【新生児のしゃっくり】赤ちゃんのしゃっくりの止め方は?

赤ちゃんがヒクッヒクッと言っているのを見て、「これってしゃっくり?赤ちゃんもするの…?」と、びっくりするママやパパも多いのではないでしょうか。

新生児だと体もさらに小さいので、「苦しくないのかな…?」「できることなら止めてあげたい…」と思いますよね。

そこで今回は、赤ちゃんがしゃっくりをしたときの対処法を、小児科医の武井先生に聞いてみました。ママへのアンケート(※)も実施したので、赤ちゃんがしゃっくりしたとき、ほかのママがどう対処したのかもあわせてご紹介します。

新生児もしゃっくりってするの?

赤ちゃんのしゃっくりについてアンケートを実施したところ、次のようなエピソードが届きました。

生後2日目くらいに赤ちゃんがしゃっくりをしたことがあり、「新生児もしゃっくりをするの!?」と驚きました。

それと同時に、しっかり呼吸できているのかな…と心配になりました。どうしたら止めてあげられるのかわからず、とても不安でした。(モカさん)

突然のことにびっくりして、あたふたするママやパパは少なくありません。

そもそも、新生児のように体の小さな赤ちゃんも、しゃっくりをするものなのでしょうか?武井先生に聞いてみました。

【武井先生】
新生児の赤ちゃんでも、大人と同じようにしゃっくりをすることがあります。「ヒクッヒクッ」と言っていたら、それはしゃっくりです。

ただ、赤ちゃんは特に苦しいわけではないので、過度に心配することはありませんよ。多くの場合、時間が経てば自然に止まります

大半の赤ちゃんがしゃっくりをする!

アンケートでは、赤ちゃんが新生児のうちからしゃっくりをしていたという人が、実に約95%を占める結果に。どの月齢でも平均で1日に約4回、1回あたりに2分30秒程度しゃっくりをしていたこともわかりました。

びっくりしたけど、1〜2分で止まった!
夜、赤ちゃんと一緒に寝ていたら、赤ちゃんが突然しゃっくりをし始めました。

その音にびっくりして起きましたが、止め方がよくわからず…。見守っていると1〜2分くらいで止まりました。(あやマップさん)

いつも一定の時間で治まる
妊娠中、お腹の中にいるときからしゃっくりをしていたわが子。なので、生後も1日目からしゃっくりをしていましたが、特におどろきませんでした。

いつもだいたい5〜10分ほどで止まっています。(かえちゃんママさん)

しゃっくりをする時間に個人差がありますが、どの赤ちゃんもある程度時間が経つと、しゃっくりが自然に止まるようでした。

赤ちゃんのしゃっくりの原因と止め方

横隔膜 しゃっくり

しゃっくりの原因は、肺の下にある「横隔膜」と呼ばれる部分が痙攣(けいれん)することにあります。赤ちゃんの場合、ささいなことでも刺激となって、横隔膜の痙攣を引き起こすとされています。

ここでは、どんなときにしゃっくりは起こりやすいのか、ママがどう対処したのかをあわせてご紹介します。

① 授乳時に空気をたくさん吸い込んだとき

授乳後に、しゃっくりをする赤ちゃんは少なくありません。母乳やミルクを一生懸命飲んでいるうちに、空気をたくさん飲み込んでしまったり、満腹になって胃が膨れたりすると、横隔膜が刺激を受け、しゃっくりすることがあります。

背中をトントンする
ミルクを飲ませたあと、よくしゃっくりをします。ミルクの飲ませすぎか、あるいはゲップを出せていなかったのが原因かな?と思い、ちゃんとゲップが出るまで背中をトントンするように気をつけています。(夢希さん)

② 気温が低下したとき

寒暖差が原因でしゃっくりすることもあります。たとえば、温かい場所から移動して冷たい空気を吸うと、横隔膜が刺激されてしゃっくりが出ることがあります。

部屋の温度を調節
うちの子は温度差が感じられるときに、よくしゃっくりするような気がします。

しゃっくり自体は自然に治まるのであまり気にしないようにはしていますが、普段赤ちゃんがいる部屋とそれ以外の場所で温度差ができないように心がけています。(ニコニコさん)

③ おむつが濡れたとき

赤ちゃんはおむつが濡れてお尻が冷え、体が縮こまることでも横隔膜が刺激され、しゃっくりするといわれています。

おむつを交換する
うちの子は、普段おむつが不快な状態でもなかなか泣きません。その代わりなのか、おむつが汚れていることをしゃっくりで教えてくれます。

なので、しゃっくりが始まったらおむつを替えるタイミングだなと判断しています。(いちぴさん)

しゃっくりの対応で気をつけること

いくつかの対処法をご紹介しましたが、何か気をつけることはあるのでしょうか?

【武井先生】
お伝えした通り、赤ちゃんのしゃっくりは見た目ほど苦しいわけではありません。なので、対応としては赤ちゃんを縦抱きして背中をやさしくトントンとたたいたり、おむつが汚れていれば交換したり、最低限で大丈夫です。

ちなみに、驚かせるなどの方法で、無理にしゃっくりを止めようとするのはNGです。赤ちゃんは触覚が敏感なので、むしろ不快で泣き始めることもあります。

しゃっくりで病院に行く必要はある?

赤ちゃんのしゃっくりは自然と止まるので、それほど心配する必要がないことはわかりました。

では、病院を受診するようなケースはないのでしょうか?武井先生に聞きました。

【武井先生】
しゃっくりで受診が必要になることはまれです。2時間以上しゃっくりが続いたり、1日中ずっとしゃっくりを繰り返したりしていて、顔色が悪い場合は病院に行きましょう。

また、発熱や嘔吐をともなうしゃっくりをする場合も病院を受診をしてください。病院に行くまでのあいだは、嘔吐物による窒息などが懸念されるため、左側を向くようにして横に寝かせるといいですよ。左向きに寝かせたほうが誤嚥(ごえん:嘔吐物などが気管に入ること)が予防しやすいとされています。

アンケートでも、実際に病院を受診したという人は見られませんでした。ですが、しゃっくりが何時間も止まらない、赤ちゃんの体調が悪そう…などのときは病院で診てもらいましょう。

赤ちゃんのしゃっくりを優しく見守ろう

まだ母乳やミルクをうまく飲むことができない新生児期は、しゃっくりが出やすい時期でもあります。

しゃっくりはほとんどの赤ちゃんが経験する自然なことなので、優しく見守ってあげましょう。赤ちゃんが成長するにつれて頻度も落ち着いてくるので、安心してくださいね。

小児科/高座渋谷つばさクリニック 武井智昭先生

日本小児科学会専門医 武井 智昭先生
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。

※アンケート概要
実施期間:2019年4月22日~2019年4月23日
調査対象:「ninaru baby」利用者
有効回答数:581件
収集方法:Webアンケート

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