赤ちゃんにおやつ・お菓子はいつからあげていい?あげるときの注意点は?

離乳食が進んでくると、食事の間の「おやつ・お菓子」について気になる人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、赤ちゃんのおやつやお菓子はいつから・どんなものをあげたらいいのか、あげるときの注意点などについてご紹介します。

赤ちゃんのおやつはいつから?

ビスケット おやつ

スーパーのベビーフードコーナーには様々な赤ちゃん用のお菓子が並んでいるので、「赤ちゃんのおやつはいつからあげてもいいんだろう?」と迷いますよね。

赤ちゃんにおやつを与え始めてもよい時期は、一般的に、離乳食中期にあたる生後7〜8ヶ月頃が目安とされています。

離乳食があまり進んでいない段階でおやつをあげてしまうと、食事とおやつの区別がつかなくなり、その後のステップに影響が出てしまうことも。

基本的に1歳頃までの赤ちゃんはおやつを食べる必要はないので、「楽しみ」としておやつを与え始めるのは、少なくとも2回食が安定してからにしましょう。

外出で次の食事までの時間があくときや、お腹が空いているときなどに少量与える程度で十分ですよ。

赤ちゃんにおすすめのおやつは?目安量は?

赤ちゃんにおすすめのおやつや目安量は、月齢や離乳食の進み具合によって異なります。赤ちゃんの様子を見ながら調整しましょう。

離乳食中期

離乳食中期の赤ちゃんは、消化が良く、唾液で簡単に溶けるおやつが食べやすいですよ。

体に負担をかけないよう、赤ちゃん用に作られた薄味のもの、添加物を使っていないものを選びましょう。

おすすめのおやつ

  • 赤ちゃん用のせんべい
  • 赤ちゃん用のクッキーやビスケット

目安量

せんべいやクッキーなら1日1〜2枚、ビスケットなら1枚程度

離乳食後期

離乳食後期の赤ちゃんのおやつは、中期におすすめした赤ちゃん用のお菓子に加え、ほんのり甘さのあるものや、手づかみで食べやすいものがおすすめです。

生後9ヶ月頃からは赤ちゃんの手づかみ食べが始まり、おやつを手で食べることを通して、「自分で食べることの楽しみ」を覚えていきますよ。

おすすめのおやつ

  • 赤ちゃんせんべい
  • ベビー用ビスケット
  • たまごボーロ
  • バナナやいちごなどのフルーツ

目安量

せんべいやクッキーなら1日3枚、ビスケットなら2枚、たまごボーロなら10粒程度、フルーツは少量ならOK

離乳食完了期

離乳食完了期は赤ちゃんの動きがさらに活発になり、食事だけではまかなえないエネルギーを補うためにおやつが必要になります。

補食とも呼ばれるこの時期のおやつは「4回目の食事」と考え、炭水化物を中心にした軽食のようなものがよいでしょう。おやつとして牛乳などの乳製品を摂るのもよいですよ。

3回食の間で赤ちゃんの空腹具合にあわせて、1日1〜2回与えてあげてくださいね。

おすすめのおやつ

  • おにぎり
  • 蒸しパン・パンケーキ・食パン
  • おやき
  • 野菜スティック
  • フルーツ
  • プレーンクラッカー(※)
  • ドライプルーン(※)
  • 牛乳
  • ヨーグルト

※クラッカーとプルーンは、食べられるようになったら、必ず小さくして与えてください。完了期の赤ちゃんはそのままの大きさで食べることが難しく、誤嚥(食べ物が気管に入ってしまうこと)のリスクがあります。

目安量

おやつ1回でバナナ1/2本+牛乳100ml程度

赤ちゃんにおやつをあげるときの注意点は?

赤ちゃんにおやつをあげるときは、下記の点に注意しましょう。

離乳食中期〜後期は1日1回まで

離乳食中期〜後期におやつを与える場合は、1日1回、食事に響かない時間帯が理想です。

1日のおやつを2回にするのは、完了期以降で食事量が増えてからにしてくださいね。

食事に影響のない範囲の量で

赤ちゃんは与えられた量に慣れてしまうので、「栄養は3度の食事から摂る」を基本とし、くれぐれもおやつのあげすぎには注意しましょう。

お菓子のパッケージは見せず、少量を皿にのせてあげるのがコツですよ。

「生後◯ヶ月から」の表示を確認する

市販の赤ちゃん用お菓子には目安となる月齢が表示されているので、表示をきちんと確認することが大切です。

市販のお菓子は早くても生後7ヶ月以降を対象に作られているものが多いので、もし生後6ヶ月頃におやつを与える場合は、「生後6ヶ月から」と表示されているものを選ぶようにしましょう。

米だけで作られたシンプルなせんべいなどであれば、生後6ヶ月から食べさせられるものもありますよ。

大人のお菓子をあげない

スナック菓子やチョコレートなど市販のお菓子を赤ちゃんが食べると、塩分や糖分、脂質の摂り過ぎになり、食事をとりにくくなったり、肥満や虫歯につながります。

添加物や保存料も含まれていて、赤ちゃんの体に負担をかけてしまうので、大人のお菓子はあげないようにしましょう。

アレルギーやはちみつに注意

市販のお菓子をあげるときは、アレルギー成分の表示をよく確認してください。

たまごボーロやクッキーには卵が使われているので、離乳食で卵を食べさせる前や、すでに卵アレルギーがあるとわかっているときには食べさせないようにしましょう。

また1歳未満の赤ちゃんには、はちみつを使ったお菓子を食べさせてはいけません。はちみつを食べ過ぎると、はちみつに含まれる「ボツリヌス菌」が「乳児ボツリヌス症」という病気を引き起こすリスクがあるので、気をつけてくださいね。

赤ちゃんにいつからおやつをあげるかは成長にあわせて

離乳食中期〜後期の赤ちゃんのおやつは、必要不可欠なものではありません。いつからおやつをあげるかは、離乳食の進み具合や成長をみながら決めるようにしましょう。

おやつには、赤ちゃんが「食べる楽しさを知る」という役割もあるので、適量でおやつタイムを楽しんでくださいね。

監修専門家:管理栄養士・フードコーディネーター 中村 美穂

管理栄養士・フードコーディネーター 中村 美穂
東京農業大学卒業。保育園栄養士として乳幼児の食事作り、食育活動、地域の子育て支援等に携わった経験を活かし、離乳食教室や子どもから大人まで楽しめる料理教室「おいしい楽しい食時間」を開催。書籍、雑誌等へのレシピ提供・監修も行っています。著書に『きちんとかんたん離乳食』(赤ちゃんとママ社)、『1~3歳発達を促す子どもごはん』(日東書院)など。2児の母。

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