幼児食とは?いつから始める?初めてにおすすめのレシピは?

離乳食完了期が終わると、「幼児食」へと進みます。幼児食は、離乳食とも大人の食事とも違うので、毎日のメニューに悩んでしまうことも。食べる量や体の発達にも個人差があるので、子どもにあった幼児食を用意してあげることが大切です。今回は、幼児食について、始める時期や食事の量、おすすめのレシピをご紹介します。

幼児食とは?いつから始めたらいいの?

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幼児食とは、「離乳食と、母乳やミルク」という食事から、幼児の成長に合わせながら、食事のみで栄養をとれるように調理した食事のことをいいます。

離乳食には、初期・中期・後期・完了期がありますが、完了期(生後12~18ヶ月頃)が終わったからといって、いきなり大人と同じ食事ができるわけではありません。離乳食の完了期が終わったら、幼児食へと進めていきましょう。

幼児食を始める時期は、以下の項目が目安になります。

幼児食を開始する目安

● 1日3回の食事のリズムに慣れている
● 食べ物を前歯で噛み切るだけでなく、すりつぶすような噛み方ができている
● 自分で食べようとする行動がみられる
● 牛乳やフォローアップミルクといった水分をコップから飲めるようになっている

上記すべてに当てはまらないといけないわけではありません。だいたい当てはまるようになってきた頃に幼児食をスタートしてみてくださいね。

いつまで幼児食を食べさせるかについては、はっきりとした決まりはありませんが、5歳頃までが目安となります。

幼児食の量はどれくらい?1歳半~2歳の食事は?

幼児食になると、離乳食の頃よりも食事量が増えます。1歳~2歳の1日あたりの幼児食の目安量は以下の通りです(※1)。

幼児食の1日の食品の目安量(1歳~2歳)

● 穀類…80g(子ども用茶碗1杯、8枚切りの食パン1枚、うどん1/2)
● 卵類…25〜30g(小1個)
● 肉類…15~20g(ひき肉なら大さじ1、薄切り肉なら2/3枚)
● 魚類…30g(切り身なら大2/3)
● 大豆・豆製品…35~40g(豆腐は1/10、納豆は1/2)
● 野菜類…180g(淡色野菜が100g、緑黄色野菜が80g)
● 海藻・キノコ類…10g(適宜)
● いも類…40g(じゃがいもなら1/2、さといもなら3つ)
● 果物…100g(りんごなら1/3、バナナなら1本)
● 牛乳・乳製品…250ml(牛乳ならコップ1杯、ヨーグルトは1/2)
● 油脂類…5〜8g(バターなら小さじ1、サラダ油なら小さじ1)

離乳食期と比べて量が多いように感じるかもしれませんが、これは2歳になる直前までの子どもを対象とした食事量です。幼児食をスタートして間もない頃は、食欲にあわせて食べる量を調節してあげてくださいね。

幼児食を与えるときの注意点は?

離乳食のときと同じように、幼児食を作るときも、薄味を心がけましょう。ここでは、幼児食を与えるときの注意点やポイントをご紹介します。

栄養バランスを整える

離乳食期は、食事とは別に、母乳やミルク、フォローアップミルクからも栄養を補っていましたが、幼児食期になると食事だけで必要な栄養をとるようになります。様々な食材を取り入れて、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。

味付けは薄めに

離乳食のときに比べて、使える調味料は増えますが、辛いものや味が濃いものは避けましょう。離乳食期に引き続き、味付けは大人の1/3〜1/2くらいの薄味で調理してください。

食べやすい調理法を心がける

幼児食に移行しても、まだ噛む力は弱く、食べ物によって噛み方を調節するのは難しいので、3歳くらいまでは子どもが食べやすい調理法を心がけてください。

歯が生え揃ってきたら、色々な切り方や形の食材を食べることで、噛む力をつけたり、噛み方を練習していきましょう。

スプーンやフォークの練習をさせる

幼児食をスタートする頃になると、自分で食べたがるようになるので、スプーンやフォークを使う練習をさせましょう。最初のうちは、うまく口に運ぶことができず、こぼすこともたくさんあるので、ママ・パパが上手にサポートしてあげてください。

だんだんと箸にも興味を示し始めるので、2歳半頃を目安に、箸を持つ練習をスタートしてみましょう。

食事の楽しさを教えよう

離乳食から幼児食に移行する時期は、食べられる食材が増え、食事の時間帯はほぼ大人と同じになります。幼児食を通じて、「食事は楽しいもの」であると教えてあげることが大切なので、家族で楽しく食卓を囲んだり、季節にあった行事食を取り入れたり、いろいろな工夫をしてあげてくださいね。

苦手な食材や初めて食べる食材も、家族が美味しそうに食べている姿を見ることで、挑戦してみようと思うことができますよ。

幼児食で不足しがちな栄養素は?

幼児食を食べる時期の子どもは、カルシウム、鉄、食物繊維が不足しがちです。カルシウムは骨の成長に必須で、不足すると骨が弱くなるだけでなく、イライラしやすくなります。鉄が不足すると貧血になり、思考力の低下や疲れやすいといった症状が出ます。

赤ちゃんが飲み込みやすいように、とろみをつけていた離乳食とは違い、幼児食では水分が少なめの食事になります。便秘予防のために、食物繊維が豊富な食材も取り入れましょう。腸内環境が良いと免疫力も上がりますよ。

幼児食におすすめのレシピは?

ここでは、栄養たっぷりの幼児食のレシピをご紹介します。

五目ごはん

材料(1食分)

・にんじん、えのき、いんげん…各10g
・ひじき…ひとつまみ
だし汁…1/4カップ
・しょうゆ、砂糖…各小さじ1/2
・塩…少々
・鷄ひき肉…20g
・軟飯…90g

作り方

野菜は粗みじんに切り、ひじきは水で戻してみじん切りにしておく。鍋にだし汁と調味料、鶏ひき肉を入れ、煮立ったら野菜とひじきを入れて、水分が少なくなったら火を止め、軟飯を混ぜる。

野菜スープ

材料(1食分)

・にんじん…30g
・玉ねぎ…40g
・キャベツ…1/2枚
・じゃがいも…20g
・トマト…1/6個
野菜スープ…100ml
・塩…ひとつまみ

作り方

野菜を7mm角に切る。鍋に野菜スープを入れて火にかけ、そこに切った野菜を加えて柔らかくなるまで煮る。最後に塩で味を調整する。

このレシピに、ヨーグルトや牛乳などの乳製品や果物を添えると、1食分としてしっかり栄養をとることができますよ。

幼児食を通して食育をしよう

幼児食は、離乳食に比べると、調理にかける時間や手間はだいぶ楽になりますが、幼児の咀嚼力は6歳になってやっと大人の3~4割といわれるくらい未熟なものです。まだ歯の本数も少なく、消化器官も未発達なので、子どもの成長にあった食事内容を考えてあげましょう。

幼児食は、健康的な食生活の習慣を身につけるための大切なステップです。食べることの楽しみもわかってくる時期なので、できるだけ家族揃って食卓を囲んだり、スーパーで一緒に食材を選んだりしながら、幼児食を通して食育ができるといいですね。

※1 JSFCA 日本安全食料料理協会 「1~2歳くらいの子どもの食品の量」

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