妊娠を望んでいる人は、わずかな体調の変化があると「妊娠超初期症状かな…でも思い込みかも？」と悩むことがあるかもしれません。
そこで今回は、妊娠超初期における思い込みの妊娠と本当の妊娠とを見分ける方法をご紹介します。
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思い込みの妊娠とは
思い込みの妊娠とは、実際は妊娠していないのに、妊娠超初期（一般的に妊娠2〜3週頃）に起こるような心身の変化が現れることを言います。
少量の出血、吐き気や食欲不振など、本当に妊娠している場合にも起こる症状が現れるため、妊娠していると思い込んでしまうのです。
思い込みの妊娠は、「妊娠したい」と強く願っていたり、逆に「妊娠していたらどうしよう」と不安に思う気持ちが強い場合に起こることが多いようです。
思い込みの妊娠が起こる原因は医学的に明らかではありませんが、妊娠に対する強い期待や不安が精神的なストレスとなり、ホルモンバランスが乱れることが影響していると考えられています。
妊娠超初期と思い込みの見分け方
思い込みの妊娠か本当の妊娠かを見分けるには、「基礎体温が高い日数」を確認してみましょう。
思い込みの妊娠の場合
基礎体温は、排卵後に「高温期」が2週間程度続いたあと、生理開始予定日前に低くなり、しばらく「低温期」が続くのが基本です。
生理がこなかったとしても、妊娠していない場合は生理開始予定日前に基礎体温が下がります。
妊娠している場合の見分け方
妊娠が成立すると、生理開始予定日になっても基礎体温が高い状態が維持されます。目安として、高温期が17日以上続いた場合、妊娠している可能性が高いといえます（※1）。
しかし中には思い込みの妊娠で体温が高くなる人もいるため、基礎体温だけで妊娠を判定するのは難しいことがあります。
そのため他に妊娠超初期症状があるかどうかも、同時に確認してみると良いでしょう。
妊娠超初期の症状
妊娠超初期症状には個人差がありますが、以下のような体の変化が起こることが多いです。
□ おりものの量が増える
□ 少量の出血
□ 腹痛、下腹部痛
□ 体のだるさ、強い眠気
□ 胸が張る、乳首がちくちくする
□ 味覚、嗅覚の変化
□ 涙もろくなる、イライラする
□ 食欲がなくなる、食欲がありすぎる
□ めまいやふらつき
□ 胃痛、胃のムカつき
□ 便秘、下痢
ただし、妊娠していても妊娠超初期症状がない人もいるため、生理予定日を過ぎたら妊娠検査薬で確認をするようにしましょう。
思い込みの妊娠だとわかったら
基礎体温が下がった、生理がきたなどで思い込みの妊娠だったとわかったら、まずはしっかりと休みましょう。
妊娠を望んでいる場合には、「妊娠したい」という強い気持ちが精神的なストレスになっている可能性が高いため、体と心を休ませることが大切です。
思い込みだとわかるとがっかりしてしまうかもしれませんが、それだけ赤ちゃんが欲しいんだなと自分の気持ちを受け止めて、前向きに妊娠を待てるといいですね。
妊活をしているのであれば、思い込みの妊娠を防ぐためにも、普段から基礎体温をつけておくのがおすすめです。自分の基礎体温を把握することで、また思い込みかもと不安な気持ちになることを防ぎましょう。
妊娠超初期かもしれない場合にすべきことは？
基礎体温の高温期が続いていたり、妊娠超初期症状がいくつか現れていたり、本当に妊娠しているかもしれないという兆候がある場合は、以下のことを行いましょう。
1. 妊娠検査薬を使用する
妊娠検査薬は、極めて高い確率で妊娠しているかどうかを判定できます。妊娠の可能性が高いと思ったら、妊娠検査薬を使用してみましょう。
使用するタイミングが早すぎると正しく判定できないことがあるので、妊娠検査薬は「生理予定日の1週間後以降」に使用してくださいね。
2. 産婦人科を受診する
妊娠検査薬で陽性反応が出たら、できるだけ早めに産婦人科を受診しましょう。
妊娠検査薬は、子宮外妊娠（異所性妊娠）など正常ではない妊娠の場合でも陽性反応が出るため、子宮と胎児の状態を医師が診察して確認する必要があります。
本当に妊娠しているか、正常な妊娠かどうかを必ず病院で診てもらってくださいね。
産婦人科を受診する際のポイント
● 最後の生理日を答えられるようにしておく
● 服装はスカートで行く
● 現金を1万円ほど持参する
問診では最終生理開始日や生理周期、これまでにかかった大きな病気や持病などの質問をされることが多いです。また内診で下着を脱いだり足を広げたりするので、服装はスカートがおすすめです。
妊娠に関する検査は保険適用外になります。クレジットカードが使える病院も多いですが、1万円ほどの現金を持っていると安心ですよ。
3. 禁煙・禁酒
妊娠中の喫煙・飲酒は、流産や早産、赤ちゃんの発育不全などが起こるリスクが指摘されています（※2）。
妊娠が確定する前でも、妊娠の可能性がある場合はタバコやアルコールを控えましょう。
4. 薬やサプリメントの服用は控える
飲む時期や薬の種類・量によっては、赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼしたりするおそれがあります（※2）。
妊娠しているかもしれない場合は、市販薬やサプリメントを服用するのはなるべく控えましょう。
もし妊娠前から継続的に飲んでいる処方薬やサプリメントがあれば、産婦人科を受診した際に医師に確認をしてくださいね。
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妊娠超初期か思い込みかは妊娠検査薬で確認しよう
妊娠を望んでいると、妊娠超初期に現れる体の変化が妊娠兆候であってほしいという気持ちが強くなるかもしれません。基礎体温の変化は大切なポイントですが、それだけで妊娠超初期か思い込みかを判断するのは難しいものです。
「妊娠超初期症状ではなく思い込みだった…」とがっかりしないために、妊娠検査薬を使える時期まではできるだけ落ち着いて過ごせるといいですね。
監修医師：産婦人科医 藤東 淳也
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。
※1 株式会社メディックメディア『病気がみえるvol.9 婦人科・乳腺外科 第4版』p.25
※2 メジカルビュー社『プリンシプル産科婦人科学 2産科編 第3版』p.763,p.765
