妊娠5週目は多くの人が妊娠に気付き始める時期です。妊娠の経過は順調なのか、赤ちゃんの心拍はいつ確認できるのか気になり始めているのではないでしょうか。
そこで今回は、心拍確認ができる週数や、妊娠5週3日の時点で心拍確認はできるのかについてご説明します。
心拍確認はいつから?妊娠5週3日までにできる?
赤ちゃんの心拍は、早い人では妊娠5週3日の時点で確認できます。
妊娠5週目のはじめごろから可能だとされていて、妊娠6週までにほぼ全例でできるといわれています(※1)。
この時点で確認ができていなくても、妊娠週数が正確であれば来週までには確認ができるようになるので、心配しすぎないでくださいね。
心拍は赤ちゃんを覆う袋である「胎嚢(たいのう)」が確認された後に確認される場合がほとんどです。
胎嚢確認がまだの人は、まずは胎嚢が確認できるのを待ちましょう。
妊娠6週目になっても心拍が確認できない原因は?
妊娠6週目でも心拍が確認できないケースでは、まず排卵日のズレが考えられます。
排卵日が想定よりも遅くなると、実際の妊娠週数はまだ4〜5週目ということもあります。
心拍が確認できないときは数日〜1週間後に再度診察を受けるように指示されて、再検査で心拍が確認できる人もいます。
ただし、妊娠8週以降になっても心拍が確認できない場合は、赤ちゃんがうまく成長できていない可能性があります。
妊娠検査薬が陽性反応を示したものの妊娠が確認できる前に妊娠が終結してしまう化学流産(生化学的妊娠)が考えられます(※2)。
妊娠12週未満に起こる流産は胎児の染色体異常が原因であることがほとんどです(※2)。
妊婦さんが運動や仕事などをしたことが原因で流産が起こることはほぼなく、どんなに気をつけていても防ぐことは難しいです。
もし、心拍確認ができない場合でも誰かのせいではありません。自分を責めないでくださいね。
心拍が確認できたら何をする?
赤ちゃんの心拍が確認できたら、以下のようなことをする必要があります。これから本格的な妊娠生活が始まるので、心の準備をしておいてくださいね。
産院を探し始める
ほとんどの産婦人科などの産院は、出産予定日が確定すると分娩予約ができます。早いと感じるかもしれませんが、人気の産院はすぐに埋まってしまうこともあるので候補を考えておきましょう。
通いやすい場所・家から近いところ・地域で評判が良いところなどが産院選びの基準になります。
パートナーや家族と相談しながら、自分の希望する出産に合った産婦人科を考えられるといいですね。
妊娠届出書を提出し、母子手帳をもらう
心拍確認ができて妊娠が確定すると、病院から母子手帳をもらうようにいわれます。
一般的には、自治体のホームページや窓口、産婦人科でもらえる「妊娠届出書」を提出すれば、その日のうちに母子手帳が受けとれます。
自治体によっては、マイナポータルを利用してオンラインでできるところもありますが、曜日や時間が決まっていることもあります。事前にホームページなどで確認してみてくださいね。
監修医師:産婦人科医 藤東 淳也
日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長。専門知識を活かして女性の快適ライフをサポートします。
※1 日本産婦人科科学会雑誌第59巻第6号「妊娠初期の超音波診断」
※2 日本産科婦人科学会 「流産・切迫流産」