妊娠を望んでいる場合、特に生理予定日前の体調の変化に敏感になっている人も多いのではないでしょうか。妊娠が成立したら、いつ・どんな症状が起こるのかきちんと知っておきたいですよね。
そこで今回は、妊娠3週目とはいつなのか、妊娠3週目につわりや腹痛が起こるのかなどについてご説明します。
妊娠3週目っていつ？どんな時期なの？
妊娠週数は最終月経開始日を妊娠0週0日として数えます。妊娠3週目は、妊娠2週目で子宮に到達した受精卵が、子宮内膜粘膜に着床し、妊娠が成立する時期です。
妊娠2週目に起こる排卵の前後から、基礎体温の高い「高温期」に入っており、妊娠3週目も続きます。人によっては、体のだるさなどの症状が起こる場合もあります。
着床した時に起こる微量の出血である「着床出血」が起こる場合もあり、妊娠兆候の一つといわれています。
ただし、一般的な妊娠検査薬が反応するのは妊娠5週目以降なので、この時点で妊娠を確定することはできません。生理予定日から1週間ほど経ってから、検査薬で確認をしてくださいね。
妊娠3週目にはつわりや腹痛が起こる？
一般的に、つわりは妊娠５〜6週頃から症状が始まり、妊娠12〜16週頃までになくなるといわれています（※1）。
そのため妊娠3週目はまだつわりが始まっていない人が多いですが、つわりが始まる時期や終わる時期には大きな個人差があり、妊娠・育児アプリ「ninaruシリーズ」が行った「つわりに関するアンケート」（※）でも、妊娠3週目以前に始まった人もいました。
また妊娠3週目は、「妊娠超初期症状」と呼ばれる、女性ホルモンの増加によるわずかな体調の変化を感じ始める時期です。
妊娠超初期症状の一つとして、生理痛のようなチクチクした下腹部の痛みを感じることがありますが、妊娠超初期症状は人によって起こらないことも多く、痛みの程度にも個人差があるため、症状がなくても心配する必要はありません。
妊娠3週目の注意点は？
妊娠3週目は、妊娠が生成立する大切な時期です。以下のことに注意して生活しましょう。
喫煙や飲酒をやめる
妊娠中の喫煙は、流産や早産、赤ちゃんの先天異常のリスクを高めることにつながるといわれています（※2）。受動喫煙の影響も受けてしまうため、同居しているパートナーや家族が喫煙をしている場合は、控えるよう話をしましょう。
また妊娠中にアルコールを摂取すると、流産や死産の確率が高まったり、「胎児性アルコール症候群」を引き起こしたりするリスクがあるとされています（※1,3）。
妊娠3週目はまだ妊娠しているかわかりませんが、妊娠の可能性が少しでもある場合は飲酒や喫煙を控えましょう。
カフェインの摂取量に気をつける
妊娠中にカフェインを摂り過ぎると、胎児の発育に影響が及ぶ可能性が指摘されており、カフェインの摂り過ぎには注意が必要です（※4）。
日本では妊婦さんの1日のカフェイン摂取上限量は決められていませんが、制限を設けている国や機関を参考に、妊娠中は1日にコーヒー1〜2杯程度にとどめておくといいでしょう（※5）。
妊娠が確定する以前から、1日のカフェイン摂取量を意識しておけるといいですね。
薬やサプリメントを自己判断で服用しない
妊娠4週目以降は、赤ちゃんの重要な器官が形成されていきます。そのため、自己判断で薬やサプリメントを服用すると、赤ちゃんに悪影響を及ぼしてしまう可能性があります（※1）。
薬を服用する場合は医師に相談してからにするよう意識しておきましょう。妊娠の可能性がある場合は、その旨を伝えることも忘れないようにしてくださいね。
妊娠3週目までにしておくといいことは？
妊娠3週目までに、以下のことをしておくといいですよ。
規則正しい生活を送る
妊娠中は、十分な睡眠や栄養バランスの整った食生活を心がける、ストレスをためない、体の冷えに気をつけるなど、規則正しい生活を送ることが大切です。
妊娠が確定する前からいい生活リズムを身につけておけるといいですね。
葉酸を摂取する
妊婦さんは、葉酸を摂取することで、胎児の「神経管閉鎖障害」という先天異常の発症リスクを減らすことができると報告されています（※6）。
妊娠中は1日400μgの葉酸を摂取することが推奨されているので、妊娠確定前から、日々の食事やサプリメントで意識的に葉酸を摂るようにしましょう（※6）。
妊娠アプリをダウンロードする
妊娠3週目に入ると、早い人では妊娠超初期症状が現れる人もいます。妊娠アプリをダウンロードして、妊娠中の体の変化や生活で気をつけること、赤ちゃんの成長などを確認しましょう。
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妊娠中に気をつけることがわかる
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妊娠3週目はストレスをためずに規則正しい生活を！
妊娠超初期症状らしきものが体に現れると、敏感になってしまうと思います。しかし、現時点では妊娠検査薬を使ってもはっきりしたことはわからない状況です。
妊娠3週目はまだ妊娠しているかわかりませんが、妊娠をしていても安心できるよう、規則正しい生活を心がけて大らかな気持ちで過ごせるといいですね。
監修医師：産婦人科医 藤東 淳也
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。
※アンケート概要
実施期間：2022年9月7日〜9月30日
調査対象：妊娠中につわりを経験したninaruシリーズユーザー
有効回答数：1097人
※1 メジカルビュー社『プリンシプル産科婦人科学 産科編 第3版』pp.290,763,766
※2 南江堂 『エビデンスをもとに答える妊産婦・授乳婦の疑問92』Q13
※3 厚生労働省 e-ヘルスネット「胎児性アルコール・スペクトラム障害」
※4 農林水産省「カフェインの過剰摂取について」
※5 食品安全委員会「ファクトシート 食品中のカフェイン」
※6 厚生労働省「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」
