普段から体温が高い赤ちゃんですが、発熱しているのではと不安になることもあるかもしれません。何度くらいを目安に発熱していると判断すればよいのでしょうか。
今回は、赤ちゃんの平熱がどれくらいなのか、体温計での正しい平熱の測り方をまとめました。
赤ちゃんの平熱はどれくらい?月齢で体温は変わるの?
赤ちゃんの平熱は、新陳代謝が活発なことから大人よりも高くなります。
個人差があるものの、脇の下で測る体温は36.5〜37.5℃程度であることが多いようです。
特に新生児期は体温調節機能が未熟なため、気温や衣服、掛物、空調の状況・湿度など外部の影響を受けやすいですが、月齢を重ねるにつれて体温は安定してきます。
普段から体温を測っておくと、体調の変化にすぐに気づくことができますよ。
赤ちゃんの体温を測るのにおすすめの体温計は?
赤ちゃんに使う体温計は、新生児から簡単に使える電子体温計がおすすめです。
すぐに測定できる耳やおでこにかざすタイプもありますが、外気温などの影響を受けることがあります。
より正確に測りたいという場合は、脇の下で測る「腋窩式体温計」を選ぶといいかもしれません。
記録機能やスマホアプリと連動する機能がついたものもあるので、好みのものを選んでくださいね。
赤ちゃんの体温を測る回数・タイミングは?
赤ちゃんの体温を測るときは、食前や元気に起きている時間を選ぶようにしましょう。
食後やお風呂上がり、眠たいとき、寝ている最中は体温が高めなので避けてくださいね。
平熱を把握するために1日に何回も測定する必要はありませんが、数日間は起床時・午前・夜など大体同じ時間に測って記録をつけるようにするといいですよ。
赤ちゃんの体温が高い・低いの目安は?
赤ちゃんは37.5℃以上あると発熱している可能性があります(※1)。
生後3ヶ月未満の場合で、38℃以上の発熱、あるいは37.5℃以上でも呼吸が苦しそう、活気がない、嘔吐をしているときは、なにか病気が隠れているおそれがあるのですぐに病院へ連れて行くようにしてくださいね。
生後3ヶ月以降で熱がある場合は、他の症状があるか確認しましょう。咳や鼻水、嘔吐などの症状がつらそうであれば早めに受診したほうが安心です。
発熱以外に症状がなく、元気で食欲もあれば、気温や衣服などの影響で体温が上がっている可能性もあります。時間をおいて再度測定してみてください。
反対に赤ちゃんの体温が36℃以下の場合は、低体温のおそれがあります。
原因として、エアコンなどの影響で体温調節がうまくできていないことが多いので、まずは環境を整えるよう意識してみましょう。
普段から体温を測って赤ちゃんの平熱を知ろう
赤ちゃんの体温を把握しておくことは、赤ちゃんの体調の変化に気づくために大切です。実際に体調を崩したときに、平熱がわかると病院での診察もスムーズに進むので、普段から熱を測る習慣をつけておくといいですね。
監修医師:小児科 武井 智昭
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。