1歳になると多くの食材を食べられるようになりますが、なかにはまだ慎重に進めた方がいい食材も。
そこで今回は、離乳食完了期の赤ちゃんに食べさせていいもの、食べさせてはいけないものをまとめました。離乳食を進めるときの参考にしてくださいね。
離乳食完了期はどのように進めるの?
この頃の赤ちゃんは生活リズムが大人へと近づき、必要な栄養のほとんどを離乳食から摂るようになってきます。
1日3回の食事に加えて、足りない栄養を補うために、おにぎりなどの炭水化物を中心に「おやつ」を食べ始めましょう。
食材の固さは、赤ちゃんが歯ぐきでかめるやわらかい肉だんご程度に。大きさは1cmくらいの角切りから始め、スティック、乱切りなど色々な形に挑戦してみてくださいね。
完了期になると、風味付け程度に塩・醤油・味噌・砂糖・バター・ケチャップ・マヨネーズなどの調味料使ってもOKです。
初めて食べる食材は、1度に1種類ずつ、加熱して1日1口からはじめて、様子を見ながら量を増やしてくださいね。アレルギー症状などに備えて、かかりつけの医療機関を受診できる曜日の午前中に与えると安心です。
【炭水化物】
離乳食完了期に食べていい食材は?
体や脳の活動に必要なエネルギー源となる炭水化物は、穀物や芋類に多く含まれます。
白米/米粉/上新粉/胚芽米/玄米/雑穀米
● パン類
食パン/ロールパン/バゲット/胚芽入りパン
● シリアル類
オートミール/コーンフレーク(無糖)
● 麺類
うどん/そうめん/マカロニ/スパゲティ/中華麺/春雨/ビーフン
● 芋類
じゃがいも/さつまいも/里芋/山芋
● その他
餃子の皮/焼き麩/ホットケーキミックス/クラッカー(全粒粉・プレーン)/全粒粉
菓子パン/蒸しパン(市販)
菓子パンや市販の蒸しパンは、糖分や油分、添加物の少ないものを選び、食事として頻繁に与えるのは避けましょう。
餅/もち米/白玉粉
● パン類
クロワッサン/ライ麦パン
● シリアル類
フルーツグラノーラ
● 麺類
そば
消化しにくく固くて食べにくいライ麦パンや、油分や塩分が多いクロワッサンは離乳食期が終わり、大人と同じ食事をとれるようになってから与えましょう。
弾力のある餅やもち米、固いナッツやドライフルーツを含むフルーツグラノーラのような喉につまるおそれがあるものは、歯が生え揃って、奥歯でしっかりとものを噛めるようになった3歳以降に食べさせるようにしてください。
そばは、アレルギーが起きたときに重篤化しやすい食材です。1歳半を過ぎた頃を目安に少量ずつ与えるようにしてくださいね。
【ビタミン・ミネラル】
離乳食完了期に食べていい食材
ビタミン・ミネラルを多く含む野菜・果物類は、赤ちゃんの健康を維持するのに必要な栄養素です。
にんじん/大根/かぶ/玉ねぎ/レンコン/ごぼう
● 葉物野菜
ほうれん草/キャベツ/白菜/小松菜/レタス/ちんげん菜/水菜/ブロッコリー/カリフラワー/モロヘイヤ/ベビーリーフ/アスパラガス/ねぎ/ニラ
● その他の野菜
かぼちゃ/トマト/きゅうり/とうもろこし/グリーンピース/なす/インゲン/オクラ/ズッキーニ/スナップエンドウ/さやえんどう/ピーマン/パプリカ/ミックスベジタブル/もやし/切り干し大根/きのこ類/かんぴょう
● 果物類
バナナ/りんご/いちご/みかん/桃/すいか/メロン/梨/甘夏/はっさく/オレンジ/ぶどう/柿/さくらんぼ/キウイフルーツ/レーズン/アボカド/ブルーベリー/プルーン/栗
● 海藻類
わかめ/焼のり/ひじき/粉寒天
果物や野菜を生で食べると、含まれる酵素によってかゆみや肌に赤みなどがあらわれることがあります(※1)。初めて食べるときは加熱して与えると安心です。
皮やタネがある場合は取り除き、1cm角くらいの大きさにしましょう。
もともとつぶせるくらいのやわらかい食材であれば、慣れてきたら生のままでも与えられますよ。
にんにく/しょうが/たけのこ
● 果物類
マンゴー/パイナップル
● 海藻類
海藻ミックス
にんにくやしょうがは、大人の食事から取り分けた際に加熱したにんにく・しょうがが少し入る程度にしましょう。生では刺激が強いので与えないでください。
たけのこは繊維が多く固いので、じっくりと煮たあとに食べやすい大きさに刻みましょう。
マンゴーやパイナップルはかぶれたり、舌がピリピリしたりすることがあります。少量ずつ様子を見ながら与えてください。
海藻ミックスは、少量をやわらかくなるまで戻して細かく刻みましょう。
【たんぱく質】
離乳食完了期に食べていい食材
この時期になると、青魚や豚肉、牛肉など食べられるものがぐんと増えてきます。
豆腐/高野豆腐/きなこ/水煮大豆/豆乳(無調整)/枝豆/納豆/小豆
● 卵・乳製品
卵黄/卵白/ヨーグルト(無糖)/牛乳/低脂肪牛乳/スキムミルク/カッテージチーズ/粉チーズ/プロセスチーズ/リコッタチーズ/溶けるチーズ/クリームチーズ/モッツァレラチーズ
● 魚介類
・白身魚
鯛/かれい/ひらめ/たら/鮭/めかじき
・赤身魚
まぐろ(赤身)/かつお/ぶり
・青魚
あじ/いわし/さんま/さば/さわら
・魚加工品
しらす干し/ツナ水煮缶/さば水煮缶/かつおけずり節/ちりめんじゃこ/ししゃも/魚のすり身
● 肉類
鶏ささみ/鶏ひき肉/鶏むね肉/鶏もも肉/レバー/豚赤身肉/牛赤身肉/豚ひき肉/牛ひき肉/牛豚ひき肉(合挽き)
鶏肉や魚はゆでて皮と骨を丁寧に取り除きましょう。
加工品を食べさせるときは、塩分過多にならないよう湯通しなどをしてくださいね。
おから/厚揚げ/がんもどき
● 魚介類
あさり/牡蠣/エビ/カニ/イカ/タコ/いくら
● 魚加工品
はんぺん/ちくわ/かまぼこ/魚肉ソーセージ/魚の干物
● 肉加工品
ソーセージ/ベーコン/ハム
おからは水分をしっかり含ませてから、和え物やハンバーグのつなぎに使います。
厚揚げやがんもどき、魚加工品、肉加工品は、湯通しして油や塩分を落としたものを、食べやすい大きさにして少量与える程度にしましょう。塩分控えめのものや、添加物が入っていないものを選ぶと安心です。
魚介類は、アレルギーがないことを確認してから与えましょう。しっかりと火を通して細かく刻み、いくらはゆでてつぶしてくださいね。
カマンベールチーズ/スモークチーズ/コンデンスミルク/練乳/生クリーム/ヨーグルト(果糖)
● 魚介類
たらこ/うなぎ
上記の乳製品は、赤ちゃんの消化の負担になる脂質や塩分、糖分、添加物などが多く含まれています。離乳食期が終わってから少量ずつ試すのがおすすめです。
たらこやうなぎは塩分や添加物、脂質などが多いため、大人と同じものが食べられるようになってから挑戦しましょう。
赤ちゃんのペースに合わせてスプーンの練習も!
手づかみ食べに慣れてきたら、スプーンで食べる練習にも挑戦してみましょう。サイコロ状やスティック状など、さまざまな形状の食材にあわせて食べ方を調整する練習をサポートしてあげてくださいね。
※ 赤ちゃんの成長や発達に合わせて無理なく進めましょう。
※ 赤ちゃんが食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。