夜泣きに疲れたママ・パパへ。続く期間と対策、教えます。

夜泣きが始まり、抱っこしても授乳してもおむつ替えをしても泣き続けて全然寝てくれない…そんな悩みを持つママやパパはたくさんいます。赤ちゃんの夜泣きがひどいと、途方に暮れてしまいますよね。

今回は、赤ちゃんの夜泣きがひどいときの状態や期間、試したい対策をご紹介します。

夜泣きがひどいって、どんな状態?

赤ちゃん 夜泣き 泣く

夜泣きとは、おむつも濡れていなく、暑さや寒さの影響もなく、お腹も満たされているはずなのに、赤ちゃんが夜中に突然起きて泣き出すことをいいます。

夜泣きの程度が軽いときは、ママやパパが抱っこしたりあやしたりすれば、しばらくして自然と泣き止み、そのまま寝ることがほとんどです。

しかし、夜泣きがひどいときは、抱っこしてもあやしても泣き止まず、大声で泣き続けます。泣き疲れてようやく寝たと思ってベッドや布団に置いても、しばらくするとまた泣き出します。

1~2時間おきに泣き出すこともあれば、ひどいときは30分おきに泣き出すことも。ママやパパはほとんど寝られず、そんな日が何日も続くと、ストレスが溜まってしまうことも少なくありません。

夜泣きがひどいときの原因は?

夜泣きの原因ははっきりと解明されていませんが、赤ちゃんが睡眠リズムを作っていく過程で起こるものではないかといわれています。

夜泣きが特にひどいときは、次のようなことも原因として考えられます。

● 朝起きる時間がいつもと違った
● 昼寝が長すぎた、もしくは短すぎた
● 日中、刺激が多かった
● 天気が悪かった
● お腹が空いている
● お腹が張っている
● 鼻水や咳が出ていて呼吸が苦しい など

ひどい夜泣きが何日も続く場合は、上記の原因だけでなく、赤ちゃんの成長に伴う感情の変化や、温度や湿度といった季節的な要因も影響しているかもしれません。

夜泣きがひどい時期はいつからいつまで?

夜泣きが始まる時期や終わる時期は個人差が大きいため、一概にいつからいつまでとはいえません。

生後8ヶ月頃が夜泣きのピークといわれることもあるようですが、赤ちゃんによって違います。

生後8ヶ月頃になると情緒が発達してきて、周囲のことがわかるようになるため、ママやパパがいないと不安を感じる時期です。

そのため、夜中に目が覚めて近くにママやパパが近くにいないとわかった瞬間に泣き出すことがあります。

なかには、生後3ヶ月頃に夜泣きが始まって生後5~6ヶ月に特にひどい時期が訪れる子もいます。また、1歳で夜泣きが始まって、2歳頃までひどい時期が続く子もいます。

このように、夜泣きがひどい時期や期間、程度は個人差が大きいですが、成長とともに自然とおさまっていきます。

ただし、2歳を過ぎても夜中に何度も起きてしまう場合は、「睡眠障害」の可能性があるかもしれません。

夜眠れず朝なかなか起きられない、食欲が低下している、日中にイライラしている、といった症状がみられたら、一度病院で相談してみてくださいね。

赤ちゃんの夜泣きがひどいときの対策は?

赤ちゃんの夜泣きがひどいと、ママやパパの体力も気力も削られてしまいますよね。「完全に夜泣きをしなくなる」という確実な方法はありませんが、コツコツと対策していくことで、少しずつ緩和されることもあります。

ここでは、赤ちゃんの夜泣きがひどいときに試したい対策をご紹介します。

生活リズムを整える

起床や離乳食、お風呂、就寝などの時間を一定にすることで、生活のリズムが作りやすくなります。その結果、赤ちゃんの夜泣きがおさまるケースも少なくありません。

生活リズムを作るには、まず、毎朝決まった時間に起こすことが大切です。昼寝は夕方までずれ込まないようにして、できれば15時頃までに終わらせるようにしましょう。

日光を浴びさせる

睡眠促進作用があるホルモン「メラトニン」は、体内時計と光によって分泌が調整されます。

体が光を浴びて朝や昼と認識する時間帯には、分泌が抑えられ、体が夜と認識する時間帯には多く分泌されることで眠気を感じます(※1)。

朝や昼間に日光を浴びさせることで、夜の眠りを誘うことに繋がります。朝に赤ちゃんを起こしたらカーテンを開ける、日中は抱っこやベビーカーで散歩をするなどして、日光をたくさん浴びさせてあげましょう。

日中にたっぷり遊ばせる

日中、元気に活動をすることは、生活リズムを定着させるうえでも重要です。昼間は、公園に行ったり室内で体を使った遊びをしたりして、活動量を増やしましょう。適度に体を動かすことで夜ぐっすりと眠りやすくなります。

ただし、いつも以上に激しく遊ばせると、かえって興奮して寝つけなくなることもあるため、気をつけてくださいね。

体を冷やさない

泣いている赤ちゃんの足を握っていたら、しばらくすると落ち着いて、すやすやと眠りだした…という経験のあるママ・パパも多いのではないでしょうか。手や足元が温かくなると深い眠りにつきやすくなります。

就寝前に冷たい飲み物を飲ませすぎない、寝るときは長いズボンを履かせるなど、赤ちゃんの体を冷やさない対策をしましょう。ただし、赤ちゃんは足の裏で体温調節をしているため、寝るときは靴下を履かせないようにしてくださいね。

赤ちゃんの夜泣きがひどくても無理をし過ぎないで

夜泣きがひどい状態が続くとママやパパが睡眠不足になり、ストレスが溜まったり体調を崩したりしてしまうこともあるため、無理をし過ぎないことが大切です。

夜中は当番制にして、どちらかはしっかり寝るようにしたり、休日には交代で昼寝をしたりと、できるだけ睡眠を確保できるように工夫しながら乗り越えていけるといいですね。

監修医師:小児科 武井 智昭

日本小児科学会専門医 武井 智昭先生
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。



※1 厚生労働省 e-ヘルスネット「メラトニン」

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