかり守って、必要な期間塗り続けるようにしてくださいね。

赤ちゃんの肌はデリケートなので、あせもがすぐに治らないようであれば、市販の薬に頼るのではなく、医師など専門家に診てもらうようにしてくださいね。

赤ちゃんのあせもケアはこまめに

汗には身体の熱を放出させて体温を下げるという大切な役割があり、汗をかくこと自体は悪いことではありません。毎日お風呂の後の着替えやおむつ替えのときに、こまめに肌をチェックしてスキンケアをしてあげることが大切ですよ。

季節の変化に合わせて予防やケアをしてあげてくださいね。

監修医師:小児科 武井 智昭

日本小児科学会専門医 武井 智昭先生
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。

※1 東京都福祉保健局「赤ちゃんのための室内環境」

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