赤ちゃんの発達には個人差があるとはいえ、大きな変化の1つとして気になるのが「寝返り」の時期ではないでしょうか。編集部にも、赤ちゃんがなかなか寝返りしないというママたちの悩みの声が集まりました。
そこで今回は、赤ちゃんが寝返りしない理由と、ママがするべきことについて、助産師の河井さんのコメントと共に解説。さらに、アンケート(※)で集まった、寝返りしない我が子に悩んだママの4つの体験談をご紹介します。
赤ちゃんが寝返りしないのはどうして?
多くの赤ちゃんが寝返りできるのは、首がすわった後の生後5〜6ヶ月頃が一般的とされていますが、寝返りの時期は個人差が大きいので、なかなか寝返りしないからと心配しすぎることはありません。
なかなか赤ちゃんが寝返りしない理由としては、以下のようなことが考えられます。
1. うつ伏せの状態が好きではない
赤ちゃんにとって仰向けの状態が心地よい場合、寝返りをしない子もいます。
うつ伏せの姿勢が好きでない子は、うつ伏せにすると泣き出すことも。
この場合は、赤ちゃん自身が寝返りをしようとするまで、ゆっくり見守ってあげましょう。
2. 寝返りしづらい環境である
ベッドなどの寝具が柔らかすぎると、赤ちゃんの体が沈み込んでしまい、力を入れにくいので寝返りがしづらいことがあります。
また、特に冬はモコモコした服などで厚着をしていると、赤ちゃんは動きづらくて寝返りしない場合もあります。
赤ちゃんが過ごしている環境をチェックしてみてください。
3. 赤ちゃんの体重が重め
体重が重めの赤ちゃんは、なかなか寝返りしない傾向にあるようです。
寝返りをするには、体を持ち上げてひねる必要がありますが、体が重いとそれだけの力がつくまで寝返りしない子もいるのでしょう。
この他の理由として、ラックやバウンサー、抱っこで過ごすことが多いと、床にいる時間が少ないので寝返りをする機会が少なくなって、なかなか寝返りしないこともありますよ。
赤ちゃんが寝返りしない場合、練習は必要?
赤ちゃんが寝返りしない理由としては以上のことが考えられますが、実際に赤ちゃんがなかなか寝返りしないと心配になるママも多いと思います。
赤ちゃんが寝返りができるように、練習をする必要はあるのでしょうか?
赤ちゃんは基本的に発達する力を持っているので、寝返りの練習は特に必要ありません。大人から特別なことはしなくても良いのですよ。
寝返りは、他の赤ちゃんと比べてしまいがちだと思います。しかし、ママは赤ちゃんが危なくないように環境を整えて、寝返りできるまで見守る姿勢でいることがちょうど良いですよ。
ここからは、我が子が寝返りしないと悩んだママたちの体験談をご紹介します。赤ちゃんの発達は十人十色ですが、参考にしてみてくださいね。
赤ちゃんが寝返りしない体験談 CASE1
寝返りできるようにサポート
なかなか寝返りしない子に対して、寝返りができるように練習しているママたちがいました。
無理に寝返りを練習する必要はありませんが、ママがちょっとサポートしてあげると、寝返りできる場合もあるようです。
寝返りをしたのは生後8ヶ月の頃。あと1歩のところで寝返りができない様子だったので、寝返りしそうなときはお尻を支えてあげて、コツを掴むように練習していました。
(あおいママさん)
体をひねったり横向きになったりすることが多くなってきた頃、お尻を少し持ち上げて寝返りしやすいようにサポートすると、寝返りできました!あとは、頑張れってひたすら応援していました。
(あゆみんさん)
赤ちゃんが寝返りしない体験談 CASE2
うつ伏せが嫌いだっただけでした
先述のように、うつ伏せの状態が好きではない赤ちゃんは、なかなか寝返りしないようです。
なかなか寝返りしないと焦りましたが、どうやらうつ伏せが嫌いだったみたいでした。寝返りよりもおすわりを先にしたので、赤ちゃんの発達は人それぞれだよね、と思います!
(しょうちさん)
寝返りができるようになった今でも、自分からうつ伏せになることは少ないので、あまりうつ伏せの状態が好きじゃないのかなと思います。
(あずみさん)
赤ちゃんが寝返りしない体験談 CASE3
子供同士のふれあいって大事!
なかなか寝返りしない子が、他の赤ちゃんたちと触れ合うことで寝返りしたというケースも。
初めて寝返りをしたのが6ヶ月の終わり頃。子育て支援センターでベビーマッサージを集団で受けていたら、周りの子に触発されたのか急に寝返りをしました。ずっと寝返りしない子だったので、子供同士のふれあいって大事なんだなと感じました。
(匿名さん)
赤ちゃんが寝返りしない体験談 CASE4
いつか寝返りできるだろう、と気長に見守る
ママたちのアンケートで意外と多かったのは、「赤ちゃんが寝返りしないのは心配だけど、いつかできるだろうと気長に見守っていた」という回答でした。
寝返りがなかなかできなくて、赤ちゃん教室の月齢が同じような子が寝返りもずりばいもしているのをみたときはさすがに焦りました。
でも、日に日にできることが増えていって、どんどん成長しているのだから焦らずゆっくり待とうと思っていました。
(salt10さん)
寝返りをしたのは、他の子に比べて遅めでした。でも、いつかはするし、寝返りをするようになると事故などの可能性があって大変だから、遅くてもいいと考えていました。
(かばさん)
小学生のママからはこんなコメントも。赤ちゃんの発達は個人差が大きいものなので、おおらかな気持ちで成長を見守ってあげたいですね。
先におすわりができて、生後8ヶ月くらいまで寝返りしない子だったので心配しました。結局あまり寝返りしないではいはいをし始めて、今はなんの問題もなく元気いっぱいの小学生です。
当時はとても不安で焦っていましたが、「寝返りが早いかどうか、気にしすぎなくていいよ」と、当時の自分に言ってあげたいです。
(みーやんさん)
寝返りしないのも個性!赤ちゃんのペースを見守ろう
赤ちゃんがなかなか寝返りしないと、周りから「まだ寝返りしないの?」と言われて気になってしまうママもいるかもしれません。
しかし、発達のスピードは個人差がとても大きいので、焦ることはありません。
周りの子と比べず、赤ちゃんのペースを見守ってあげてくださいね。
取材協力:助産師、看護師/エミリオット助産院 河井恵美さん
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。救急、外科外来等も経験し、看護師教育や思春期教育にも関わっていました。助産師の仕事が大好きで、25年以上この仕事をしています。青年海外協力隊でコートジボアールとブルキナファソに赴任した後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。2008年から夫の仕事関係により、シンガポールに住んでいます。2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務し、日本人の妊産婦さん方に関わっています。
※ アンケート概要
実施期間:2018年11月17日~11月19日
調査対象:生後2ヶ月〜2歳半の子供をもつママ
有効回答数:82件
収集方法:Webアンケート