赤ちゃんの寝ぐずりがひどく、なかなか寝てくれないとヘトヘトになってしまいますよね。そもそも赤ちゃんは、なぜ寝ぐずりをするのでしょうか。
今回は赤ちゃんの寝ぐずりについて、原因やいつまで続くのか、対処法についてご紹介します。
赤ちゃんの寝ぐずりの原因は?
赤ちゃんが寝ぐずりをする原因として、以下のようなことが考えられます。
生活・睡眠リズムが整っていない
新生児期や月齢が低いうちは、まだ生活リズムが安定していないため、寝ぐずりをすることがよくあります。
特に、朝起きるのが遅かったり、昼間にたくさん寝てしまった日は、昼寝の時間や夜になっても眠くならず寝ぐずりがひどくなることも。
生活リズムが整ってくると、自然におさまることがほとんどです。
日中に刺激が多かった
初めての場所に出かけた、大勢の人に会った、たくさんの乗り物に乗ったなど、日中に大きな刺激を受けると、興奮して夜になかなか寝つけず寝ぐずりをすることがあります。
まだ眠くない
ママやパパに寝かしつけられているけれど、赤ちゃんはまだ眠くない・寝たくないということもあります。
「眠くない・寝たくない」という気持ちを言葉で表せないので、寝ぐずりという形で泣いたりぐずったりして不満を訴えようとしているのではと考えられます。
赤ちゃん・新生児の寝ぐずりはいつまで続くの?
赤ちゃんの寝ぐずりが始まる時期や続く期間は個人差が大きいです。新生児期から寝ぐずりが始まる赤ちゃんもいれば、生後2ヶ月頃になって急に始まる赤ちゃんもいて、一概にいつからとはいえません。
一般的には、昼と夜の感覚が身につき生活リズムが整い始める生後4~5ヶ月頃を目安におさまってくることが多いようです。
ただし、1歳を過ぎてもおさまらなかったり、一度おさまったけど再び寝ぐずりをしたりする赤ちゃんもいます。
赤ちゃん・新生児の寝ぐずりの対処法は?
赤ちゃんの寝ぐずりがひどいときは、安心させてあげること、入眠しやすい環境を作ることが大切です。次にご紹介するような方法を試してみてくださいね。
ブランケットなどで体をくるむ
新生児などの低月齢の赤ちゃんの場合、ブランケットやおくるみで体をくるむとママのおなかの中にいたときのような感覚を思い出して安心できることがあります。
寝かしつけ専用のおくるみなどもあるので試してみるといいでしょう。
ただし、ブランケットやおくるみが顔にかかると窒息の危険性があるため、くるんでいる間は目を離さないようにして、眠ったらそっと緩めるようにしましょう。
抱っこ紐・おんぶ紐を活用する
抱っこ紐やおんぶ紐を活用するのもいいでしょう。赤ちゃんはママやパパと密着するので安心できます。
抱っこやおんぶをしながら少し歩いたり揺らしたりすると、程よい振動を感じられて気づいたら寝ているということもありますよ。
添い寝・添い乳
抱っこやおんぶで寝ついても、ベッドや布団に下ろすと再び寝ぐずりが始まることもあるかもしれません。そんなときは添い寝がおすすめです。
母乳育児をしていてママが寝かしつける場合は、添い乳をすると寝ぐずりせずにすっと寝たという声もよく聞きますよ。
生活リズムを整えて昼間に日を浴びさせる
新生児期を過ぎたら少しずつ生活リズムを整えていきましょう。
たとえば、朝は7時までに起こす、昼寝は2時間以内にする、夜は20時までに寝かせるなど家庭にあわせて睡眠のルールを作り、できるだけ毎日守ることを心がけられるといいですね。
1ヶ月健診で外出の許可が出たら、少しずつ外に出ることに慣らしていきましょう。天気の良い日はベビーカーや抱っこ紐で散歩して、日光を浴びるようにすると、朝晩の区別がついて寝つきやすくなりますよ。
入眠儀式をする
スキンシップをとる、「おやすみ」と声を掛けて部屋を暗くするなど、親子での入眠儀式を作るのもいいでしょう。
絵本を読みながらママやパパの優しい声を聞かせて安心させてあげるのも、おすすめです。気分転換で外の空気を吸わせてみることもよいでしょう。
赤ちゃんの寝ぐずりがひどいときは周りを頼ろう
赤ちゃん・新生児の寝ぐずりが毎日のように続くと、ママやパパは寝不足になったり自分の時間を持てなかったりして参ってしまうこともあるかもしれません。そんなときは、家族をはじめ自治体や民間のサービスなどを頼るようにしましょう。
祖父母を頼れる場合は週に1回でも日中に赤ちゃんの面倒をみてもらい、その間にママやパパが寝るだけで少し疲れが取れるかもしれません。一時保育やファミリーサポートを利用して赤ちゃんを短時間預けるのもいいでしょう。
ママやパパが心身ともに健やかでいることが大切なので、無理をせず自分たちにあった方法で寝ぐずりの時期を乗り越えていけるといいですね。
監修医師:小児科 武井 智昭
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。