新生児はどう抱っこすればいい?横抱き・縦抱きのコツと注意点まとめ!

生後間もない赤ちゃんは、体がとてもやわらかくてふにゃふにゃしていますよね。新生児期の赤ちゃんを抱っこするのは難しいものですが、ちょっとしたコツをおさえることで、赤ちゃんにとってもママやパパにとっても心地よい抱っこができるようになりますよ。

今回は、新生児を上手に抱っこする方法や注意点についてまとめました。

新生児期の赤ちゃんの特徴は?

新生児が安心できる抱っこをするために、まずは、新生児の体の特徴をしっかり理解しておきましょう。

新生児とは、生後28日未満の赤ちゃんを指します。生まれたばかりの赤ちゃん頭蓋骨は、4枚の骨で形成されており骨と骨の間の隙間を押すと多少ぺこぺこと凹む感触があります。

首を支えられるのは生後3〜4ヶ月頃なのでまだ頭が重く、頸をしっかり支えないと前後や後ろに頭が傾きやすい状態です(※1)。

明暗の区別はできますが視力はとても弱く、ものをはっきりと認識できません。授乳しているママやパパの顔がうっすら見える程度です。

このように、新生児の体はとてもデリケートなので、慎重に、優しく抱っこしてあげましょう。

新生児の抱っこの方法は?

新生児期の赤ちゃんに安心感を与えることができる抱っこには、一般的に2つの方法があります。まだ首がすわっていないので、抱っこするときは頭と首をしっかり支えてあげましょう。

横抱き(まんまる抱っこ)

横抱きをするときは、赤ちゃんの背中が「Cの形」で、まんまるになるようにしましょう。

この姿勢は、赤ちゃんがママのお腹の中にいたときの姿勢と一緒なので、赤ちゃんをリラックスさせて、心地良い気持ちにしてくれます。泣いているときに、この抱き方をすれば泣き止んでくれることも多いですよ。

イラスト 横抱き

1. 赤ちゃんの頭から首の下に片手を、おしりの下に片手を入れます。

2. 1の状態でそっと赤ちゃんを持ち上げて体に引き寄せます。股の間に片手を入れたまま、その手を背中のほうまで移動させます。

3. 背中に移動した手で赤ちゃんをしっかり支えながら、赤ちゃんの頭から首のあたりが肘の内側にくるように、もう一方の手を移動させます。

縦抱き

授乳の後に、ゲップをさせるときの抱き方です。横抱きよりも不安定なので、首をしっかり安定させましょう。

イラスト 縦抱き

1. 赤ちゃんの頭から首の下に片手を、おしりの下に片手を入れます。

2. 赤ちゃんの頭が上にくるように、そっと抱き上げて体に引き寄せます。ママやパパの体を少し前屈みにして頭をくっつけます。このとき、赤ちゃんがしっかり呼吸できるように、顔は横を向かせましょう。

3. 赤ちゃんの頭をくっつけたまま、ママやパパの姿勢を元に戻します。

4. おしりを支えていた手をスライドさせて腕全体で赤ちゃんのお尻を支えるようにします。もう一方の片手で、頭と首を支えてあげましょう。

新生児を抱っこするときのコツや注意点は?

抱っこするときは、腕だけで支えようとせず、体全体で優しく包んであげてください。赤ちゃんが苦しそうにしていないかを確認するために、呼吸に気をつけることも大切です。

ママやパパの安定した心臓音も、赤ちゃんに安心感や心地よさを与えてくれますよ。

また、前述のように、生後間もない赤ちゃんは首がグラグラしていてデリケートなので、抱っこをするときには、以下のポイントに注意しましょう。

赤ちゃんの足や手を無理に伸ばさない

赤ちゃんが居心地よく感じるのは、自然な姿勢をとれているときです。抱っこの仕方に意識が向きすぎて、赤ちゃんに無理な姿勢をさせてしまわないように注意しましょう。肘や膝が曲がっているかチェックしてくださいね。

呼吸が楽にできる姿勢を保つ

赤ちゃんとママやパパが密着しすぎていないか、縦抱きのときは首が横を向いているか、チェックしましょう。赤ちゃんがあごを引きすぎていると呼吸が苦しくなるので、あごの位置も確認してくださいね。

授乳後は縦抱きでゲップをさせる

授乳後は、縦抱きでゲップを出させましょう。ゲップをさせないまま横抱きにして吐いてしまうと、気管に逆流して赤ちゃんが呼吸困難になるおそれがあるので気をつけてください。

抱っこする人の爪は短く

赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、皮膚は大人の1/2の薄さといわれています。赤ちゃんの肌を傷つけないように、抱っこする人は爪を短く切っておきましょう。

新生児を抱っこするときはリラックスしよう

新生児の体はデリケートなので、抱っこをするときは、首をしっかり支えながら、優しく抱っこしてあげましょう。抱っこに慣れるまでは緊張するものですが、その不安は赤ちゃんにも伝わってしまうので、まずは抱っこするママやパパがリラックスすることが大切です。

新生児の体の特徴をふまえたうえで、赤ちゃんが心地よいと感じる抱っこをしてあげられるといいですね。

監修専門家:助産師 佐藤 裕子

助産師 佐藤裕子さん
日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助産院では、日々多くのママたちからの母乳相談や育児相談を受けています。具体的に悩みを解決でき、ここにくると安心してもらえる、そんな助産師を目指しています。

※1 厚生労働省「子ども家庭総合評価表」

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