4歳になるとお昼寝の時間も短くなり、活動的になってきます。そのぶん夜の睡眠時間をしっかり確保してあげたいですが、どれくらい寝るのが理想なのでしょうか。
そこで今回は、4歳児の睡眠時間や睡眠習慣の整え方をご紹介します。
4歳の睡眠時間はどれくらい?
4歳児の睡眠時間は、一般的に10〜11時間とされています(※1)。
ちなみにお昼寝は成長とともに必要度が下がり、4歳になるとお昼寝をしなくなる子供もいます。
そのぶん夜間の睡眠時間をしっかり確保することが大切ですが、1980年と2010年の子供を比較すると、22時以降に就寝する子供の割合が増えているというデータもあります(※2)。
できるだけ早く布団に入る習慣をつけたいですね。
睡眠時間が不足するとどうなるの?
睡眠不足が起きると、次のような弊害が起こる可能性があるといわれています。
肥満になりやすくなる
国立保健医療科学院の報告によると、幼児期の短時間睡眠は、その後の肥満の要因になり得るといわれています(※3)。
肥満といわれると食事や運動に目を向けがちになりますが、睡眠時間にも注意が必要です。
学業の成績が悪化する
高校生を対象に行なった研究によると、睡眠時間の短い子供ほど成績が悪いという結果もあります(※3)。
4歳になると、そろそろ小学校入学が見えてくる時期。この頃から睡眠習慣を整えていくことが大切です。
イライラしやすくなる
睡眠不足になると、イライラしやすくなることも確認されています(※4)。
イライラが続くと、幼稚園・保育園での生活や友人関係に支障をきたすおそれもあります。
免疫力が低下する
睡眠が十分にとれていないと、腸の悪玉菌が増えてリンパ球の機能が低下したり、ストレスで交感神経が優位な状態が続いたりして、免役力が下がります(※5)。
健康な体を育むためにも、適度な睡眠は欠かせません。
4歳の子が寝ないときは、生活習慣をチェック!
子供の寝付きが悪かったり、睡眠のリズムが乱れたりしているときは、次のポイント(※1)をチェックしてみましょう。
見直せるポイントがあれば見直して、改善していけるといいですね。
家族の睡眠習慣をチェック
家族で一緒に寝ている場合、子供の睡眠習慣は家族に左右されます。子供が親やきょうだいの睡眠習慣に合わせる形になり、なかなか寝ないということも。
年齢に応じた睡眠時間を確保するためには、家族も早めにお風呂をすませる、寝かしつけの時間を早めるなど、家族みんなで習慣をかえていきましょう。
インターネット使用状況のチェック
スマートフォンなどの普及により、子供は常にインターネットが使いやすい環境にいます。
夜遅くまで使用することで、親はもちろん、子供の睡眠時間にも影響していることがわかっています。
インターネットの使用時間を決めるなどして見直しを行い、睡眠習慣を整えてあげてくださいね。
夜に光を浴びないようにする
夜寝る頃の時間帯になると、「メラトニン」という眠りを助けるホルモンの分泌が高まりますが、強い光の刺激があるとその分泌が妨げられ、バランスが崩れてしまいます。
強い光の刺激といえば、寝る前のゲームやスマートフォン。寝る前はできるだけ避けさせるようにしたいですね。
お昼寝時間を短くする
前述のとおり、お昼寝は年齢とともに必要度が低下します。
必要以上にお昼寝をしていると夜の睡眠を妨げることになるので、お昼寝の時間を短くして、夜ぐっすり眠れるように調節してあげましょう
健やかな成長のために睡眠時間はしっかり確保しよう
睡眠は、子供の成長にも影響を及ぼす大切なものです。睡眠時間はしっかり確保してあげましょう。
夜泣きでどうしても寝ない場合など、気になるときはかかりつけ医に相談してみてくださいね。
※1 厚生労働科学研究費補助金 未就学児の睡眠・情報通信機器使用研究班「未就学児の睡眠指針
※2 日本小児保健協会「幼児健康度に関する継続的比較研究」
※3 国立保健医療科学院「子どもの睡眠」
※4 駒出陽子/井上雄一 「睡眠障害の社会生活に及ぼす影響」
※5 総合南東北病院「免疫力を高め体を守る