やっとの思いで保育園に入園させることができたとしても、第一希望の園ではなかったり、なんとなく園の雰囲気が合わないなどの理由から、転園したいと考えるママもいるでしょう。
そこで今回ninarubabyで、先輩ママ83人に保育園の転園についてアンケートを行いました(※1)。
今回はその結果を交えながら、認可外保育園から認可保育園へ転園できるのか、転園して後悔しないためのポイントなどについてご紹介します。
保育園を転園させたいと思うのって変?
そもそも、保育園を転園させたいと思ったことがある人はどれくらいいるのでしょうか?
アンケートによれば、子供を別の保育園に転園させたいと思ったことがある人は40%、思ったことがない人は60%でした。
保育園の転園を考えたことがある人の方が少ないという結果になりましたが、かといって決して珍しいとはいえない割合です。
認可外保育園から認可保育園に転園できる?
アンケートによると、約60%の人が「保育園を転園した」、あるいは「転園した人を知っている」と答えています。
では、認可外保育園から認可保育園へ転園している人はどのくらいいるのでしょうか?
上記60%の内訳を見てみると、過半数が認可外保育園から認可保育園への転園だったことがわかりました。
このように、認可外保育園から認可保育園への転園はできます。ただし、希望すれば必ずできるというわけでもありません。
まず、定員に空きがなければ、年度の途中で認可保育園へ転園するのは難しいでしょう。
もし定員に空きがあったとしても、4月入園の選考と同じで優先順位は就労実績や、それにもとづいた“点数”で決まるようです(※2)。
自分よりも点数の高い人が同じ園を希望していれば、その人が優先されることになります。
保育園を転園する理由トップ3は?
それでは、保育園を転園する理由には、どのようなものがあるのでしょうか。
今回のアンケートでは、「保育園を転園させた」、あるいは「転園した人を知っている」と答えた人に対し、複数選択可で転園理由を聞いています。
ここでは、その中でも特に回答数の多かったトップ3をご紹介します。
第3位:保育方針やカリキュラムに不満があるから
転園理由の第3位は、16%の人が挙げていた「保育方針やカリキュラムに対する不満」です。
入園してからしばらくすると、入園当時とは保育方針やカリキュラムに求めるものが変わってくるのかもしれませんね。
第2位:通える年齢に上限があるため
保育園の転園理由、第2位は26%の人が挙げていた「通える年齢に上限があるため」です。
保育園によっては通える年齢に上限が設定されているところがあります。特に2〜3歳を上限にしている保育園は多いようです。
実際、年齢に上限があることを転園理由に挙げている人に聞いたところ、通っている保育園が2歳までしか通えないと答えた人が約50%、3歳までしか通えないと答えた人が約30%でした。
第1位:自宅から遠いため
保育園の転園理由として最も多いのは「自宅から保育園が遠いため」です。その割合は43%にもなります。
保育園の送り迎えは毎日しなければならず、家から遠いほど負担が大きくなりがちです。
このアンケート結果から、自宅からの距離が保育園の満足度を決めるうえで重要だとわかります。
転園先の保育園がないときはどうする?
年齢制限などのやむを得ぬ事情があるのに、転園先の保育園が見つからなかったママたちはどうしたのでしょうか?
アンケートによれば、約70%の人が転園先の保育園が見つからなかったときは、幼稚園に入園させると答えています。
幼稚園には延長保育付きの園もあるので、保育園と同じようにママが働き続けることは不可能ではありません。希望の保育園に転園できなかったときは、幼稚園への入園も選択肢に入れてみてはどうでしょうか。
保育園の転園方法は?
保育園の転園をしたいと思ったとき、転園先を「認可保育園」にするか「認可外保育園」にするかで手続き方法は大きく異なります。
認可外保育園へ転園したい場合
認可外保育園への転園方法は保育園ごとに異なります。そのため、認可外保育園に転園するときは、転園先の保育園の指示に従って手続きを行いましょう。
認可保育園へ転園したい場合
認可保育園への転園は、住んでいる自治体ごとに詳細は異なりますが、主に以下の2通りになります。
現在、認可保育園に通っている場合
認可保育園から別の認可保育園に転園する場合、以下の2つの書類を自治体の担当窓口に提出するのが一般的なようです(※3)。
● 保育所転園申込書
● 保育の必要性を証明する書類
現在、認可外保育園に通っている場合
認可外保育園から認可保育園に転園する場合は、通常の認可保育園の利用申し込みと同じです。
毎年10〜11月頃に翌年4月入園の申込受付が始まるので、4月入園を希望するのであれば書類をそろえて応募する必要があります。
年度途中の入園を希望するときは、認可保育園の定員に空きが出るのを待たなければならないので、そのための所定の手続きが必要になります(※4)。
保育園を転園して後悔しないためには?
保育園を転園するにしても、転園して後悔しないか不安になりますよね。
そこで、満足のいく転園ができたママたちに、転園後に後悔しないためのコツを聞いてみました。
情報収集を怠らない
保育園の転園で後悔しないコツの1つめは、転園を希望する保育園の情報収集を怠らないことです。
見学したり、ホームページをチェックしたりするのはもちろん、まわりのママ友の意見を聞いてみたりするのもいいかもしれませんね。
通ってみないとわからないことはたくさんありますが、納得いくまで見学することが一番大切です。子供を連れて行って、反応を見るのも参考になります。
我が家は、10園以上検討して、結果的に保育料の高い認可外保育所に転園することになってしまったため、家計は厳しいです。 でも、保育料が高いだけあって保育の質は高く、値段で妥協しなくてよかったなと思っています。(こぐまんさん)
食物アレルギーがあるお子さんがいる方は、申請書を書く前に転園を希望する保育園に食物アレルギーへの対応について問い合わせをしたほうがいいですよ。(ほしさん)
子供を第一に考える
ついつい保護者の好みで転園先を選んでしまいがちですが、保育園に通うのは子供です。子供を第一に考えて転園先を探すのも、後悔しないためのコツですよ。
子供のことなので妥協は最低限にするべきだと思います。保育園は親ではなく子供が通うところなので、子供にとってどうか?を最優先にした方がいいですよ。(さらママさん)
毎日送り迎えができるか確認する
保育園の転園理由の第1位が「自宅から遠いから」であるように、遠い保育園に転園したら、また転園したくなってしまうかもしれません。
転園希望の保育園が毎日送り迎えをできる距離なのか、しっかりと検討しましょう。
毎日のことだから通勤に便利な場所がいいですよ。あと、できれば小学校区内だと入学時に友達が多くて心強いです。(はるままさん)
自宅から遠い保育園に転園する場合、災害時や避難訓練時の対応が取りにくいため注意が必要です。(ちーさん)
本当に転園する必要があるのか考える
本当に保育園を転園する必要があるのかどうか、決断を下す前にもう一度考えてみましょう。もしかしたら、転園しなくても不満や悩みを解決できるかもしれませんよ。
先生との相性が悪いといった、大人だけのトラブルなら我慢も必要だと思います。子供のトラブルは当たり前だし、ある程度なら許容範囲内だと納得して、それでも悩むなら担任の先生に相談してみると、スッキリすることもありますよ。 (リコさん)
保育園を転園する前にしっかりと準備を!
保育園の転園を希望する人にはやむを得ない理由で転園しなければならない人もいれば、何かしら不満や悩みがあって転園する人もいるようです。
どちらにせよ、保育園を転園するには、再び保活をする必要があります。
仕事と育児をしながら保活をするのは大変だと思いますが、転園して後悔しないためにも、本当に転園が必要なのかも含めて、しっかりと考えて行動していきたいですね。
※1アンケート概要
実施期間:2018年10月22日~10月25日
調査対象:アプリ「ninarubaby」を利用中のママ
有効回答数:83件
収集方法:Webアンケート
※2 八王子市「保育所等利用調整について 八王子市」
※3 中央区「保育園に在園している方へ」
※4 調布市「保育園の申し込みから入園決定まで(年度途中の入園)」