乳幼児を車に同乗させるときは、チャイルドシートの着用が法律で義務付けられていますよね。しかし、子供が成長してサイズが合わなくなったり、耐久年数がオーバーしたりすると、チャイルドシートでは危険になってしまいます。
このタイミングでジュニアシートに切り替える家庭が多いようですが、ジュニアシートの使用年齢や法律での義務はどうなっているのでしょうか?
今回は、ジュニアシートはいつからいつまで使うべきか、何歳から乗せていいのか、法律上の取り付け義務などについてご説明します。
ジュニアシートとは?チャイルドシートとの違いは?
ジュニアシートとは、子供を車に同乗させるときに取り付ける補助シートのことです。年齢は3~4歳くらい、身長は100cmくらいからが使い始めの目安となります。
基本的にジュニアシートの目的は、シートベルトで首が締まらないよう座席の高さを合わせることです。
一方チャイルドシートの場合は、本体を大人用のシートベルトで固定し、子供にはチャイルドシート用のベルトを使用します。0~3歳くらいが対象となり、車の座席に対して向きを変える機能などが備わっています。
どちらもメーカーによって年齢制限や機能は異なり、チャイルドシートとジュニアシートが兼用できるものもあります。
ジュニアシートはいつからいつまで?何歳から使える?
ジュニアシートを使う期間については、「何歳から何歳まで」という年齢の目安もありますが、子供の身長もひとつの目安になります。なぜなら先述の通り、ジュニアシートを取り付ける意味の一つに、シートベルトの高さを子供に合わせるということがあるからです。
3~10歳が適正年齢
ジュニアシートは、3~11歳くらいまで使えるものが一般的ですが、最近は2歳以下の年齢からロングユースできる商品も増えてきています。
2歳頃は、乳児の頃に比べて動きたがることや、親の真似をして同じように座りたがることなどから、チャイルドシートから脱出したがる子も多いようです。
言葉は通じても行動が伴わないことが多い年齢なので、まだジュニアシートでは危険な場合もあります。2歳で使用する場合は、必ず対象年齢に2歳が含まれるものを選びましょう。
使える期間は商品によって異なるので、購入前に確認してくださいね。
身長の目安は100〜140cm
一般的に、車のシートベルトは身長が140cm以上の大人の体型を想定して設計されています(※1)。
そのため、子供が座席に直接座りたがったとしても、身長が140cmを超えるまではジュニアシートに乗せたほうが良いでしょう。
また、子供の年齢がジュニアシートの対象年齢に達していたとしても、子供の体格が小柄な場合は、事故の際にシートベルトをすり抜けたり、体が圧迫されて怪我をしたりする可能性もあります(※2)。
子供の成長は早いため、「すぐに大きくなるから大丈夫」と少しくらい身長が足りなくても乗せてしまいがちですが、ジュニアシートは必ず身長制限を守って使用しましょう。
ジュニアシートも法律で義務づけられている?
ジュニアシート自体には、法律上の義務はありません。しかし、6歳未満の幼児には「幼児用補助装置」の使用が道路交通法で義務付けられています(※3)。
幼児用補助装置はチャイルドシートが基本となっていますが、チャイルドシートでは対象年齢が限られるものもあるので、代用品としてジュニアシートを使用することが認められているようです。
ジュニアシート自体に法律はありませんが、6歳未満の幼児を守る義務はあるということです。
ジュニアシートで子供の安全を守ろう
車を2台以上持っているなどで、付けたり外したりが頻繁だと、ちょっとした外出の際のジュニアシートやチャイルドシートの取り付けを面倒に思うこともありますよね。
「近くのコンビニに行くだけ」「見つからなければ大丈夫」と考えるママ・パパもいますが、ジュニアシートを取り付ける目的は法律を守ることではありません。
ジュニアシートは「万が一のときに、子供の安全をしっかりと守る」ために取り付けるという本来の目的を意識して使用しましょう。
ジュニアシートやチャイルドシートの年齢制限はあくまで目安であることが多く、身長や体重、子供の聞き分けの良しあしによって判断することもあります。不安なときは、売り場で相談してみましょう。
また、事故にあったときの危険性が高いので、助手席で使用することはできるだけ控えましょう。子供のために、ルールや使用方法を守って、楽しいカーライフにしたいですね。
※1 一般社団法人日本自動車連盟「シートベルトなんでもQ&A」
※2 国土交通省「チャイルドシートに関するQ&A」
※3 警察庁「子供を守るチャイルドシート」