生後1ヶ月になると、何もかも戸惑いだらけの新生児期を過ぎ、少しずつ日々の育児に慣れてきた…というママもいるかもしれません。
しかしまだまだ赤ちゃんのお世話にはいろいろな苦労があるかと思います。
そこで今回は、生後1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月の赤ちゃんの授乳間隔・回数を大公開!助産師さんのアドバイスつきなので、今後の授乳回数の参考にしてくださいね。
生後2ヶ月から授乳回数は落ち着く傾向に
「ninaru baby」のアンケート(※)からも、生後2ヶ月になると授乳回数がグッと落ち着いてくることがわかります。
ママ自身も授乳に慣れてきたり、赤ちゃんに体力がついて一度に多く飲めるようになったりすることが関係するようです。
いずれも、ママと赤ちゃんの頑張りの結果と言えますね。
それでは、生後1・2・3ヶ月目の赤ちゃんの授乳間隔と助産師さんのアドバイスをご紹介します。
生後1ヶ月目の赤ちゃんの授乳間隔
ここからは、3人の生後1ヶ月目の赤ちゃんの実際の授乳間隔と、助産師さんのアドバイスをご紹介します。
【1】日中は授乳の回数が増えがちです
出生時の体重:2,890g
生後1ヶ月目の体重:5,000g
日中はまとまって寝ることが少なく、授乳をしても途中で泣いて暴れてしまうことがよくあります。寝かしつけの1回だけ、ミルクを与えています。
(新米母ママさん)
ママは心配されていますが、この時期の赤ちゃんは、まだまだ授乳間隔はバラバラなことが一般的です。
それに、日中は起きていることが多く、夜はまとまってねんねしているようなので、生活リズムは整ってきていると思いますよ。この調子で様子をみてよいでしょう。
【2】かなりこまめに授乳しています
出生時の体重:2,988g
生後1ヶ月目の体重:4,840g
生後1ヶ月後半になりますが、まだ頻回授乳が続いています。片方5分で寝てしまうので、おっぱいが足りているのか気になっています。
(きーママさん)
体重の増え方は問題ありませんが、これだけの頻回授乳だとママの休む時間がないのではないでしょうか。
赤ちゃんは授乳中に疲れて寝てしまうとのことですが、手やお顔をやさしくつんつんしてみたり、げっぷの体勢にするなどして赤ちゃんをやさしく刺激してみましょう。もしかしたら、起きて飲み続けるかもしれませんよ。
また、授乳の姿勢を変えてみるのもいいでしょう。ぜひ、試してみてください。
これから1ヶ月健診に行くようでしたら、おっぱいの様子や、赤ちゃんの吸い付き方など見てもらってもいいですね。
【3】授乳回数が落ち着いてきました
出生時の体重:3,490g
生後1ヶ月目の体重:6,050g
以前は1回の授乳に30分以上かかっていましたが、やっと上手に飲めるようになってきました。
たまに、おっぱいの勢いが強いのか、むせてしまうこともあります。ミルクと違って飲んだ量が見えないので、おっぱいの量が足りているのか気になります。
(あおくんママさん)
体重は充分増えていて、問題ありませんね。
赤ちゃんがおっぱいを飲んでいてむせる場合は、授乳前に30秒〜1分ほど搾ってみましょう。勢いが弱まって、赤ちゃんが飲みやすくなると思います。
赤ちゃんはお腹がいっぱいになると自分から口を離すとされているので、今の授乳分数でもおっぱいは足りているでしょう。
次の章からは、生後2・3ヶ月目の赤ちゃんの授乳間隔や授乳回数をご紹介します。今後の参考にしてくださいね。
生後2ヶ月目の赤ちゃんの授乳間隔
ここからは、3人の生後2ヶ月目の赤ちゃんの実際の授乳間隔と、助産師さんのアドバイスをご紹介します。
【1】甘えたくて乳首をくわえることも
出生時の体重:3,380g
生後2ヶ月目の体重:7,500g
寝起きは勢いよく飲みますが、甘えたいときや、眠たいときにもおっぱいをくわえたがります。
授乳時間が2時間以上空かず、3時間以上まとめてねんねしてくれたのはこれまで1回だけです。
(なにママさん)
1回の授乳で、片側だけ与えているのですね。
基本的に、1回の授乳で両方のおっぱいを吸わせるのが良いとされています。片方の時間をもう少し短くして、両方あげてみてはいかがでしょうか。
授乳の後半に分泌される母乳にはビタミンや脂肪分がたくさん含まれていて、腹持ちもよいとされています。赤ちゃんをやさしく刺激したり、げっぷをさせたりして、気分を変えながら両方吸わせるように試してみてください。
【2】他の子と比べて授乳回数が少ない?
出生時の体重:3,500g
生後2ヶ月目の体重:6,250g
初めのうちはしっかり吸うのですが、うとうとしてきてそのまま寝てしまうことが多いです。
授乳回数が他の子よりも少ないので、おっぱいが足りているのか心配です。
(?ママさん)
赤ちゃんがおっぱいを飲むのに慣れて、効率よく飲めるようになると授乳時間は短くなります。体重の増え具合もいいですし、問題ないでしょう。
おっぱいの量が足りているかどうか判断する目安は、おしっこの回数が1日6回以上であること、ベチョベチョのうんちが出ていることです。
一度確認してみてくださいね。
【3】げっぷがなかなか出ません…
出生時の体重:2,780g
生後2ヶ月目の体重:4,540g
横抱きで授乳するのが定番スタイルです。すぐに飲み出して、しっかり吸っている様子です。げっぷがなかなか出ないのが、気がかりです。
(あかももママさん)
授乳回数は少なめですが、体重も成長曲線の中に入っているので問題ないでしょう。赤ちゃんが、効率よくおっぱいを飲めるようになってきたのだと思います。
げっぷが出にくくても、吐き戻しがなければ心配はいりません。気になるようでしたら、授乳後10〜15分ほど縦抱きにして、様子を見るといいでしょう。
生後3ヶ月目の赤ちゃんの授乳間隔
ここからは、3人の生後3ヶ月目の赤ちゃんの実際の授乳間隔と、助産師さんのアドバイスをご紹介します。
【1】体重の増えが緩やかなのが気がかり
出生時の体重:3,604g
生後3ヶ月目の体重:6,390g
夜中は1時、5時に授乳していたのが、4時の1回だけになる日も増えてきました。ただ、左右5分ずつ飲むと寝てしまうことが多く、2回ずつ飲んだときは、後半は遊び飲みをしてしまいます。
体重は増えていますが、成長曲線のカーブよりも緩やかなので、おっぱいの量が足りていないのでは…と不安です。
(はるか218053ママ)
少し大きく生まれたので体重の増え具合が緩やかに見えますが、成長曲線の中に入って増えているので問題ありません。
この頃になると、周りの様子に興味を持ち、おっぱいを飲みながら他のことに注意を向けることができます。成長の証ですので、問題ありません。赤ちゃんの注意をおっぱいに戻すようにして授乳を続けてみましょう。赤ちゃんが、あまりにも他のことをが気にするときは、授乳は終了で構いません。
夜のねんねも充実してきたようですね。赤ちゃんがおっぱいを欲しがらないなら、母乳量は足りているので、夜の授乳はこのままのペースでも大丈夫ですよ。
【2】夜、まったく飲んでいないので心配
出生時の体重:3,446g
生後3ヶ月目の体重:5,714g
お腹いっぱいになるまで飲んだら、乳首で遊び始めるようになりました。
夜ねんねすると、朝まで起きません。起こしてでもおっぱいをあげたほうがいいのか迷っています。
(ぽんずママ)
朝まで母乳を欲しがらないようであれば、夜の授乳はなくても大丈夫でしょう。
体重の増えが心配なようなら、昼間の授乳を増やしてみたり、夜は、ママが寝る前に赤ちゃんを起こして授乳してもいいですね。体重も赤ちゃんのペースで増えていますが、心配があれば3〜4ヶ月健診で相談してみるといいですよ。
授乳の後半の遊び飲みは、この頃にはよくあることですので問題ありません。ママとコミュニケーションを取りたいのかもしれませんね。
【3】頻回授乳が減りません…
出生時の体重:2,870g
生後3ヶ月目の体重:6,800g
頻回授乳が減りません。
横抱きか添い乳をすることが多いのですが、寝たかな?と思って乳首を外すと起きてしまいます。寝ぼけながら吸っていることもあり、気づくと1時間くらい吸っていることもあります。
睡眠時間が確保できず、とにかく体がつらいです。
(Cママ)
この頃になると、赤ちゃんはある程度効率よくおっぱいを飲めるようになってきます。
どの回も、勢いよくおっぱいを飲みますか?眠りたい、遊びたいといった様子が感じられたり、1時間くらい吸っているようであれば、そのときは授乳を切り上げましょう。体重は増えているので、問題ありません。
毎回しっかりと飲んでいるようであれば、散歩に出たり、おもちゃを見せたりして気分転換をしてみましょう。赤ちゃんは、音が鳴るものやママの歌、足や手の曲げ伸ばしなどのスキンシップも大好きですよ。
授乳回数で悩んだら専門家に相談を
赤ちゃんの栄養源であるおっぱいが足りているかどうか、ママはとっても気になりますよね。
大人でも少食の人、たくさん食べる人がいるように、赤ちゃんの胃の大きさにも差があります。
1回にたくさん飲める子もいれば、そうでない子もいます。ご紹介した授乳間隔からも、個人差が大きいことがわかりますよね。
おっぱいの量が足りているかどうか、授乳間隔や回数が適切かどうか迷ったら、出産した産院、母乳外来などで相談してみましょう。
赤ちゃんとママの様子に合ったアドバイスをしてもらえますよ。
取材協力:助産師、看護師/エミリオット助産院 河井恵美さん
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。救急、外科外来等も経験し、看護師教育や思春期教育にも関わっていました。助産師の仕事が大好きで、25年以上この仕事をしています。青年海外協力隊でコートジボアールとブルキナファソに赴任した後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。2008年から夫の仕事関係により、シンガポールに住んでいます。2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務し、日本人の妊産婦さん方に関わっています。
※アンケート概要
実施期間:2018年9月7日~2018年9月12日
調査対象:「ninaru baby」を利用しているママ
有効回答数:842件
収集方法:Webアンケート