妊娠初期は下痢になりやすい?つわりと同時に起こったら?対処法や受診目安も

妊娠初期はさまざまな症状に悩まされる妊婦さんが多いですが、その一つが「下痢」です。特につわりに苦しんでいるときに同時に下痢の症状にも襲われると、とてもつらいですよね。

そこで今回は、妊娠初期の下痢の原因や対処法などをご紹介します。

妊娠初期は下痢になりやすい?原因は?

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妊娠初期は、以下のような理由で下痢になりやすいといわれています。

ホルモンバランスの変化

妊娠すると、「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という女性ホルモンの分泌が増えます(※1)。このホルモンバランスの変化が原因で、胃腸の消化機能が弱まり、下痢が起きやすくなると考えられています。

妊娠初期の下痢は「妊娠初期症状」の一つとされていて、人によっては便秘や胸焼け、腹痛などの症状が出ることもあります。

つわり

妊娠初期は、つわりと同時に下痢に悩まされる人も少なくありません。

妊娠初期の下痢はつわりの症状の一つというわけでなく、つわりによって栄養バランスが偏ったり、特定のものしか摂取できなくなったりすることによって引き起こされることがあります。

例えば、味の好みが変わって脂っこい食べ物が増える、冷たい飲み物しか受け付けずにお腹が冷える、といったことが下痢の原因となります。

自律神経の乱れ

妊娠初期は環境や体の変化、不安などさまざまな理由によってストレスがかかりやすく、自律神経が乱れることによって下痢になりやすくなるともいわれています。

妊娠初期に下痢とつわりを経験した先輩ママの体験談!

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妊娠初期は、妊娠初期症状に悩まされる妊婦さんも多くいます。なかでも、下痢とつわりを同時に経験した先輩ママの体験談をご紹介します(※)。

どちらかというと便秘の症状も同時にみられ、しばらくすると自然に治ったというケースが多いようですよ。

食べづわりで朝が特に気持ち悪く、ワイヤーのブラジャーも気持ち悪くなりやすかったです。同時に便秘と下痢の症状もありました。

20代

生理予定日1週間後から体がだるくなり、何となく気持ち悪く、つわりのような状態になりました。同時に便秘、下痢を繰り返していました。

30代

生理予定日2日前あたりから胸の張り、眠気、倦怠感、下痢(便秘気味なのが治った程度)があり、PMSなのか妊娠超初期症状なのかドキドキしていました。

30代

妊娠初期の下痢の対処法は?

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妊娠初期に下痢に悩まされている人は、以下の対処法を試してみてくださいね。

胃腸に負担がかかるものを避ける

胃腸にできるだけ負担をかけないよう、おかゆやうどん、野菜スープなどの温かく消化にいい食べ物を食べましょう。香辛料の多い食べ物は胃腸を刺激するため避けるのがおすすめです。

とはいえ、つわりで食べられるものが偏ってしまう人は、食べられるものを食べられるときに食べることを優先してくださいね。

冷え対策をする

冷えは、下痢だけでなく風邪などの体調不良にもつながりやすいので、腹巻やひざ掛けなどでなるべく冷やさないように対策をしましょう。

アイスや飲料水などお腹が冷えやすいものは、一気に摂ることを避けるようにしてくださいね。

妊娠初期の下痢による受診の目安は?

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妊娠初期の下痢は、しばらく様子を見て落ち着くようであれば、大きな心配は必要ありません。

下痢が続くと体内の水分が不足して脱水症状になりやすいので、こまめに水分補給をしながら安静にしましょう。

もしつわりで水分補給が難しい場合は、氷を口に含んだり、ストローで水を飲んだりなど工夫してみてくださいね。

下痢の症状がつづくと薬に頼りたくなるかもしれませんが、自己判断では飲まずに産婦人科医に相談しましょう。

また、下痢とともに激しい腹痛や生理のときよりも多い出血を伴う場合は、すぐに病院に相談するようにしてくださいね。

監修医師:産婦人科医 藤東 淳也

産婦人科医 藤東淳也先生
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。

※1 株式会社メディックメディア『病気がみえるvol.10 産科 第4版』p.36〜37

※アンケート概要
実施期間:2024年2月15日〜2月29日
調査対象:ninaruシリーズユーザー
有効回答数:142人

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