生理周期が普段と異なると、「もしかして妊娠したのかな」と気になる人もいるのではないでしょうか。体の変化に気づくためにも、妊娠の兆候や初期症状についてしっかり知っておきたいですよね。
そこで今回は、生理が3・4・5日遅れているのは妊娠兆候なのか、また他の妊娠兆候や初期症状などについてご説明します。
生理が3・4・5日遅れているのは妊娠?
女性ホルモンが正常なバランスで分泌されている健康な女性の場合、生理周期は25~38日です(※1)。
生理周期は体調に左右されやすく、少しの環境の変化やストレスなどによって、生理が数日早まったり、遅くなったりすることは珍しくありません。
生理開始予定日から3日・4日・5日遅れるのは正常な範囲内なので、この段階で妊娠を疑うのは少し早いかもしれません。
ただし、予定日から7〜10日ほど経っても生理が来ない場合は、「生理が遅れている」と考え、妊娠か生理不順の可能性を疑いましょう。
妊娠しているかどうかを調べるときに使う妊娠検査薬は通常、「生理開始予定日の1週間後以降」から正しく陽性反応が出るとされています。
もし生理が遅れている場合は予定日から7日を過ぎたあたりで検査薬を使ってみてくださいね。
生理が遅れるのは生理不順?妊娠との見分け方は?
生理が遅れる理由が「妊娠」ではない場合、ホルモンバランスの乱れや薬の副作用、婦人科系の疾患など何らかの理由による生理不順が考えられます。
妊娠によって生理が来ていないのか、生理不順による遅れなのかを見分けるのは難しいですが、妊娠検査薬を使う以外の見分け方として「基礎体温を測る」方法があります。
基礎体温とは、安静状態にあるときの体温のことで、朝起きたらすぐに測るものです。生理周期にあわせて「低体温期」と「高体温期」に分けられます。
▼正常な基礎体温
正常な基礎体温の場合、上のように高温期は14日前後ですが、妊娠している可能性のある場合は、下のように17日以上続きます(※1)。
▼妊娠している時の基礎体温
もし前回の生理周期における高温期が、次の生理開始予定日を過ぎても続いていて、かつ生理が遅れているときは、その理由が「妊娠」である可能性が高いといえるでしょう。
妊活を始めようと思っている人は、基礎体温を測って記録するのがおすすめですよ。
他の妊娠兆候・初期症状まとめ
生理の遅れや高温期が続くこと以外にも、受精卵が子宮内膜に着床して妊娠が成立すると、ホルモンバランスが変化する影響で、以下のような「妊娠初期症状」と呼ばれるさまざまな兆候が現れることがあります。
主な妊娠初期症状
□ おりものの変化
□ 少量の不正出血(着床出血)
□ 腹痛・下腹部痛
□ 腰痛
□ 強い眠気・だるさ
□ めまい・ふらつき
□ 熱っぽさ
□ イライラ・気分の落ち込み
□ 食欲がなくなる・食欲が増す
□ 胃のムカつき・胃痛
□ 吐き気
□ 便秘・下痢
□ 頻尿
□ 胸の張り・痛み
□ 頭痛
□ 味覚・嗅覚の変化
□ 肌荒れ
上記の妊娠初期症状は、すべての人に現れるわけではなく、それぞれの症状の有無や程度には個人差があります。
あくまで参考として自分に当てはまるか確認しながら、妊娠の可能性を疑うことがあれば、妊娠検査薬を使ってみてくださいね。
監修医師:産婦人科医 藤東 淳也
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。
※1 メディックメディア『病気がみえる Vol.9 婦人科・乳腺外科 第4版』 p.24-25,27