ママの職場復帰や薬の服用などの理由から、「断乳」を検討している人も少なくないかもしれませんね。
多くのママに共通するのが、「なるべく赤ちゃんに負担をかけずに、スムーズに断乳したい」という思い。
そこで今回は、赤ちゃんがスムーズにおっぱいをバイバイできたというママに、具体的な断乳の仕方を教えてもらいました(※)。
いつ、断乳をしましたか?
赤ちゃんが自然とおっぱいから卒業する「卒乳」とは異なり、「断乳」は、ママや家族が期限を決めて赤ちゃんにおっぱいを与えるのをやめます。
ママの職場復帰や2人目の妊活を理由に断乳した人も多いため、断乳した時期は1歳前後が多い結果となりました。
断乳するのに、何日間かかりましたか?
約半数の赤ちゃんは、1日でおっぱいにバイバイできたようです。
ですが、1ヶ月と回答したママが2人、2週間と回答したママも1人いました。長引けば長引くほど、赤ちゃんもママも体力を消耗してしまいますよね。
1日で断乳できたママは、どのような工夫をしたのか教えてもらいました。
1日で断乳したママは
おっぱいに「ひと工夫」をしていた!
1日で断乳したママの多くは、カレンダーの断乳する日に印をつけて赤ちゃんに言い聞かせ、さらにおっぱいへひと工夫していました。
具体的に、おっぱいへのひと工夫は、以下の内容をした人が多くみられました。
順位 | 内容 | 割合 |
1 | おっぱいに絵を描く | 48% |
2 | 絆創膏を貼る | 38% |
3 | レモン汁を塗る | 6% |
4 | さらしを巻いて胸を隠す | 5% |
5 | ガムテープを貼る | 3% |
次の章では、おっぱいへのひと工夫を実践したママの体験談を、助産師の河井さんのアドバイスとともにご紹介します。
断乳の仕方は?赤ちゃんの反応は?
断乳時のおっぱいへのひと工夫
先にご紹介した、多くのママが実践していたおっぱいへのひと工夫のやり方と、赤ちゃんの反応をご紹介します。
助産師の河井さんのアドバイスも併せて紹介するので、これから断乳をしようか検討しているママは、ぜひ参考にしてください。
断乳の仕方1. おっぱいに顔などの絵を描く
人気の漫画家さんが「ゴルゴ13」の登場人物を描いたことでも話題になりましたが、「おっぱいに絵を描く」がランクイン!
「乳首や乳輪を塗りつぶして、おっぱいの素材感を消すことが大切」というアドバイスをもらったというママも。
「おっぱいが変身した」と言い聞かせました
夜中の授乳が一向に減らなかったこと、そして、おっぱいで満足して離乳食が進まかったことから断乳を決意!最後の授乳では「これで終わりだからね」と言い聞かせながら飲ませ、「バイバイできる?」と聞きました。
その上で、乳首を真っ黒に塗りつぶし、おっぱいには「ワンワン」と「アンパンマン」のイラストを描きました。子どもがおっぱいを欲しがって泣きましたが、「お兄ちゃんになったから、おっぱいが変身したんだよ!」と、ポジティブに言って聞かせました。
(ちょんママさん)
怖がる内容でなければOK!
赤ちゃんが怖がったり、暗い印象になったりしなければいいと思います。
体験談を寄せてくださったママの「変身しちゃった」や「○○になった」という言い方は、面白くて良いと思います。「おっぱいが山の向こうに飛んでいった」とお話を作った方もいましたよ。
断乳の仕方2. 絆創膏を貼る
「おっぱいに絵を描く」に次いで、多くのママに支持されたのが絆創膏(ばんそうこう)を貼るという工夫。
乳輪や乳首が隠れることで、おっぱいがなくなってしまったと思う赤ちゃんが多いようです。
2週間、毎日絆創膏を貼りました
第2子の妊娠がわかったので、子どもが1歳2ヶ月のときに断乳しました。2週間くらい前からおっぱいとバイバイすることは言い聞かせていましたが、断乳当日はおっぱいを欲しがって大泣き。とてもつらかったですが、妊娠しているので仕方ないと思ってグッとこらえました。
おっぱいに絆創膏を張って、子どもが欲しがるたびに「バイバイしたよ」「ナイナイだよ」と言い聞かせ続けました。お風呂も私が入れなくていけなかったので、2週間くらいは絆創膏を張って入浴していました。
(マミィママさん)
絆創膏の誤飲に注意を
年齢によって、赤ちゃんが剥がしてしまうかもしれません。ですが、服をめくったときに見えないので、断乳対策の一つの方法になると思います。
赤ちゃんがそのまま吸いつくこともあるので、絆創膏を誤飲しないように注意が必要です。
断乳の仕方3. 乳首にレモン汁を塗る
ここからは少数派の意見です。
かつては、断乳をする際に乳首に辛子やわさびを塗ることもあったそうです。そのため、同居している家族から勧められたというママもいました。
ビックリして泣いてしまいました
夜、何度も起きてしまうので、1歳2ヶ月で断乳しました。おっぱいとバイバイするまで7日間もかかってしまい、レモン汁はそのなかで試したことの一つです。ビックリして、悲しそうな表情になってから泣いてしまいました。
(なつママさん)
ママと赤ちゃんに合う方法か見極めて
おっぱいは、赤ちゃんの栄養源の一つです。そして、授乳はママと赤ちゃんにとってよい思い出の一つでもあります。最後に怖い思い、嫌な思いで終わらせるということに抵抗があるママもいるかもしれませんね。
すぐにでも断乳しなくてはならないときは、このような方法を勧められることもあるかもしれません。
状況や、アドバイスをする医療者にもさまざまな考え方があるので、自分に合うかどうかを選択してくださいね。
断乳の仕方4. さらしを巻いて胸を隠す
おっぱいの出がよく、胸のふくらみが大きいママから聞かれたのがさらしを巻くという方法。
抱っこしてあやすときに、胸のふくらみや柔らかさが赤ちゃんに触れて、おっぱいを思い出さなように…と考えたママが多いようです。
おっぱいトラブルが絶えなかったので断乳
子どもがあまりおっぱいを飲まず、さらに自分が溜まり乳だったこともあり、断乳を決意しました。抱っこしたときに膨らみを感じるとおっぱいを思い出してしまうので、さらしを巻いて膨らみを隠しました。いつもと違う私の胸元に、子どもは必死におっぱいを探していました。
(さくらママさん)
効果的な方法の一つです
赤ちゃんにおっぱいを見えなくするのは、効果的な方法と言えます。
さらしを巻くことで、おっぱいをガードして加わる刺激を少なくする効果もあります。昔は、断乳時にさらしを巻くことが一般的だったんですよ。
断乳の仕方5. ガムテープを貼る
1歳を過ぎると赤ちゃんは指先がさらに器用になるので、絆創膏をきちんと貼れていないと、剥がされてしまうこともあるようです。
ガムテープは、絆創膏の代用として使ったママが多いようです。
絆創膏の代わりに使いました
子どもが1歳2ヶ月のとき、保育園の入園を機に断乳しました。どうしても自分がお風呂に入れなくてはならず、仕方なく、絆創膏を貼ろうとしたところ…。買い置きの絆創膏では乳輪がはみ出してしまい、布ガムテープで代用しました。
乳輪までしっかり隠れるし、1周ぐるりと背中まで巻きつければ子どもに剥がされることもありません。ただ、剥がすときは注意が必要です。
(ぞのママさん)
おっぱいを見えなくするのは良いですね
おっぱいを見ると赤ちゃんは母乳を思い出し、欲しくなってしまいます。そのため、おっぱいを見えなくする方法は、効果的だと思います。
断乳後はコミュニケーションを大切に
期限を決めておっぱいから卒業するので、当日〜2,3日間は夜泣きがひどくなる赤ちゃんがいるようです。
赤ちゃんのそんな様子を見ていると、ママもつらくなってしまうかもしれませんね。
ただ、断乳後は夜ぐっすり眠れるようになったり、離乳食をしっかり食べられるようになる赤ちゃんも多いようです。
断乳当日や2〜3日間は、抱っこをしたり、目を見てゆっくりお話をするなど、たっぷりスキンシップをとって乗りきってくださいね。
取材協力:助産師、看護師/エミリオット助産院 河井恵美さん
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。救急、外科外来等も経験し、看護師教育や思春期教育にも関わっていました。助産師の仕事が大好きで、25年以上この仕事をしています。青年海外協力隊でコートジボアールとブルキナファソに赴任した後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。2008年から夫の仕事関係により、シンガポールに住んでいます。2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務し、日本人の妊産婦さん方に関わっています。
イラスト:やまださん
2017年11月に第一子「うめ吉くん」を出産。インスタグラム(@uuu_umekichi)で、妊娠・育児記録を発信中。
※アンケート概要
実施期間:2019年2月10日~2019年2月12日
調査対象:「ninaru baby」利用者
有効回答数:141件
収集方法:Webアンケート