【保育士・管理栄養士に聞いた】おかわり続出の手づかみ食べレシピ3選!

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離乳食の手づかみ食べは赤ちゃんの興味や好奇心を育てるといわれていますが、「メニューがマンネリになりがち…」という声も聞きます。

そこで、保育園の給食の献立作成、調理の監督をしている管理栄養士・保育士さんに、保育園の給食で人気の手づかみ食べメニューを教えてもらいました!

●教えてくれたのは…

伊藤春伽(いとう・はるか)先生
保育士・管理栄養士
神奈川県内の保育園で給食の献立作成、栄養計算、調理監督を担当。保健センターでの勤務経験も長く、赤ちゃんの健診も数多く担当。プライベートでは、中2、小6、小2の3児のママ。

保育園の給食メニュー、どう決めているの?

家ではイヤイヤをするメニューでも、保育園だとパクパク完食する赤ちゃんが多いと聞きます。保育園の給食のヒミツについて、教えてもらいました。

メイン食材と調理法から決めます

主菜・副菜別、メイン食材別、調理法別に、これまで提供したメニューのレシピをストックしています。栄養士(もしくは管理栄養士)が前の月の献立とのカブりがないか確認しながら、メニューの組み合わせを仮決めします。

そのあと、複数の栄養士が乳幼児にとって必要な熱量や栄養素が摂れているか、食材や味付けに偏りがないかなどをチェックし、相談の上、献立を決定します。

また、どんなに栄養バランスが整っていても、茶色いおかずばかりになっては園児の食欲もわきません。そのため、彩りなどの見た目はかなり意識しています。

献立は幼児食を基準に決め、そのメニューを離乳期に合わせた内容に変更していきます。具体的には、献立に豚肉を使っていたら、離乳食には鶏ささみ肉に変更する、などの対応をします。

保育園の給食、味付けのヒミツは?

これまでは食べていたメニューを突然嫌がったり、手間ひまかけて作ったメニューほど赤ちゃんが食べないという声も聞きます。保育園の給食の味付けでは、どのような配慮をしているのでしょうか?

慣れた味は安心して食べられます

赤ちゃんの味覚は、ママが思っている以上に敏感だということをまずは知っておいてください。

例えば、隠し味程度に入れたオイスターソースや生姜ですら、赤ちゃんは違和感を感じて嫌がることが多いです。一度、「カレーの王子さま」を食べてみるといいですよ。ママは「物足りない」と感じると思いますが、これが、1歳ごろの赤ちゃんにとっては「おいしい」と感じる味なのです。

また、赤ちゃんは慣れた味のほうが安心して食べられます。マンネリを意識してアレンジをして、もし赤ちゃんが嫌がってしまったら、いつもの味に戻してみるといいですよ。

手づかみレシピ、作るときのコツは?

案外見落としがちなのが、手づかみ食べメニューの大きさ。赤ちゃんが持ちやすいだけでなく、食べやすく、そして「噛む力」を育てるサイズがあるそうです。

「ハイハイン」の大きさが目安です

一口で食べられる大きさではなく、前歯で噛み切れるサイズを用意しましょう。

赤ちゃんがグーで握ったときに2cm程度手からはみ出すサイズがベスト。長さは5〜7cm、赤ちゃん用せんべい「ハイハイン」の大きさを目安にして始めるといいでしょう。

赤ちゃんは、前の歯から奥の歯に向かって、舌と顎の動きの連動させて噛んでいます。この時期は舌の先の1/3も使いながら前歯を使って噛み、食材の硬さや食感を判断する力を獲得します。

保育園の給食で人気の手づかみレシピ!

保育園の給食ではどんなメニューが人気なのか気になりますよね。伊藤先生に、園児が完食する手づかみメニューのレシピを教えてもらいました。

※赤ちゃんに食物アレルギーがある場合は、それらの食材・メニューを与えないでください。

マッシュポテトのカリカリお焼き

マッシュポテトのカリカリお焼き

● 材料(15個分、対象月齢9ヶ月〜)
・ じゃがいも(大)…1個
・ しらす…10g
・ 片栗粉…小さじ1
青のり適量

1. じゃがいもは皮を洗い、ラップでかるく包んで電子レンジ500Wで3分(600Wは2分30秒)加熱する。温かいうちに皮をむき、フォークなどでつぶす。
2. しらすは熱湯を回しかけて塩抜きをし、水気をしっかりきる。
しらす 塩抜き
3. 1に2と青のり、片栗粉を入れてよく混ぜる。持ちやすいサイズに形作り、弱火で焼き色がつくまで焼く。

伊藤先生の調理のコツ

・しらすの代わりにツナやチーズ、ミックスベジタブルを入れてもOK! じゃがいもをさつまいもに変更して、レーズン混ぜるとおやつにも。

・テフロン加工のフライパンなら、サラダ油は敷かなくても大丈夫です。

・粗熱が取れたら一つずつラップで包み、密閉式ポリ袋に入れて冷凍ストックできます。解凍するときは、電子レンジ500Wで1分(600Wは50秒)加熱します。

・1食分は5個が目安です。

お麩のきな粉スナック

お麩のきな粉スナック

● 材料(15個分、対象月齢9ヶ月〜)
・ 小町麩…15個
・ 無塩バター…小さじ2(9g)
・ 砂糖…大さじ1
・ きな粉…大さじ2

1. フライパンを中火で熱し、バターを溶かす。
2. 1にお麩を入れてからめる。砂糖を加え、さらによくからめる。
3. 2を器にあけ、きな粉とあえる。

伊藤先生の調理のコツ

・無塩バターがなければ、サラダ油を熱してお麩をからめ、粉チーズや青のりを加えてもおいしいですよ。
・密閉式ポリ袋に入れれば、冷蔵庫で1日は保存できます。

・1食分は4〜5個が目安です。

レンジでチン★りんごコンポート

りんごコンポート

●材料(1食分、対象月齢9ヶ月〜)
・りんご…1/4個

1. りんごは皮を向き、さらに縦半分に切る。
2. 耐熱のお皿にのせ、電子レンジ500Wで30秒(600Wも同様)加熱し、しっかり冷ます。

伊藤先生の調理のコツ

りんごをかじって大きい塊が口の中に入ってしまうと、喉につっかえてしまう危険があります。

電子レンジで加熱してりんごをやわらかくすると、赤ちゃんにも食べやすい食感になりますよ。

手づかみ食べで食事の楽しさを味わおう!

手を伸ばして食べ物をつかみ、口に運んで食べておいしいと感じる。この行動をくり返して、赤ちゃんは食べ物を記憶・認識していきます。

手づかみ食べが盛んになると、食べこぼしなどの後始末でイライラしてしまうこともありますが、赤ちゃんの健やかな発達のためには欠かせない行動のひとつ。

先輩ママの対策方法を参考に、赤ちゃんの食べ物への興味を育ててあげてくださいね。

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