つわり中に摂りたいビタミンB6!妊娠中の効果や摂取量は?

つわりで何を食べても吐いてしまうとき、何か効果があるものはないかと思いますよね。つわりと栄養の関係には不明な点も多いのですが、ビタミンB6にはつわりを緩和する効果があるといわれていますよ。

そこで今回はビタミンB6の効果や妊娠中の摂取量についてご説明します。

つわりに対するビタミンB6の効果は?

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つわりは妊娠初期に起きる吐き気や嘔吐、食欲不振などの消化器症状の総称です(※1)。

妊娠中に多く分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)といったホルモンが、つわりを引き起こしているのではないかと考えられていますが、残念なことに、つわりの原因ははっきりと解明されていません。

妊娠初期の悩みの種であるつわりの症状は、研究によって結果がまちまちですが、ビタミンB6を摂取するとつわりを軽くする効果があるといわれています。

つわりの症状が重い時の治療として、病院ではビタミンB6を含む点滴が使われることもありますよ(※2)。

妊娠中のビタミンB6の摂取量はどれくらい?

厚生労働省が発表する「日本人の食事摂取基準」によると、18歳以上の妊婦の推奨量は1.3mg/日とされています(※3)。

ビタミンB6はさまざまな食品に含まれているので、普通に食事をしているだけでも適量を摂取できます。

ただ、つわりがあるときは食べられるものや量が普段よりも少なくなりやすいですよね。効率的に摂取するためにも、ビタミンB6を多く含む食べ物を上手に取り入れましょう。

ビタミンB6を多く含む食べ物は?

ビタミンB6を多く含む食材としては、牛や鶏のレバー、かつおなど赤身の魚、ピスタチオなどの木の実類、バナナ等が挙げられます。

牛レバー100gで0.89mg、バナナ1本で0.38mgのビタミンB6が含まれます(※4)。

妊娠中は栄養バランスをとることも大切なので、体調が良いときは一つの食材で摂取しようとせず、いろいろな食材を食べるようにしてくださいね。食事以外のデザートでバナナやピーナッツなどを食べるのもおすすめですよ。

ただし、レバーはレチノールを多く含んでいるため、関連記事を参考にしながら食べる量に注意しましょう。

ビタミンB6を過剰摂取すると悪影響がある?

妊娠中に限らず、毎日推奨量をはるかに超えるビタミンB6を摂取し続けると、手足のしびれや神経障害を引き起こすことがあります(※4)。

普通に食事をしているだけでは問題になることはありませんが、ビタミンB6を豊富に含むサプリメントなどを大量に飲むと過剰摂取になる恐れがあります。

1日の推奨量内に収めるためにも、サプリメントの用法用量は必ず守るようにしましょう。

つわり中は上手にビタミンB6を摂取しよう

つわり中は、食事をすることも一苦労ですよね。そのため、「そのときに食べたいものを、少しずつ食べる」ことが一番です。そして、そのなかにビタミンB6を多く含むものを上手に取り入れられれば、つわりの症状を軽減することにつながるかもしれません。

効果があるかどうかは個人差がありますが、つわりに悩まされている人はビタミンB6を無理のない範囲で摂取してみてくださいね。

監修医師:産婦人科医 藤東 淳也

産婦人科医 藤東淳也先生
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。

※1 メディカルビュー社『プリンシプル産科婦人科学 産科編 第4版』p.290
※2 日本産婦人科学会『産婦人科診療ガイドライン―産科編 2020』
※3 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
※4 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

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