ninaru babyが哺乳瓶ユーザーのママに行ったアンケート(※)によると、83%以上の人が哺乳瓶の乳首を買い換えていることがわかりました。
しかし、哺乳瓶の乳首といっても種類がたくさんあって、どれを選べばいいのか悩んでしまいますよね。
そこで今回は、哺乳瓶の乳首の種類や特徴、傾けたときにどのようにミルクが出るのかを実験した様子をご紹介します。乳首を選ぶ際の参考にしてくださいね。
哺乳瓶の乳首、買い換える際のポイントは?
哺乳瓶の乳首を買い換えた経験があるママたちが大多数と書きましたが、何を基準に買い換えるべきなのでしょうか。現役助産師として活躍している河井恵美さんにお話を聞きました。
Q. 哺乳瓶の乳首を買い換えるときのポイントはありますか?
河井さん
赤ちゃんは成長するにつれ、飲みやすい乳首の穴の大きさが変わります。また、体重の小さい赤ちゃん、早く生まれた赤ちゃんは、その赤ちゃんに合った、小さめの乳首を使用する必要があります。
小さいサイズの哺乳瓶には、新生児用の乳首が付属していることがほとんど。そのため、赤ちゃんが大きくなると、月齢に合わせて乳首を買い換える必要があるそうです。
逆に、長く使えるように最初から大きめの哺乳瓶を用意した場合は、新生児用や月齢が低い赤ちゃん用の乳首が必要になるケースも。
Q. サイズ以外に乳首を買い換える基準はありますか?
河井さん
乳首の変色で交換するというママも多いようですが、多くのメーカーが変色自体は問題ないとしています。メーカーによっては、ウェブサイトに交換の目安が書かれていることもあるので、参考にしてくださいね。
哺乳瓶の乳首、穴の種類でこれだけ違う!
哺乳瓶の乳首にはいろいろな種類があります。そのため、買い換える際にどれを選べばいいのか、悩むこともあるかもしれません。
乳首は、赤ちゃんの月齢や体の大きさに合わせて選んであげるといいでしょう。赤ちゃんの月齢が大きくなるにつれ、乳首の穴は数が増えたり、穴の形が変わったりします。
乳首の穴の形が変わる哺乳瓶で有名なものに、ピジョンのスリムタイプ哺乳瓶があります。この哺乳瓶の乳首の穴の形には、●の形に穴が空いた「丸穴」、×の形に線が入った「クロスカット」、Yの形に線が入った「スリーカット」の3種類があります。
そこで、今回はその哺乳瓶を例に乳首の種類によって、どのような違いがあるのかを詳しく説明していきます。
哺乳瓶の乳首の定番「丸穴」
例に挙げているピジョンのスリムタイプ哺乳瓶に限らず、多くの哺乳瓶がこの「丸穴」タイプの乳首を採用しています。丸穴の乳首の一番の特徴は、吸わなくても、このように傾けるだけでミルクが出てくることです。
そのため、吸う力が弱い生まれたての赤ちゃんでも、丸穴の乳首なら苦労することなくミルクを飲むことができます。丸穴の乳首が新生児用に採用されているのはそのためです。
ピジョンのスリムタイプの哺乳瓶では、丸穴の乳首だけでも、月齢や赤ちゃんの飲む量に合わせてS・M・Lと3種類が販売されています。
撮影に使った乳首
ピジョン スリムタイプ乳首 L (丸穴)
- 月齢の目安
- S(0ヶ月〜)/M(4ヶ月頃〜)/L(9ヶ月頃〜)
果汁でもバッチリ「クロスカット」
穴がXの形に開けられたクロスカットは、赤ちゃんが吸うことで大きく穴が開きます。そのため、果汁のように粘り気があるような飲み物でも、クロスカットなら詰まらずに飲むことができます。
しかし、クロスカットの場合、穴といっても正確には「切れ目」なので、乳首を吸ったり、潰したりしない限りは傾けてもミルクが漏れることはほとんどありません。
撮影に使った乳首
ピジョン スリムタイプ乳首 果汁用 (クロスカット)
- 利用シーン
- 果汁などの濃いもの、繊維を多く含むもの
吸う力が強くなったら「スリーカット」
赤ちゃんのミルクの量が増え、乳首を吸う力がついてきたら、スリーカットがおすすめです。スリーカットもクロスカットと同じく、乳首を吸ったり、上あごで潰すことで初めてミルクが出る仕組みになっています。
しかし、クロスカットほど穴が大きくないため、赤ちゃんの吸う力に合わせて適切な量が出るようになっています。このスリーカットもクロスカットと同様に、傾けるだけではミルクは全く出ませんでした。
撮影に使った乳首
ピジョン スリムタイプ乳首 スリーカット
- 月齢の目安
- 6ヶ月頃〜
哺乳瓶の乳首の種類は赤ちゃんの成長に合わせて
哺乳瓶の乳首の種類を選ぶ際には、赤ちゃんの月齢が一番わかりやすい目安になります。ただし、月齢が同じ赤ちゃんでも、その成長には個人差があるため、赤ちゃんに乳首が合っていないと、ミルクが出すぎてむせてしまったり、飲みづらさを感じてしまうことも。
そんなときは何サイズかの乳首を同時に用意してそれを試し、飲みやすいサイズを見つけてあげましょう。
※アンケート概要
実施期間:2018年8月2日~8月3日
調査対象:哺乳瓶を使ったことがあるママ
有効回答数:100件
収集方法:Webアンケート
取材協力:河井恵美
かわい えみ
助産師歴25年以上。
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。現在シンガポール在住。2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務。インターネットで「エミリオット助産院」開設中。