育休延長のため「落選狙い」で保育園に申し込むのってアリ・ナシ?

育休を延長するには、保育園に入れないなどのやむを得ない理由が必要です。そのため、育休延長を望む人のなかに、「入園できる確率の低い保育園」をあえて狙うなどの「落選狙い」で入園申し込みをする人が増えていて、大きな関心が集まっています(※1)。

そこで今回は、育休延長のため、落選狙いで保育園の申し込みをすることについて、アンケートで得られた賛成・反対の声をご紹介します。

育休延長は最長で何歳まで?

育休延長 いつまで

以前は、子供が1歳6ヶ月になるまでしか育休延長はできませんでした。

しかし、平成29年の育児・介護休業法の改正で、子供が2歳になるまで育休延長をできるようになりました。ただし、それには以下のどちらかの理由が必要です(※2)。

  • 保育園に入れない
  • 死亡、ケガ・病気、離婚などにより子供を養育できなくなった

育休延長の期間が延びたことに合わせ、育児休業給付金の支給期間も最長で子供が2歳になるまでに延長されています。

育休延長の申請方法は?

育休延長を行うには、育休延長の申し出と育休延長が必要な理由を会社に伝える必要があります。手続きに必要な書類は会社によって違うので、勤務先の担当者に確認しましょう。

保育園に入れないことを理由に育休延長を申請する場合、市町村から発行された「不承諾通知書」の提出を求められることが多いようです。

厳密には、不承諾通知書がなくても育休延長は申請できます。

しかし、育児休業給付金を申請するときには、不承諾通知書ないし、保育が行なわれない事実を証明する書類の提出が求められることがルールとなっています(※3)。

育休延長のため落選狙いで保育園に申し込む人がいるってどういうこと?

上述の通り、育休延長はやむを得ない事情がある人にだけ認められています。

しかも、育児休業給付金を申請するときには市町村から発行された書類が必要です。

たとえば、「入園申請するのをうっかり忘れてしまった」という人や、「認可保育園には入れそうになかったから、認可外保育園にしか申し込まなかった」という人は、やむを得ぬ事情ではないので育休延長を認められません。

また、市区町村から不承諾通知書などが発行されないので、育児休業給付金を受け取ることもできません。

そのため、どうしても育休延長をしたい人の中には、認可保育園の選考で競争倍率の高い保育園1園だけを希望して、あえて落選を狙う人がいるようです。

育休延長のため落選狙いで保育園に申し込むのはアリ・ナシ?

育休延長 賛成 反対

育休延長のため、落選狙いで保育園に申し込むことを、ママたちはどう思っているのでしょうか?

そこで今回、88人のママたちに賛成か、反対か、アンケートをとりました(※4)。

結果は、賛成が30%、反対が32%でした。わずか2ポイント差なので、拮抗しているといえそうです。しかし、もっとも多かったのは「どちらともいえない」と答えた人たちで、38%でした。

では、賛成の人と反対の人、それぞれの声をみていきましょう。

賛成の人の声

ほしさん

ほしさん

落選狙いの利用申請についてはご家庭それぞれ事情が違うので、なんとも思わないです。

hirocockleさん

hirocockleさん

目の前の子どもの成長に合わせ、保育園との付き合い方、家での過ごし方、つまり、子供をどう育てるかを親が自分で決められるのが理想的です。でも、現状のルールではそれができないので、「落選狙い」せざるを得ません。

もやんさん

もやんさん

就業規則などにより、落選しないと延長できないのなら仕方ないかと思います。保育園に入れなくても延長できる仕組みが必要ではないでしょうか。

反対の人の声

ともーさん

ともーさん

育休延長ができなくて、すぐにでも希望の保育園に入園させたい人にとっては迷惑だと思います。

あきこさん

あきこさん

本当に入りたいわけでもないのに申し込むのは、それを受けつける側の手間も増やして無駄なコストもかかるし、本当に入りたい人が入れる確率を下げてしまうと思います。

どちらの意見ももっともですね。「どちらともいえない」と答えた人が多かったのも納得できます。

育休延長はよく考えて行おう!

今回のアンケートで得られたその他の賛成意見と反対意見は、どちらも納得できるものばかりでした。

賛成派の人のコメントを読んでいると、子供とできるだけ長く一緒にいたい、だから育休延長したいという思いがすごく伝わってきます。

その思いを叶えるためには、落選狙いで保育園に申し込むしか方法がないのが現状だということもよくわかりました。

しかし一方で、もし落選狙いの人に内定が出てしまったら、その人の代わりに、本当に子供を保育園に入れたい人が落選してしまうという意見も多くありました。

今すぐ答えが出るような問題ではないのかもしれません。だからこそ、賛成派・反対派、両方の意見に耳を傾けながら、この問題についてしっかりと考えていきたいですね。

※4 アンケート概要
実施期間:2018年10月22日~10月25日
調査対象:アプリ「ninarubaby」を利用中のママ
有効回答数:88件
収集方法:Webアンケート

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