立ち会い出産で後悔することはある?メリット・デメリットは?

「立ち会い出産」にどのようなイメージを持っていますか?「夫婦で感動を分かち合える」という期待を抱く人がいる一方で、「陣痛で苦しむ姿を見られるのは恥ずかしい」というママもいると思います。

そこで今回は、夫に立ち会い出産してもらうメリット・デメリットを、こそだてハック読者アンケート(※)の結果を元にまとめました。出産に向けて家族と話し合うときの参考にしてくださいね。

立ち会い出産とは?

立ち会い出産とは、出産の場に夫や家族が付き添うことをいい、最近では半数以上の方が経験するといわれています。一般的に、陣痛室で子宮口が開くのを待ち、分娩室で赤ちゃんを生み出すまでの間、付き添ってもらいます。

立ち会い出産 割合

上の円グラフは、読者アンケートの結果を表したものです。実に、70%の先輩ママが「立ち会い出産をした」という結果に。「夫だけが立ち会った」という人がほとんどですが、なかには「自分の母親も一緒だった」という人もいます。

次からは、立ち会い出産を経験したママの声を元に、メリット・デメリットを見ていきましょう。

立ち会い出産をするメリットは?

夫に立ち会ってもらうと、出産時だけではなく、産後の子育てにも良い影響を与える可能性があります。実際に立ち会い出産を経験したママたちは、どんなメリットを感じたのでしょうか?

ママが安心できる

信頼できる夫がそばにいて身体をさすったり、手を握ったりしてくれるだけでも、ママの気持ちは落ち着きます。

出産に立ち会ったパパからは「そばで手を握ることしかできなかった」という声も聞きますが、そばにいてくれるだけで安心できるもの。「パパがいてくれると心強い」と信頼を深めることは、産後の夫婦・親子関係にも良い影響を与えてくれるかもしれません。

体験談

陣痛に合わせて的確に、しかも適度な力加減でおしりを押してくれたので、痛みがとても楽になりました。分娩時は、夫はただただ見守ってくれたので、心強かったです。(ハナカエデさん・20代)

出産の大変さを共有できる

陣痛から出産を終えるまで、パパはママが頑張っている姿を目の当たりにします。出産の大変さを理解すると、産後にママの体をいたわってあげようという気持ちになってくれるかもしれません。

立ち会い出産を機に、「パパが家事にも積極的になってくれた」という家庭もあるようですよ。

体験談

陣痛のとき、私はついイライラしてしまいましたが、夫は文句も言わずにずっとついていてくれて、生まれるまで睡眠もそこそこにそばにいてくれました。いきみ逃しを頑張ってくれたので、夫は次の日、両腕が筋肉痛になりました(笑)。(凜汰ごんママ・20代)

父親としての実感が生まれる

男性は妊娠・出産を実体験できないので、ママに比べると「親になる」という自覚を持ちにくいといわれます。女性はお腹の中で赤ちゃんの成長を実感して母性を育んでいきますが、男性は視覚・聴覚・触覚などの五感で子供を認識して初めて父性が芽生えるのです。

そのため、我が子が誕生する瞬間に立ち会うと、父親としての実感が湧くきっかけになるかもしれません。

体験談

陣痛がつらくなってくると、ボトル缶を開閉する音など、様々な音がイライラの原因となり、夫に当たってしまいました。事前にそうなるかもしれないと伝えておいたので、夫は「特に気にしなかった」と言ってくれました。生まれた瞬間は泣くのを堪えているように見え、初めて子供を抱っこしてる姿を見て、一緒に頑張って良かったと思いました。(匿名希望・30代)

感動を夫婦で共有できる

10ヶ月の妊娠期間に対して、赤ちゃんが生まれる瞬間は本当に一瞬です。無事に生まれてきたことを喜び、男泣きするパパも多いといいます。

生命の誕生という感動を夫婦で共有でき、男泣きするパートナーを見たら「この人がパパなら大丈夫」と、夫婦の絆も強くなりますね。

体験談

時々イライラしたけれど、手を握ってくれたり、必死でマッサージをしてくれたり、飲み物を飲ませてくれたりしました。分娩中はいてくれて安心しました。生まれた時の一体感は、夫婦の一生の宝です!(まえまゆさん・30代)

体験談

夫は私よりもそわそわ、ハラハラして、腰をさすったりいろいろ頑張ってくれました。赤ちゃんが生まれた瞬間は、私よりも感動して泣いてくれました。(ママちゃんさん・30代)

立ち会い出産をするデメリットは?

立ち会い出産は安心、感動など良いことづくめ…というわけでもなく、なかには「後悔した」というママもいるようです。具体的にはどのようなデメリットを感じたのでしょうか?

夫にイライラするかも

出産のときにそばにいてくれるだけで心強いという意見とは反対に、「パパがいることで出産に集中できない」「思ったように動いてくれないパパにイライラした」というママも。

よかれと思ってした立ち会い出産が、かえって夫婦仲を悪くした…ということにならないように、パパにしてほしいこと・してほしくないことを2人で共有しておいたり、「イライラしちゃったらごめんね」とあらかじめ伝えておいたりすると良いかもしれませんね。

体験談

いきみ逃しのため、お尻や背中を押してくれていましたが、痛みで動くたびに押してほしい場所からズレて、ついイライラして「そこじゃない!」と言ってしまいました…。(凜汰ごんママ・20代)

体験談

分娩台に上がったあと、横に付き添って一緒に呼吸法をしてくれていましたが、夫がニンニクを食べたようで息がとてつもなく臭くて、イライラしてしまいました。(あおばママさん・20代)

女性として見られなくなるかも

出産中は、ママが今まで見せたことのない形相で苦しんだり、叫び声を上げたりするかもしれません。いきんだときに尿便が出てしまうことも。

「このような場面を夫に見られたくない」「もし見られたら夫がショックを受けて、女性として見られなくなるのでは」と心配するママもいるようです。

体験談

夫は、水を飲ませてくれたり、力むときに手を握ってくれたりと、いてくれて助かりました!でも、私は本当につらかったので顔が鬼のようだったらしい…。そんな顔を見せて良かったのか心配。もう女性として見てもらえていないかも。(ゆずぽんぽんさん・30代)

夫の気分が悪くなるかも

出産では、たくさんの血が出ます。出血のほかにも、羊水や胎盤などの独特なにおいもあります。生理がない男性は血が苦手な人が多く、出産時の出血を見て気分が悪くなったり、意識を失ったりすることもあります。

パートナーがどうしても血や臭いが苦手な場合は、無理して出産に立ち会わず、生まれてからゆっくり感動を共有してくださいね。

立ち会い出産で後悔しないために、夫婦で話し合おう

立ち会い出産をした方がいいという人もいれば、しないほうがいいという人もいます。立ち会い出産には向き不向きがあり、どちらがいいかは一概には言えないので、周りの意見は参考程度にしておきましょう。夫婦でよく話し合って、自分たちはどうしたいかを決めてくださいね。

ただし、立ち会い出産を希望しても、病院によってルールや条件があり、お産の状況によっては立ち会えなくなることもあるので、あらかじめ産院に確認しておきましょう。

ママとパパ、どちらか一方でも立ち会いを嫌がるようなら、無理をする必要はありません。いずれにせよ、家族みんなで協力して、新しい命の誕生を迎えることができるといいですね。

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