妊娠5ヶ月!妊婦さんと赤ちゃんの状態は?胎動を感じ始めるかも!

妊娠5ヶ月目からは安定期に入り、つわりがあった人も体調がいい日が増えてきます。赤ちゃんは羊水の中で活発に動き回り、胎動を感じ始める人もいますよ。

今回は妊娠5ヶ月目の妊婦さんのお腹や体重の変化、赤ちゃんの状態や胎動の感じ方などについてご説明します。

妊娠5ヶ月目の妊婦さんの状態は?

妊娠5ヶ月目は妊娠16~19週目の4週間にあたり、これから3ヶ月間を妊娠中期、いわゆる「安定期」と呼ばれます。

胎盤が完成して、母体と赤ちゃんの状態が安定してきやすい時期です。

妊娠5ヶ月目の終わり頃のお腹の大きさは、子宮底長で15cmほどです(※1)。お腹がどんどん大きくなってくるので、体を動かすのが億劫になってくるかもしれません。

出産経験のある人は妊娠18週目頃から、初産の人は妊娠20週目前後で胎動を感じ始めることが多いようです(※2)。

胎動を感じる時期は、赤ちゃんの発育やママの体型などによって個人差が大きいので、胎動がまだでも心配しないでくださいね。

妊娠5ヶ月目の赤ちゃんの状態は?

ここでは、妊娠5ヶ月目の赤ちゃんの状態を、週数別にご紹介します。

妊娠16週目

妊娠16週目頃の赤ちゃんは、皮膚に厚みが出て体毛も生えてきます。皮膚の下には脂肪がついてきますよ。

また呼吸をするように胸を膨らませたりしぼませたりする「呼吸様運動」の動きも観察できるようになります(※1)。

妊娠17週目

妊娠17週目には耳や目の位置は大人と同じ位置に近づき、手足に指紋ができるなど、体の細部も作られてきます。

妊娠18週目

妊娠18週目には、赤ちゃんの頭の幅(BPD)が約4cmになります(※1)。

生殖器の違いは妊娠14週頃から出てきますが、エコーで性別が判明するのは妊娠5ヶ月頃が最も多いといわれています。

妊娠19週目

妊娠19週目の赤ちゃんは、身長約25cm、体重約250gです(※1)。新生児の半分くらいの身長になりました。

赤ちゃんの皮膚は、肌を守って保温する効果のある「胎脂」で少しずつ覆われるようになり、外の世界でも生きていけるように準備が進められています。

妊娠5ヶ月目に注意しておきたいことは?

妊娠5ヶ月目には以下のことに気をつけましょう。

過度な体重増加

妊娠5ヶ月の終わりには、子宮の大きさが大人の頭くらいになり、服を着ていても明らかに妊婦だとわかるような体型に。

ウエストや腰のまわりだけではなく、乳腺が発達して乳房も大きくなり、体全体がふっくらしてきます。

妊娠5ヶ月の頃に必要なカロリー摂取量は、妊娠前の+250kcalが推奨されます(※3)。ご飯ならお茶碗1杯分ほどの量を増やした食事が適量です。

この時期はつわりが落ち着いてくることも多く、食欲が増してついお菓子や高カロリーのものを食べたくなることがあります。

過度な体重増加は妊娠糖尿病などの合併症につながるおそれがあるため、食事量や食事内容を見直し、適切な摂取カロリーと栄養バランスの取れた食事にしていきましょう。

出血・ひどい腹痛

妊娠5ヶ月目に入れば、胎盤が完成したことで流産する確率はかなり低くなります。しかし、妊娠12週〜22週未満で起こる「後期流産」の可能性がゼロではありません。

ひどい腹痛や、生理の時よりも多い出血が現れたときは、切迫流産を疑ってすぐに病院を受診してください。

母体側で原因で起こる流産は、タバコを避ける、過剰に体を動かしすぎない、お腹をぶつけないなど、日々の生活の心がけで予防できることもあります。

安定期に入ったとはいえ何が起こるかわからないということを忘れずに過ごしてくださいね。

紫外線対策

ホルモンの影響によって、シミや黒ずみなどの色素沈着が起こりやすくなっています。

外出するときはもちろん、室内にいるときもなるべく紫外線対策をするようにしましょう。皮膚が敏感になっているので、肌に刺激の少ないタイプのものを選んでくださいね。

妊娠5ヶ月目にしておくといいことは?

妊娠5ヶ月目には、以下のことをしておくのがおすすめです。

戌の日のお祝い

日本では、妊娠5ヶ月目に戌の日のお祝いをする習慣があります。日本独自の行事で、妊娠5ヶ月目の最初の「戌の日」に、妊婦さんが腹帯を巻いて安産祈願のお参りをします。

犬のお産は軽くすみ、一度にたくさんの子供を産むことにあやかった風習だといわれます。

昔は妊婦さんの実家から腹帯を贈られていましたが、最近は神社や産院で購入するのが一般的です。

安産祈願は神社や一部のお寺で行うことができますが、戌の日が週末や大安と重なるとどこも混雑して事前予約が必要な場合もあります。

予定の調整も必要になるので、できるだけ早いタイミングで前もって調べておきましょう。

軽めの運動をする

安定期に入って体が楽になると、外出や運動ができるようになります。体重をコントロールするためにも、ウォーキングなどの軽めの運動を始めるのがおすすめですよ。

マタニティヨガやマタニティスイミングなど、楽しみながらできる運動を見つけてくださいね。

ただし、運動は医師の許可をもらってから始めてください。調子が良いとつい無理をしがちですが、適度な運動にとどめておき、運動後には十分に体を休めましょう。

里帰りする場合は病院を決める

分娩の予約時期は産院によって異なりますが、妊娠20週までにするように案内しているところが多いです。

里帰り出産を希望する人は、妊娠5ヶ月目の間には里帰り先の病院を探して、分娩予約をしてくださいね。

いざ里帰りするとなれば、分娩予約後にはいろいろな準備が必要になります。

里帰り出産をするのか、するなら病院をどこにするのか、産後にどれだけ滞在するのか、赤ちゃん用品はどうするのかなど、今のうちからパートナーや家族とよく話し合いましょう。

妊娠5ヶ月目は安定期でも無理は禁物

安定期に入ると「もう大丈夫」と思ってしまいがちですが、引き続き妊娠中の無理は禁物です。

体調を最優先に過ごし、何かあったら迷わず産婦人科を受診するようにしてくださいね。

監修医師:産婦人科医 藤東 淳也

産婦人科医 藤東淳也先生
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。

【参考文献】
※1 メディックメディア『病気がみえるvol.10 産科 第4版』p.8,39
※2 メジカルビュー社『プリンシプル 産科婦人科学2 産科編』p.246
※3 厚生労働省「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針 ~妊娠前から、健康なからだづくりを~」

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