みなさんこんにちは。マーケティング・採用担当のいひろです。
上の写真は、あるメンバーのサプライズ報告に対してお祝いの写真を送ろう!ということで撮ったのですが、完全に壁を超えようとする巨◯にしか見えませんね。遠近法とはなんだったんでしょうか。
さて今回のブログは、
「エバーセンスのサービスがどうやって作られているのかを知ってもらいたい!」
という完全な僕のジャストアイデアをもとに、インタビュー形式でサービス担当者の話を聞こうという企画です。
第一弾は、2015年7月に最初のリリースをしてから順調に成長し、
今や妊婦さんの3人に1人が使ってくれている妊婦向けアプリ「ninaru(ニナル)」の開発者である、エンジニアの西山さんにお話を伺いました!
妊婦さんの抱える不安を少しでも和らげる。そんなサービスを作りたい。
いひろ:今日はインタビューありがとうございます。早速ですが、ninaruはどういった経緯で開発することになったんですか?
西山:実際に自分の妻が第一子を妊娠した時、かなり情報収集を積極的に行っていた事が印象に残ってました。やはり女性にとって妊娠・出産というのは、人生の中でも1・2を争うイベントで、その中の「不安」と「期待」の両方が大きく広がっているというか。
そういう状況でも、インターネットにはいろんな情報が点在しているので、集約した形で情報を受け取れる妊娠アプリが作れないかなと思ったのがきっかけです。
いひろ:エバーセンスが運営しているWebメディア「こそだてハック」でも妊婦さん向けの記事はあったと思いますが、あえてアプリという形をとったのは何か意図があるんですか?
西山:たしかにこそだてハックを運営していくなかでも、妊婦さん向け記事のPVが伸びていて、ニーズがあるのは実感していました。ただ、検索経由で記事を見てもらうことが多いこそだてハックは、「具体的に悩み・課題が顕在化していて、自分で調べられる人」にしかアプローチできていませんでした。
しかし妊婦さん、特に初産の人は常に何らかの不安を感じており、出来る限り情報を得たいと思っているそうです。そういうことで、ユーザーが主体的に情報を調べるだけでなく、いろんな情報をこちらからプッシュ形式で提供できるスマホアプリでサービスを開発しようということになりました。
いひろ:なるほど。こちらから必要な情報を発信できるアプリという形をとれば、「なにがわからないのかわからない」という状態の方でも、安心して自分の身体のことを知ることができそうですね。
西山:誰もがインターネットで調べ物ができるようになった今、情報が溢れかえっていて、なにが正しくてなにが間違っているのかわかりづらくなっていると思います。大事なことを知らなかったために後悔してしまうことのないように、正しい情報を、適切な量・適切なタイミングで提供することで、少しでも妊婦さんの力になりたかったんです。
本当に必要な機能・コンテンツだけを。とにかくシンプルに。
いひろ:ninaruを実際に開発していくにあたり、大事にしていたポイントはありますか?
西山:毎日開いてもらえるアプリにしたかったので、本当に必要な機能・コンテンツだけに絞って、とにかくシンプルなものにしようと話していました。企画段階では、ユーザー同士でコミュニケーションを取れたらいいんじゃない?とか、結構盛りだくさんな内容で構想していたんですよ(笑)。
もちろんこれらだけでなく、「あったらいいよね」と思える機能はいくつもありましたし、それらを盛り込むことが技術的にできないわけではありませんでした。ただ、使ってくれるユーザーである妊婦さんが「ninaruに何を求めてくれているのだろうか?」ということを追求した結果、今のような内容になったんです。
いひろ:確かに機能が盛りだくさんすぎると、かえって使いにくくなりそうですね。妊婦さんが求めているものに寄り添うということですが、男性である限りはどうしても妊婦さんの気持ちを100%想像することはできませんよね?
西山:たしかに、もし私ひとりの力だけでサービスを作れと言われたら、今のような、多くの妊婦さんに受け入れられるninaruにはなっていなかったと思います。私は企画段階から「妊婦さんの気持ちやニーズを100%想像することはできない」といい意味で開き直れていたので、エバーセンスのママ社員や妻の話を聞きながら進めるという、リアルな声を元にしたサービス作りを徹底できたんです。
アプリの詳細が詰まったタイミングや、少しでも疑問点が生じた時などはすぐにママ社員に話を聞きましたし、デザインなどのディテールについては、信頼できる女性デザイナーにお願いしました。
妊婦さんが考えること、感じること、知りたいことなどの心の動きをヒアリングしながらコンテンツを考え、どのアプリよりも使っていて心地のよいUI/UXにする※ということを心がけて開発していました。
※UI/UX:User InterfaceとUser Experienceの略。どういった画面構成・画面遷移にするか、サービスを企画するうえでかなり重要なポイント。
異なるメッセージが毎日届く。「出産後に届くメッセージで感動した」といったレビューも。
正しい情報を優しく伝える。そんなコンテンツを1から作る大変さ。
いひろ:熱い想いやこだわりで開発されていたninaruですが、大変だったことはなにかありますか?
西山:やはり約280日分のコンテンツを1から作らなければいけなかったのは大変でしたね。実際のコンテンツ作りはけーたくんに一任し、自分はUI/UX/機能まわりの開発と役割分担していましたが、ママ社員の話を聞いたり文献で情報収集をしていきながら正しい情報を優しく表現するというのは、やりがいを感じながらも簡単な作業ではありませんでした。
また、どんな機能やコンテンツを盛り込むかが最後までなかなか決まらなかったのも大変でした。新規サービス開発でよくあることではあるのですが、いろんな人の意見を聞いたり、開発過程で思いついたことを元に調整していくと、当初大事にしたかったことからどんどんズレていってしまう。そうなると「俺、なにをやりたかったんだっけ?」と迷走してしまうんです。
ninaruに関していえば、最終的に「シンプルなアプリ」からブレずにリリースできましたが、初期のコンセプト作りで協力してくれた清水さん、それも定期的にレビューしてくれていた代表の牧野さんやまいさん、一緒にコンテンツ作りをがんばってくれたけーたくんのおかげですね。
いひろ:妊娠中の方に提供するサービスということで、細心の注意を払ってコンテンツ作りをされていたんですね。ちなみに西山さんにとっても、エバーセンスにとっても本格的なアプリ開発は初の試みだったと伺っていますが、アプリ開発を通して難しかったことはありましたか?
西山:確かにアプリ開発のノウハウはなかったので、開発に使う技術選定の際の情報収集と比較検討は少し大変でしたね。しかも2ヶ月弱でリリースしなければいけないという、かなり納期が短いスケジュール(笑)。しかし、あくまで「ユーザーが求めるものに絞ったコンテンツを実装する」というのは一貫していたので、いたずらに高度な技術や流行の技術に手を出すようなことはしませんでした。
そういう意味では、周りのメンバーや妻のサポートもあり、自身のなかでも妥協せずに「ユーザーにとって良い物をシンプルに作る」という進め方を徹底できたので、大変でしたけどいいアプリを開発できたと思えています。
アプリを通して、幸せなマタニティライフを過ごして欲しい。
いひろ:様々な過程を経てリリースされたninaruですが、今や妊婦さんの3人に1人は使ってくれているようなサービスとして成長しました。そして2016年に入ってから「パパninaru」「妊娠カレンダー」といった派生アプリがリリースされました。
西山:ninaruを使ったユーザーさんがアプリのレビューを書いてくださることがあるのですが、大変ありがたい話で★4.7以上の高評価をいただくことが多いです。またDL数が伸びてきた結果、AppStoreとGooglePlayともに「妊娠」で検索すると1位で紹介してもらえるようになっています(2016年5月27日時点)。
パパninaruと妊娠カレンダーについても、実はninaru開発中から検討はしていたコンテンツでしたが、ninaruをシンプルなアプリにするため、悩みながらも最終的に機能を分離させました。特にパパninaruについては、妊婦さんだけが不安を解消するのではなく、すべてをわかってあげることのできないパパも「今、奥さんはどういった状態なのか」「パパに出来ることはないのか」などを理解できるようにしたい。
そうすることで、2人で幸せなマタニティライフを過ごすきっかけ作りになればいいなと思い、パパninaruの開発にも力を入れていました。
いひろ:実際にパパninaruがリリースされてすぐ、ninaruを愛用してくださっているユーザーさんから「まさにパパ向けninaruを待ってました!一瞬で旦那にダウンロードさせました笑」といったレビューも来てましたね。西山さん個人としては、今後どういったサービスを作っていきたいですか?
西山:「家族を幸せにするサービスを届ける」という広い見方をすると、ninaruが届けられている価値はまだまだ氷山の一角だと思っています。今後も社内であがった声であったり、ユーザーの方からいただくご意見などを元に、対象となるユーザーさんに対して「本当にすごくいい!」と感動を与えられるサービスを作っていけたらと思っています。
いひろ:西山さん、本日はありがとうございました!
ママになるあなたを応援するアプリ「ninaru」−−−。
エンジニアも、メディアプロデューサーも職種関係なく、メンバー全員の力を合わせて開発しました。
エバーセンスは、
「ユーザーにとって本当に良いもの」を届けるために、
これからも全力でサービス作りに邁進していきます。
(次は誰にインタビューしようかなぁ)