寝返りはいつから?生後何ヶ月頃から練習が必要?練習しなくてもできる?

赤ちゃんは日々成長していき、できることが一つひとつ増えていきますよね。「首すわり」の次にできるようになるのが「寝返り」ですが、赤ちゃんがなかなか寝返りをしなくて心配になることもあるかもしれません。

そこで今回は、赤ちゃんが寝返りを始める時期や練習の必要性についてご紹介します。

赤ちゃんの寝返りの時期はいつから?

オリジナル 赤ちゃん 寝返り

寝返りとは、赤ちゃんが仰向けの姿勢から自力で横を向き、ゆっくりとうつぶせの状態になることを指します。

厚生労働省の調査によると、生後6ヶ月の赤ちゃんの90%以上が寝返りができるとされています(※1)。

生後4〜5ヶ月頃に寝返りができるようになる赤ちゃんが増えてきますが、非常に早い子では生後2ヶ月頃に始めることもあります。

ただし、寝返りをいつから始めるかは個人差が大きく、生後9ヶ月頃に初めて寝返りをする赤ちゃんもいます。

また、寝返りをしないまま先にうつぶせから仰向けの状態になる寝返り返りやハイハイを始める赤ちゃんもいますよ。

赤ちゃんは寝返りしないといけないの?練習が必要?

周囲の同じくらいの月齢の赤ちゃんが寝返りをしていると聞くと、「練習させたほうがいいのでは?」と気になるかもしれません。

しかし、寝返りしないからといって、無理に練習をさせる必要はありません。なかなか寝返りをしなくても、必ずしもその後の成長過程に不都合があるわけではありません。

赤ちゃんは成長とともに筋力が増加してきて、自分のペースで自然と寝返りができるようになるものです。

寝返りが遅れているのが不安であれば、赤ちゃんとのスキンシップをかねて自然な形で寝返りをサポートして練習につなげてあげてみてもいいかもしれませんね。

赤ちゃんの寝返りの練習方法とは?

寝返りの練習を始めるタイミングは、赤ちゃんが寝返りの仕草を見せるようになった頃がいいでしょう。

赤ちゃんは腰と足をひねって寝返りをしようとするので、そのタイミングで上半身のほうを少し押してあげてください。

一度寝返りの感覚をつかむと、あとは一人でできるようになることが多いようです。

また、赤ちゃんが寝ている場所からぎりぎり手の届かない位置におもちゃを置くと、それを取ろうとしてゴロンと寝返りをすることもありますよ。

練習中に赤ちゃんが嫌がったり機嫌が悪くなったりするようなら無理にやらせず、すぐにやめてあげてくださいね。

赤ちゃんが寝返りしない理由があるの?服装も関係する?

寝返りができるようになるには動きやすい状態かどうかも関係しています。

例えば、厚手の肌着の上にロンパースを着ていたり、何枚も重ね着をしたりしているときは身動きしづらい状態です。

筋肉が発達していない赤ちゃんは、着ている服が1枚増えるだけでも、大人が思う以上に動きにくくなっています。

お風呂あがりで裸のときや、夏場の薄着のときのほうが寝返りをしやすいともいえます。

一概にはいえませんが、生後5~6ヶ月頃が真冬に当たる場合は、寝返りしない理由として服装も影響しているかもしれません。

寝返りを始めたら注意したいことは?

寝返りをし始めたばかりの赤ちゃんは、自力でうつぶせの状態になれても、寝返り返りで仰向けの状態に戻れない場合があります。

寝返りをした後そのままうつぶせのままでいると、窒息するおそれがあります。

寝返りはいつ始まるかわからないので、寝返りの仕草をしているようであれば赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。

顔の近くに柔らかい枕や寝具があると窒息のリスクが高くなるので、赤ちゃんの周りには余計なものを置いておかないようにしてくださいね。

寝返りの早い遅いは気にし過ぎず見守ろう

寝返りだけでなく、そのあとにできるようになるお座りやハイハイも、始める時期は個人差が大きいものです。

他の子に比べて寝返りができるようになるのが遅かったとしてもあまり心配し過ぎず、「今は仰向けが好きなんだね」と温かく見守ってあげてくださいね。

監修医師:小児科 武井 智昭

日本小児科学会専門医 武井 智昭先生
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。


※1 厚生労働省「平成22年 乳幼児身体発育調査」

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