沐浴はいつまで?やり方や温度は?新生児の沐浴の仕方は?

産後退院すると、ママとパパで赤ちゃんのお世話をするようになりますよね。なかでも自宅での沐浴は、緊張するという人が多いかもしれません。お湯の中に落としてしまいそうで怖かったり、ふにゃふにゃした体を支えるのが大変だったり、慣れるまではドキドキしますよね。

そこで今回は、沐浴の上手なやり方や具体的な手順、いつまで沐浴すべきかなどについてまとめました。

沐浴とは?新生児期の赤ちゃんはベビーバスを使うの?

沐浴とは、生まれたばかりの新生児期の赤ちゃんをベビーバスなどに入れ、お湯をかけて体をきれいにすることをいいます。赤ちゃんと大人が一緒の湯船に入ることを入浴といい、それとは区別しています。

沐浴をする目的は、赤ちゃんの皮膚を清潔に保ち、湿疹などの皮膚トラブルを防ぐことです。赤ちゃんも、おっぱいやうんちで汚れたり、汗をかいて蒸れたりします。湿疹やあせもを防ぎ、赤ちゃんの肌を清潔に保つためにも、1日1回は沐浴をしてあげましょう。

特に汗をかきやすい夏場は、1日に数回沐浴してもかまいません。立った姿勢の方が沐浴しやすいので、ダイニングテーブルの上やキッチンシンクの中にベビーバスを置いて沐浴するのもおすすめです。水の溜まったベビーバスはかなり重いので、水場の近くで行うのがおすすめです。

赤ちゃんの沐浴はいつまで?

まだ抵抗力が弱く、細菌に感染しやすいなどの理由から、生後1ヶ月くらいの新生児と呼ばれる頃までは沐浴を行いましょう。1ヶ月検診で医師の許可が下りたら、大人と一緒に入浴できます。

生後1ヶ月たった後に、一度赤ちゃんと一緒に入浴し、嫌がるかどうか試してみましょう。嫌がらなければそのまま入浴に切り替えても問題ありません。

沐浴のやり方!新生児の温度は何度?

ここでは、赤ちゃんの沐浴の手順をご紹介します。産院で習ったという人も一度おさらいしてみてくださいね。

1.赤ちゃんの着替え・タオルを準備する

着替えの衣類はボタンや紐を外し、まとめて袖を通しておくと、一度で着せられるので後で楽ですよ。おむつも衣類の上に重ねて用意しましょう。その上にバスタオルを広げて置いておきます。

2.ベビーバス、沐浴剤、ガーゼを準備する

お湯の温度は、38度前後が適温です。温度計を使ってしっかり確認してくださいね。温度計で測った後、念のため肘をお湯につけて再度チェックしましょう。

沐浴剤を使う場合は、事前にお湯に加えておきましょう。石鹸を使う場合は、石鹸や上がり湯用のお湯を、手桶や洗面器に入れて別に用意しておき、シャワーで流す場合は、事前にお湯の温度を確認しておきましょう。ガーゼも必要であれば準備しておきます。

沐浴剤は、石鹸を使わなくても赤ちゃんの体をきれいにすることができます。赤ちゃんの肌の状態やママの使いやすい方を選んでくださいね。

3.赤ちゃんを足からお湯に入れる

赤ちゃんがびっくりしないように足からゆっくりとお湯に入れます。赤ちゃんの体は利き手で洗うので、右利きの場合は左手で頭を支えましょう。沐浴布や大きめのガーゼを赤ちゃんのお腹にかけてあげると赤ちゃんが安心します。

ガーゼは必ずかけないといけないものではありません。ガーゼをかけなくても嫌がらないようであれば、必要ないでしょう。

4.体を洗う

顔、頭、腕、お腹、背中、お股、足の順に、指の腹や手のひらを使って優しく洗っていきます。「の」の字を書くようにお腹の周りを洗いましょう。顔も優しく洗ってあげてくださいね。顔に湿疹ができているようなら、石鹸をつけて洗ってもいいでしょう。

頭を洗った後は湯冷めしないように、髪の毛の水分を軽く絞ったガーゼで拭いてあげましょう。首のシワの間、脇の下、お股は、特に汚れが溜まりやすいので丁寧に洗ってあげましょう。「気持ちいいね」「背中もきれいにしようね」など、声をかけて安心させてあげることも大切です。

赤ちゃんを落としてしまいそうで恐ければ、一人で沐浴させずに済む時間を選ぶのもひとつの方法です。また、ベビーバスの縁に引っ掛けて使うネットや頭部分にクッションの付いたベビーバスを利用してもいいですね。さらに、ベビーバスにお湯を張らず、両手を使って洗い、シャワーで流す沐浴法もあるので参考にしてみてください。

5.上がり湯をかける

石鹸を使用した場合は、ベビーバスの湯でざっと石鹸を落としたら、赤ちゃんの体をお湯から上げ、別に用意しておいた上がり湯をかけます。できればシャワーなどの流水を使うとよりしっかり石鹸を落とせますよ。

沐浴に慣れて手早く洗えるようになったら、体を支えながらお湯の中で少し自由にさせてあげてもいいですね。

ベビーバスに浸かっている時間は全部で5~10分程度です。

6.タオルでしっかり拭く

お湯から上げたら、バスタオルの上に赤ちゃんを寝かせ、軽く押さえるように拭き、おへそ、鼻、耳は綿棒で優しくお手入れしてあげましょう。最後は、体が冷えないうちに保湿クリームでたっぷり保湿してあげてくださいね。

沐浴の注意点は?新生児は特に注意!

まだ首がすわっておらず、ふにゃふにゃで頼りない新生児の沐浴は、とても神経を使うものですよね。新生児は、体も臓器の機能も未発達なので、何をするにも注意が必要です。

ここでは、沐浴時に気をつけたいことをまとめました。以下の点に気をつけながら沐浴を行ってくださいね。

● 沐浴は赤ちゃんも体力を使うので、長くとも10分以内で終わるようにする
● 生活リズムをつけるため、できる限り毎日同じ時間帯に行う
● できれば夏場は涼しく、冬は温かい時間帯に行う
● 沐浴のときは室温を適度に保つ。特に寒い冬場は赤ちゃんが冷えてしまうので、室温を25度以上にあたためてから行う
● 授乳・ミルクの直後は吐いてしまうこともあるので、食後1時間以上は時間を空ける
● 赤ちゃんが眠いときはぐずりやすいので、夜遅い時間は避ける

赤ちゃんの沐浴を楽しもう!

慣れないうちは、お湯に入れた途端、赤ちゃんに泣かれるだけでパニックになってしまうかもしれません。最初のうちは、一番汚れやすいおしり以外は、沐浴の方法を省略してしまっても大丈夫です。少しずつ慣れていきましょう。

退院直後でママの体調が戻りきらないうちは、頼れる人に入れてもらってください。ママ以外の家族と赤ちゃんの絆を作ることにもつながりますよ。沐浴の期間は約1~2ヶ月と短いもの。家族で貴重な時間を存分に楽しんでくださいね。

監修協力:看護師・助産師小児科 岡 美雪さん

管理栄養士・フードコーディネーター 中村 美穂
看護師・助産師を免許を取得後、未熟児病棟、脳神経外科病棟、産科病棟で医療業務に従事。その後、医療現場での経験を活かして、青年海外協力隊の看護職としてアフリカに2年間駐在し、現地の医療技術向上に貢献。日本に帰国後、現在は大学院で助産学の研究活動をしている。

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