離乳食後期に入ってつかみ食べができるようになってくると、遊び食べが始まる赤ちゃんもいますよね。同時に、食べムラがみられることもあり、「なんでこんな食べ方をするの?」「栄養は大丈夫?」と気になる人も多いかもしれません。
そこで今回は赤ちゃんの「遊び食べ」や「食べムラ」について、なぜ起きるのかや、いつまで続くのかをご紹介します。
遊び食べとは?なぜするの?
「遊び食べ」とは、赤ちゃんが食べ物を指やスプーンでグチャグチャにつぶしたり、食べ物をわざと落としたり、スプーンや食器を投げたりすることをいいます。
個人差はありますが、生後9ヶ月を過ぎた頃からみられることが多いです。
赤ちゃんは遊び食べをすることで、食べ物や食器の形状や硬さ、感触を確かめています。
食べ物に興味を持ちはじめ、手指の感覚が発達して手づかみ食べができるようになった証拠でもあります。
食事が進まなかったり後片付けに時間がかかったりしてママやパパは大変ですが、赤ちゃんにとっては大切な成長過程のひとつです。
遊び食べはいつまで続くの?おすすめの対策は?
遊び食べがいつまで続くかは個人差が大きく、1歳半頃までに徐々に落ち着いてくることもあれば、3歳頃まで続くこともあります。
一般的には、スプーンやフォークで上手に食べられるようになったり、3回食のリズムが整って集中して食べられるようになったりすると、遊び食べをしなくなります。
遊び食べが長い期間続くと、食事の間隔が短くなるのが当たり前になってしまい、生活リズムが崩れたり、食事の時間になっても食欲がわかなくなったりすることもあります。
1回の食事の時間は20〜30分ほどを目安として、遊び始めたら「ごちそうさまね」と声をかけて食事を切り上げるなどの対策をしていくといいでしょう。
1日のトータルの食事量が足りていて体重が順調に増えているなら、食事を切り上げても基本的に問題はありません。
もし体重がなかなか増えないという場合は、乳児健診や小児科などで相談してみてくださいね。
食べムラとは?どうして起きるの?
「食べムラ」とは、食べる量がそのときそのときで違ったり、食べる時間が一定でなかったりすることをいいます。
大人と同じように、赤ちゃんも日によって食べたくないときや食べたくないものがあります。
「ついこの前まではよく食べていたのに急に食べる量が減った」「昨日は起きてすぐ朝食を食べたのに今朝は昼前にようやく食べた」といったことが起こりやすいです。
ずっと食べない状態が続くのではなく、しばらくすると再び食べるようになるのが食べムラの特徴です。
この時期は遊び食べのように食材に興味を示す反面、離乳食を食べることに飽きて中だるみをしやすいのも、食べムラが起こる原因と考えられます。
食べムラが始まる時期には個人差がありますが、遊び食べより少し遅く、1歳を過ぎてから始まることが多いようです。
いつまで続くかも個人差が大きく、2歳頃になると落ち着いてくることもあれば、3歳を過ぎても続くこともあります。一般的には、遊び食べよりも長く続く傾向があるようです。
食べムラが起きたときに無理に食べさせようとすると、さらに食べるのを嫌がって食事が楽しくない時間になってしまうおそれがあります。
赤ちゃんの機嫌が良く、体重が順調に増えていれば、短期間ほとんど食べなかったからといって焦る必要はありません。
数日単位で様子を見るようにして、食べる量が少ない日がしばらく続いたら、小児科などに相談してみるといいでしょう。
食べムラにはどう対策したらいい?
食べムラによって今日は食べなかったメニューも、少し日をおいてから出すとペロリと完食することも珍しくありません。よく出しているメニューなら、少し控えてみてもいいでしょう。
この時期は、食べ物に好みがあらわれるようになることもあります。酸味が強いものやパサパサして口当たりのよくないものを嫌がる赤ちゃんもいます。
好みは短期間で変わることも多いので、嫌がった食材でも少し時間をおいてからチャレンジしてみるといいでしょう。
また、食べにくくて嫌がる場合もあるので、大きさや形状を変えてみるのも、食べムラ対策のひとつの方法です。
遊び食べや食べムラがみられても楽しく離乳食を進めよう
赤ちゃんの健やかな成長のために作った離乳食は、ぜひ完食してほしいと思うものですよね。しかし離乳食期の赤ちゃんは、まだ食べることに慣れている最中です。
遊び食べや食べムラによってママやパパがイライラしてしまうと、その雰囲気は赤ちゃんにも伝わり、食べることは楽しくないと感じてしまうかもしれません。
離乳食の遊び食べや食べムラは発達段階のひとつでよくあることなので、おおらかな気持ちで見守りながら離乳食を楽しく進めていけるといいですね。