つわりの対策法を知りたい!症状別のつらさを和らげる方法まとめ

妊娠初期に悩まされる人が多い「つわり」。できることなら軽減したいものですが、何か対策はあるのでしょうか?

そこで今回は、つわりの症状別につらさを軽減する対策について、先輩ママたちの体験談とともにご紹介します。

つわりはなぜ起きるの?

つわりは、吐き気や嘔吐、食欲不振などの妊娠初期に起こる消化器症状のことをいいます。

多くの妊婦さんに現れる症状ですが、つわりが起こる原因ははっきりとはわかっていません。

そのため、つわりは症状を軽減しながら、上手に付き合っていく必要があります。

つわりは肉体的につらいだけではなく、精神的なつらさも伴います。食事がままならなくなって「赤ちゃんに栄養が届かないのでは」とストレスを感じてしまう人も少なくありません。

しかし、妊娠初期はママの体に蓄えられた栄養で赤ちゃんは育つため、つわりでうまく食事を摂れなくても、心配しすぎる必要はありませんよ(※1)。

つわりの症状がひどいときに無理をして、過度にストレスを感じてしまうのは体によくありません。周囲の協力を得ながら、上手につわりの症状を改善して乗り越えましょう。

吐きつわりを軽減する対策は?

吐き気が続く「吐きづわり」の対処法には以下のようなものがあります。

食べられるときに、食べられるものを食べる

吐きつわりは気持ち悪い状態が続くので、「食べられるものを、食べられるときに食べる」ことが大切です。つらいときは食事の時間や量、栄養バランスにとらわれなくて大丈夫ですよ。

以下は、吐きつわりのときでも、比較的食べやすいと言われているものです。

  • ゼリーやプリンなど、のどごしのよいもの
  • アイスや氷など、冷たいもの
  • レモンなど柑橘類の、酸味が強いもの

ほかにも飴やガム、グミ、炭酸水なら口にできたという妊婦さんもいます。

口にできるものはないかチャレンジしてみて、少しでも食べられたものを食べて乗り切りましょう。

吐きつわり中は、嘔吐を繰り返して脱水症状になる危険性もあります。無理のない範囲で、こまめに水分補給を心がけてくださいね。

ビタミンB6を多く含む食べ物や生姜を取り入れてみる

ビタミンB6を多く含む食べ物や生姜は、吐きつわりを軽減する効果があるといわれます(※2)。効果には個人差がありますが、取り入れてみるといいかもしれません。

ビタミンB6を多く含む食べ物は、以下のとおりです。

  • まぐろ
  • カツオ

  • 豚ヒレ
  • 鶏ささみ
  • バナナ
  • 赤パプリカ
  • 玄米


どれも手に入りやすい食材ばかりなので、食べられそうなときにチャレンジしてみてくださいね。

ただし、まぐろには妊娠中に気をつけたいメチル水銀が比較的多く含まれています。週に1回、切り身1切れ程度にしてくださいね(※3)。

先輩ママたちの対策は?

先輩ママたちに吐きつわりの乗り越え方についてアンケート(※)を行い、体験談を集めました。

とにかく吐いてしまうので、無理せず食べたくなるまでは食べないようにしていました。料理などの家事も無理はしないで、体第一でとにかく寝るようにしました。
体の右側を下にして寝ると吐き気が楽になったので、眠るときは必ず右側を下にするようにしていました。
吐き気がひどかったので吐き気のツボバンドを腕に巻いていました。気持ちの問題かもしれませんが、つけ始めたら30分以内には少し落ち着いていました。後期になった今も使っています。

食べつわりを軽減する対策は?

空腹になると吐き気がひどくなる「食べづわり」には、以下のような対策があります。

食事を小分けにして少量ずつ食べる

食べづわりでは、何か食べている間は症状が落ち着きますが、食べ過ぎても気持ち悪くなることもあります。食事を小分けにして少量ずつ食べるといいですよ。

起きたらすぐ食べられるものを枕元に置いておく

朝起きたときは空腹を感じやすいため、気持ち悪くなる人も多いようです。枕元にクッキーなどの軽食などを置いておき、起きたらすぐに食べるようにするのも一つの方法ですよ。

ただし、こまめに食べ物を口にするとカロリーをオーバーしやすいので、なるべく糖分や油分、カロリーの多いものは避けるようにしてくださいね。

先輩ママたちの対策は?

食べつわりだったので、常に口に入れておけるもので耐えしのいでいました。私の場合、ぶどう味の飴やグミ、アイスの実などのさっぱり系アイス、炭酸飲料をよく口にしていました。
職場の人に食べつわりの症状を伝えて、仕事中でも飴やグミをちょこちょこ食べるようにしていました。固めのグミ(梅味)を口に入れっぱなしにしておくと症状が和らぎました。

においつわりを軽減する対策は?

ゴミなどの悪臭だけでなく、食べ物のにおいや湯気、洗剤などの生活臭など、妊娠前は気にならなかったにおいが苦手になる人もいます。においつわりでは以下のような対策があります。

においを遠ざける

特定のにおいに対して敏感になるので、そのにおいを遠ざけることが一番の対策です。

炊きたてのご飯や炒め物、焼き魚など、食べ物は火を通すとにおいが強くなりやすいので、においに敏感になったと感じたら、避けるようにしましょう。

家族に外で食事を済ませてもらう

食事のにおいがつらいときは、パートナーや家族に外で済ませてきてもらうのも一つの方法です。

好きな香りをすぐにかげるようにする

好きな香りをハンカチやマスクに染み込ませて持ち歩くのもおすすめですよ。外出時にもすぐに好きな香りをかげるようにしておくと安心できますね。

先輩ママたちの対策は?

すべての匂いがダメで、常にマスクをしていました。さまざまな匂いが漂うスーパーでは、マスクを二重につけて少しでも匂いを感じないようにしました。
それまで使っていた、ボディソープや歯磨き粉の香りをかぐと気持ち悪くなりました。香料を使用していない商品に変えるとよかったので、同じ症状の人は試してみるといいかもしれません。

よだれつわりを軽減する対策は?

よだれが過剰に分泌されるよだれつわりでは、以下のような対策があります。

すぐに吐き出せるようにタオルハンカチやティッシュを常備する

口の中に溜まったよだれの味やにおいを不快に感じるので、よだれが溜まったらすぐに吐き出せるようにしておくことが一番の対策です。

タオルハンカチやティッシュを常備してこまめによだれを吐き出したり、洗面所でうがいをするなどしましょう。

食べ物の味でごまかす

よだれの味を、食べ物の味でごまかすという方法もあります。飴やガム、冷たい飲み物を持ち歩いて、すぐに口に入れられるようにしましょう。

気分が悪くなってからではなく、こまめに少量ずつ口に含んでおくと、不快感を軽減しやすくなりますよ。

先輩ママたちの対策は?

唾液がどんどんあふれてくるので、自宅では枕元にコップを用意してその中に出していました。外出するときは車で移動するようにしていたので、車内に紙コップを用意していつでも吐き出せるようにしていました。
よだれ溜め込むと吐き気が出てしまうので、空のボトルを持ち歩くようにして、こまめに吐き出すようにしていました。

つわり対策をして症状を軽減しよう

つわりがひどいときには、無理せずかかりつけの医師に相談しましょう。症状によっては点滴や、休む必要があることを診断してもらえますよ。

つわりの期間は、自分に合った方法で症状を軽減しながら上手に付き合っていけるといいですね。

監修専門家:助産師 佐藤 裕子

助産師 佐藤裕子さん
日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助産院では、日々多くのママたちからの母乳相談や育児相談を受けています。具体的に悩みを解決でき、ここにくると安心してもらえる、そんな助産師を目指しています。

※アンケート概要
実施期間:2016年12月23日~26日
調査対象:妊娠中につわりを経験した「こそだてハック」読者
有効回答数:183
収集方法:webアンケート

【参考文献】
※1 株式会社メディックメディア『病気がみえるvol.10 産科 第4版』p.83
※2 新星出版社『図版オールカラー 栄養成分の事典』pp.62-64,163
※3 南江堂 『エビデンスをもとに答える妊産婦・授乳婦の疑問92』p.222

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